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「アジアを制するものは世界を制す」今度こそ本気で実行する孫正義 - 川合雅寛

2014年10月31日 08時06分12秒 | お役立ち情報
9月のアリババのニューヨーク証券取引所におけるIPOが大成功に終わった。一人の男が十数年前、この会社に20億円程投資した。そして9月、その投資が4000倍の8兆円として戻ってきたのである。その男こそ、孫正義氏だ。


■3年ぐらい前の話だったアジア戦略
数年前、それはスプリントを買収する前辺りで「アジアを制するものは世界を制す」と言っていたのである。2011年辺りの決算資料をよく見て欲しい。アリババを中心に、中国の有料動画サイトであるPPLiveに投資したり、タオバオ、アリペイにも既に投資していた。元々アメリカの事情には詳しく、タイミングとしていけるかというのもあったのだと思われる。

その後、御存知の通り売りに出ていたスプリントを買収し一気に改革を進めていった。だが、実際には改革のスピードは日本ほど上手くは行っていない。数字にもそれは現れている。

本質的にはV字回復する予定だったスプリントも思うように回復しない。元々スプリントは官公庁を含めた法人向け需要が他の3社と比較して強い。日本で言えば日本テレコムの買収と似たようなものだった。携帯販売が思うように伸びないのはソフトバンクテレコム単体の財務状況を決算資料から読み解いても明らかである。

また、現地に行った方から聞いた話として、日本で言えば長野や東北の内陸部のような場所であり、のんびりとした田舎町がカンザス・シティという場所である。人間性も同様のようだ。地方で改革が進まないのは、やはり土地柄のせいというのも大いにあるが、シリコンバレー=アメリカと夢見て来た孫正義氏からしたら、絶望以外なかったのではないだろうか。

そういうこともあってか、シリコンバレーの拠点やホームパーティを行えるような豪邸を購入したり、ブライトスターの買収、Googleからニケシュ氏を副会長として三顧の礼にて迎え入れた。そして、ここでひとつの結論が出来たのだと思われた。アメリカを買うにはアメリカを知り尽くした人間が必要だと。


■2014年9月〜10月に掛けての投資一覧
アリババのIPO以後、どのように投資されたのかをニュースリリースから抜粋してみたいと思う。

10月3日
ソフトバンクとレジェンダリー、戦略的パートナーシップを締結 ソフトバンク、レジェンダリーへ2億5,000万米ドルを出資~レジェンダリーの持つ知的財産の価値を最大化、プレミアムコンテンツを世界展開するための合弁会社を設立~(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月14日
ジーニーとソフトバンクグループのインターネット広告事業の提携について(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月22日
SoftBank Internet and Media, Inc.とセコイア・キャピタルなど、インドネシア最大級のEコマースサイトを運営するトコペディアに総額1億米ドルを出資(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
SoftBank Internet and Media, Inc.
SoftBank Internet and Media, Inc.主導によるインド オラへの総額2億1,000万米ドルの出資について(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
SoftBank Internet and Media, Inc.
ソフトバンクグループ、6億2,700万米ドルをインド最大級のEコマースサイトを運営するスナップディールに出資(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
ソフトバンクがインドで1兆円投資へ、ネット通販などに出資(ロイター)

この1ヶ月で見えているだけで5社へ投資している。合計投資額は1300億円近く行っており内60%がインドネシアとインドである。アメリカで1社、日本で1社。こんなことができるのも、アリババの転換される優先株で5000億円ほどのキャッシュが手に入るからに他ならない。

そして、トドメの1兆円投資発言である。国内にあるモバイル設備への投資はほぼ終わったという判断だろう。スプリント側の設備投資も借り入れなどでまかなえるという判断なのだろう。

