2021年12月1日、韓国・毎日経済は「『余裕のないソウル暮らし』生活費は世界12位…東京・ロンドンより高い」と題する記事を掲載した。
記事は、英経済誌エコノミストの調査部門EIU(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット)が発表した世界の生活費ランキングを紹介している。EIUが世界173都市で200の商品・サービス価格を比較して物価が高い都市の順にランク付けし、毎年発表している。
1日に発表された2021年の順位では、イスラエルのテルアビブが1位にランクイン。主要商品の10%が値上げされ、原油価格の高騰により交通費が値上がりしたことが反映されたという。昨年1位のパリは1つ順位を下げてシンガポールと2位タイ。欧州の各都市や、 シンガポール(2位)、香港(5位)、大阪(10位)などアジアの割合も高かった。
ソウルは12位で、東京(13位)やオーストリアのウィーン(14位)、フィンランドのヘルシンキや英ロンドン(17位タイ)より順位が高かった。
新型コロナウイルス流行以降、世界の主要都市の物価は大幅に上昇している。同調査によると、今年の主要都市の物価は3.5%上昇(昨年1.9%)しており、コロナ前の2019年(2.8%)の上昇率も上回る水準だという。EIUは「供給難の影響で商品の供給が遅れ、価格引き上げが続いた」と説明。原油価格が平均21%急騰したことも影響を与えたとみている。この他、イランの首都テヘランなど政治的な判断から物価が乱高下した都市もあるという。
EIUは「インフレーションが予想され、賃金が上がり、商品価格の引き上げが活発になる可能性が高い」とした上で「今後数年間、多くの都市で生活費がさらに上がるだろう」と見通したという。
これを受け、韓国のネット上では「青果類、パン、乳製品が高すぎ」「莫大(ばくだい)な税金で赤字を埋めている(安価な)交通費がなかったら、韓国の物価の順位はもっと高かっただろう」「住居費や私費教育を含めたら1位かも」などソウル暮らしの現状を嘆く声をはじめ、「物価と住宅価格を暴騰させるK-所得主導成長」「さすが文在寅(ムン・ジェイン大統領)保有国。次期大統領選も『共に民主党』が掌握して世界1位を目指そう」「お金持ちには住みやすい国かもね」など文政権への批判の声が数多く寄せられている。
また日本に関しては「日本の方が物価も韓国ほど高くないし、特に食べもののコスパは比にならない」「12年間日本に住んでたけど、どう考えても日本の方が物価が高い」「日本と比べるのはどうかな。日本の装飾品分野は、かつて世界最高品質だったけど、値上げできずに品質が劣ってきている。ドライヤー、髭剃り、計算機などは20年前の方がいい」などの声が。
その他「毎回不景気って言うけど、ブランド品の消費は年々増加してるし、高級車もいつの間にか国民の車のような存在になった。それだけ韓国人の所得水準が上がったということ。物価が高いからって不満ばかり言ってられない」との指摘も見られた。(翻訳・編集/松村)
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