今、重要なのは東南アジア〜南アジアに掛けての新興国IT投資に乗り遅れないことである。


■東南アジア及び南アジアへの投資がこそ鍵
私も東南アジアや南アジアでのビジネス展開が鍵だと思っている一人である。その理由は、単純に総人口と、若年層人口比率が圧倒的に良いという部分にある。インドネシアを例に取ってみると、人口2億5000万人、60歳以上の老人人口が9%と極端に低い。34%以上の日本と比較すれば、どれほどかお分かりだろう。また、我々IT業界の人間にとって重要なインターネット人口比率が50%に届きそうなのである。

更に、教育に力を入れているという点も見逃せない。インドネシアの出版社1200社のうち教科書を作っているのは全体の31%、400社にも上る。それだけ学生の数が多いのだ。識字率の向上はインターネット人口を増やす手段として非常に重要だ。同様にバングラディシュという国も次のインドネシアとして注目されている。

ベトナムやタイと言った自動車メーカーや商事会社が投資してきた先もあるが、ITという点においてはシンガポールを中心とした経済圏およびインドを中心とした経済圏が今まさに活況なのだ。また、インドという国ではまだタイムマシン経営が通用するということもあり、日本のビジネスモデルを持ち込むこともできると、以前ベンチャーキャピタルから聞いたこともある。


■アジアを制するには一朝一夕では難しい
先日の孫正義氏が言い放った1兆円投資だけが先行しがちだ。しかし、そこに行き着くまでには、当然社員の力が必要だったと思う。現に私のソフトバンクグループ時代の知り合いが数年前からインドに赴任し現地を掘り起こしていた。そういう現場の力があってこその発言だと私は思っている。

急に見つかったから即投資というのは会って即断するという話であって、その前段階で見ているところは見ているのだ。ビジョンと結果を両方兼ね備えた人間への投資と考えたほうが良いだろう。ユン・マーしかり、ジェリー・ヤンしかり、今回のトコペディアのウィリアムしかりである。

社員だった頃、こんな冗談を言っていた時がある。

「アカデミアでなんか結局決まらなくって、きっとインドあたりで21歳ぐらいの若いやつ見つけてきて、そいつに社長やらせんじゃないの?」

本当にそんな未来がすぐそばに迫っていると思うと、経営者となった今ではワクワク感でいっぱいである。

次週11月4日(火)はFY14 Q2の決算発表だ。決算値よりも次の一手をどう説明するのか見ものである。

川合雅寛
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「アジアを制するものは世界を制す」今度こそ本気で実行する孫正義 - 川合雅寛

2014年10月31日 08時06分12秒 | お役立ち情報
9月のアリババのニューヨーク証券取引所におけるIPOが大成功に終わった。一人の男が十数年前、この会社に20億円程投資した。そして9月、その投資が4000倍の8兆円として戻ってきたのである。その男こそ、孫正義氏だ。


■3年ぐらい前の話だったアジア戦略
数年前、それはスプリントを買収する前辺りで「アジアを制するものは世界を制す」と言っていたのである。2011年辺りの決算資料をよく見て欲しい。アリババを中心に、中国の有料動画サイトであるPPLiveに投資したり、タオバオ、アリペイにも既に投資していた。元々アメリカの事情には詳しく、タイミングとしていけるかというのもあったのだと思われる。

その後、御存知の通り売りに出ていたスプリントを買収し一気に改革を進めていった。だが、実際には改革のスピードは日本ほど上手くは行っていない。数字にもそれは現れている。

本質的にはV字回復する予定だったスプリントも思うように回復しない。元々スプリントは官公庁を含めた法人向け需要が他の3社と比較して強い。日本で言えば日本テレコムの買収と似たようなものだった。携帯販売が思うように伸びないのはソフトバンクテレコム単体の財務状況を決算資料から読み解いても明らかである。

また、現地に行った方から聞いた話として、日本で言えば長野や東北の内陸部のような場所であり、のんびりとした田舎町がカンザス・シティという場所である。人間性も同様のようだ。地方で改革が進まないのは、やはり土地柄のせいというのも大いにあるが、シリコンバレー=アメリカと夢見て来た孫正義氏からしたら、絶望以外なかったのではないだろうか。

そういうこともあってか、シリコンバレーの拠点やホームパーティを行えるような豪邸を購入したり、ブライトスターの買収、Googleからニケシュ氏を副会長として三顧の礼にて迎え入れた。そして、ここでひとつの結論が出来たのだと思われた。アメリカを買うにはアメリカを知り尽くした人間が必要だと。


■2014年9月〜10月に掛けての投資一覧
アリババのIPO以後、どのように投資されたのかをニュースリリースから抜粋してみたいと思う。

10月3日
ソフトバンクとレジェンダリー、戦略的パートナーシップを締結 ソフトバンク、レジェンダリーへ2億5,000万米ドルを出資~レジェンダリーの持つ知的財産の価値を最大化、プレミアムコンテンツを世界展開するための合弁会社を設立~(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月14日
ジーニーとソフトバンクグループのインターネット広告事業の提携について(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月22日
SoftBank Internet and Media, Inc.とセコイア・キャピタルなど、インドネシア最大級のEコマースサイトを運営するトコペディアに総額1億米ドルを出資(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
SoftBank Internet and Media, Inc.
SoftBank Internet and Media, Inc.主導によるインド オラへの総額2億1,000万米ドルの出資について(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
SoftBank Internet and Media, Inc.
ソフトバンクグループ、6億2,700万米ドルをインド最大級のEコマースサイトを運営するスナップディールに出資(ソフトバンク株式会社 ニュースリリース)

10月28日
ソフトバンクがインドで1兆円投資へ、ネット通販などに出資(ロイター)

この1ヶ月で見えているだけで5社へ投資している。合計投資額は1300億円近く行っており内60%がインドネシアとインドである。アメリカで1社、日本で1社。こんなことができるのも、アリババの転換される優先株で5000億円ほどのキャッシュが手に入るからに他ならない。

そして、トドメの1兆円投資発言である。国内にあるモバイル設備への投資はほぼ終わったという判断だろう。スプリント側の設備投資も借り入れなどでまかなえるという判断なのだろう。

今、重要なのは東南アジア〜南アジアに掛けての新興国IT投資に乗り遅れないことである。


■東南アジア及び南アジアへの投資がこそ鍵
私も東南アジアや南アジアでのビジネス展開が鍵だと思っている一人である。その理由は、単純に総人口と、若年層人口比率が圧倒的に良いという部分にある。インドネシアを例に取ってみると、人口2億5000万人、60歳以上の老人人口が9%と極端に低い。34%以上の日本と比較すれば、どれほどかお分かりだろう。また、我々IT業界の人間にとって重要なインターネット人口比率が50%に届きそうなのである。

更に、教育に力を入れているという点も見逃せない。インドネシアの出版社1200社のうち教科書を作っているのは全体の31%、400社にも上る。それだけ学生の数が多いのだ。識字率の向上はインターネット人口を増やす手段として非常に重要だ。同様にバングラディシュという国も次のインドネシアとして注目されている。

ベトナムやタイと言った自動車メーカーや商事会社が投資してきた先もあるが、ITという点においてはシンガポールを中心とした経済圏およびインドを中心とした経済圏が今まさに活況なのだ。また、インドという国ではまだタイムマシン経営が通用するということもあり、日本のビジネスモデルを持ち込むこともできると、以前ベンチャーキャピタルから聞いたこともある。


■アジアを制するには一朝一夕では難しい
先日の孫正義氏が言い放った1兆円投資だけが先行しがちだ。しかし、そこに行き着くまでには、当然社員の力が必要だったと思う。現に私のソフトバンクグループ時代の知り合いが数年前からインドに赴任し現地を掘り起こしていた。そういう現場の力があってこその発言だと私は思っている。

急に見つかったから即投資というのは会って即断するという話であって、その前段階で見ているところは見ているのだ。ビジョンと結果を両方兼ね備えた人間への投資と考えたほうが良いだろう。ユン・マーしかり、ジェリー・ヤンしかり、今回のトコペディアのウィリアムしかりである。

社員だった頃、こんな冗談を言っていた時がある。

「アカデミアでなんか結局決まらなくって、きっとインドあたりで21歳ぐらいの若いやつ見つけてきて、そいつに社長やらせんじゃないの?」

本当にそんな未来がすぐそばに迫っていると思うと、経営者となった今ではワクワク感でいっぱいである。

次週11月4日(火)はFY14 Q2の決算発表だ。決算値よりも次の一手をどう説明するのか見ものである。

川合雅寛
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アワビがたった180円!習近平のおかげで台湾夜市が激安価格に―中国紙

2014年10月31日 07時42分31秒 | 海外情報
2014年10月27日、環球時報は記事「アワビが1個10元!中国本土の反汚職キャンペーンで台湾夜市に思わぬ御利益」を掲載した。

台湾といえば、屋台街などの夜市が有名。台湾誌「天下」によると、中国本土の反汚職キャンペーンで夜市に思わぬ御利益があったという。アワビやワニなどの高級食材が中国本土で売れなくなったため、値段が急落しているのだ。焼きワニがたった1皿200台湾ドル(約710円)、焼きアワビが3個で150台湾ドル(約530円)という激安価格となっている。

台湾企業は福建省、安徽省、海南省など各地にワニ養殖場を要しているが、反汚職キャンペーンで出荷価格は600グラムあたり700台湾ドル(約2490円)から400台湾ドル(約1420円)にまで急落したという。ワニやアワビ以外ではフカヒレ価格も急落。ある台湾の漁民は「価格は6割も下がった」と嘆いている。

台湾海洋大学水産養殖学部の郭金泉教授は、養殖業者に対し、中国本土に依存しすぎないこと、養殖品目を多様化することが重要だと呼び掛けた。中国本土の需要を見越して生産を拡大しても、政策によって一夜に状況が変化し損失を出す可能性があると警告している。(翻訳・編集/KT)
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ソフトバンク、3連勝で王手 日本シリーズ第4戦

2014年10月30日 07時09分44秒 | ニュース
 SMBC日本シリーズ2014は29日、ヤフオクドームで第4戦が行われ、ソフトバンク(パ・リーグ優勝)が阪神(セ・リーグ2位)に延長十回、5―2でサヨナラ勝ちし、3連勝で対戦成績を3勝1敗として3年ぶり6度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本一にあと1勝と迫った。

 ソフトバンクは2―2の延長十回に中村が呉昇桓からサヨナラ3ランを放った。先発した中田は3回2失点で降板したが、その後は救援陣が踏ん張った。阪神は2点を追う三回に福留の適時打などで追い付いたが後が続かなかった。

 日本シリーズはどちらかが4勝した時点で終了する。30日の第5戦もヤフオクドームで行われる。〔共同〕
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エボラ出血熱の脅威がリアルタイムでわかる地図サイトが話題に

2014年10月28日 07時23分57秒 | お役立ち情報
エボラ出血熱などの各種疫病の発生や蔓延をリアルタイムに確認できる世界地図サイト「globalincidentmap.com」が話題を集めているようだ。

すでに、感染や感染疑いが1万人を超えるとの見方もあり、世界のどの場所でどのような疫病が発生し、どのような対応が取られているかについては、日本でも関心度が高くなった。

「globalincidentmap.com」は、米国の「TransitSecurityReport.com」が運営する世界の事件・事故・災害、そして、疫病に関するトピックをGoogle map上から紹介するウェブサイトだ。

特に、疫病の発生箇所を地図上で確認できる「OUTBREAK」(http://outbreaks.globalincidentmap.com/home.html)は、英語版のみではあるが、現在、世界中で不安視されているエボラ出血熱の発生の様子を閲覧することができる。
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