お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

「時給や月給で働く人」が貧困化する理由とは

2023年02月18日 07時27分35秒 | お金持ちの思考

どうやったら価値を生み出せるかを考えることが「仕事」

時給で単純労働をしてくれる人がいるからこそ、世の中の便利なサービスが受けられることも事実です。

しかし、世の中に何事かを成したいと思うなら、時給でお金がもらえるラクな仕事から真っ先に足を洗ったほうがよいと私は考えています。

時給制の問題点は、あなたの仕事のクオリティや成果にあまり関係なく、賃金が支払われるということです。

多少の差はあるにしろ、少しくらいサボったとしても、たとえばコンビニで5時間働けば、5時間分の賃金が支払われます。忙しい店でも、ヒマな店でも、時給800円と決まっていれば、5時間で4000円が支払われます。

これでは、「どうやったら価値を出せるかを考えて、一生懸命働くこと」がバカバカしくなります。

とりあえずその時間が過ぎればお金がもらえるのですから、どうせならラクなほうがいいに決まっています。

極端な話、何もしなくても(とりあえず出社して仕事をするフリをしているだけで)お金がもらえるとなれば、誰でもヌルくなるでしょう。そうすれば、与えられた仕事をきちんとやる人なら、時給がより安い人にスイッチされます。雇う側からすれば当然です。

その人件費すら非効率となれば、機械を導入して自動化します。そして人は不要になります。

 

労働時間に関係なく成果でお金がもらえる人になろう

しかし、クリエイター、自営業者や起業家は、いくら長時間働いても、それが売れなければ収入はゼロです。

逆に、1日1時間しか働かなくても、売れれば収入は天井知らずです。つまり、目に見える労働時間には関係なく、より付加価値のあるアウトプットを出せたか、人の役に立てたかどうかが問われます。これは恐怖であると同時に、醍醐味でもあります。

そして、この厳しさは、個人を鍛えてくれます。「何が売れるか?」「どうすれば売れるか?」という工夫と発想を、つねに問い続ける習慣ができます。

すると、残業とか、休日出勤とか、有休などはどうでもよく、自分が出すべき価値にフォーカスできるようになります。

月給の良いところは、日々の労働時間や生活のことを気にせず、じっくり仕事に取り組めることです。さらに年俸制なら、残業という概念からも解放されます。

しかし半面、「しがみついていれば、とりあえず25日には給料が振り込まれる」という甘えにもつながりやすいのです。

「時間でお金をもらう」という働き方からは1日も早く足を洗い、「自分が働いた成果でお金をもらう」という働き方にシフトしなければなりません。

文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)

大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。

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お金持ちになれない「貧乏体質の3大原則」とは?

2023年02月15日 08時04分20秒 | お役立ち情報

金持ち体質と貧乏体質の大きな違いは「罪悪感」

貧乏体質を改善する心との向き合い方について解説します。

「貧乏体質には3大原則があります」というのは、心理カウンセラーの石原加受子さん。

その3つとは「罪悪感」「争うこと」「我慢すること」だといいます。

この3つがなぜ貧乏体質を生み出すのか。石原さんにレクチャーしてもらいました。

 

1. 罪悪感

金持ち体質と貧乏体質の大きな違いが、この「罪悪感」です。

大金を得ると悪いことをしているように思えたり、お金を使うときに後ろめたさを感じる、人のために使えても自分のためにはお金が使えない……そんな人は、お金に対して罪悪感を持っている人です。

罪悪感とは、自分が罪を犯しているという意識を持つこと。もし、「私がお金を得ることは悪いことだ」という意識を持っていたとしたら、人はそれを消そうと自分を制したり、罰してしまい、無意識にお金を得られないような行動をとってしまうのです。

「お金を得てはいけない」という罪悪感を解消するにはどうしたらいいのか。

そのためには、「自分の心が罪悪感から解放される方法を実行していくこと」だと石原さん。

「例えば昔、借金を返済していないことが自分のなかで引っかかっているなら、それに見合った額のボランティアや寄付をするなど、どこかに“還元”する。罪悪感を少しずつ消していくことで、“私はお金を得てもいいんだ”と自分自身にOKを出せるようになれば、おのずと行動も変わっていくでしょう」(石原さん)

 

 

2. 争うこと

争うことが、なぜ貧乏体質を呼ぶのか。石原さんはこう解説します。

「どんなに“お金が欲しい”と思っても、心の奥底で、“そのためには人と争って他から奪わなくてはいけない”というネガティブな意識を持っていたなら、お金を得ることに罪悪感を感じ、ブレーキがかかるでしょう。すると、人を蹴落としてまでお金持ちになりたくないと大半の人は考えて、自然とお金持ちにならないような行動をとってしまうのです」

さらに、他人との争いに意識が向くあまり、自分のやるべきことに集中できないというデメリットがあります。

他人との争いではなく、自分の目標に焦点を合わせることで、願望に向けて集中して打ち込むことのできる環境を作っていく。それこそが、お金持ちへの道に繋がることはいうまでもありません。

 

3. 我慢すること

金持ち体質になりたいなら、「我慢」もタブーです。ところが、自分が我慢していることに気づいていないケースも実は少なくないといいます。

「“~しなければいけない”“~すべきだ”と考えがちな人は、我慢をしていることが多いはずです。“老後に備えるために、今、お金を貯めなくてはいけない”“一生独身だと孤独になるから、結婚しなければいけない”など、未来の不安をなくすために“~せねばならない”と努力するほど、“今の私”は我慢をすることになり、縛られていく。

すると、幸福度がどんどん薄くなります。そういう人は、たとえお金が貯まっても今度はなくなることを恐れ、お金を使えなくなるのです」

我慢ばかりを重ねていると、自分の感情がある日暴走し、衝動的に散財したり、最悪の場合、冷静な判断力をなくしてお金を失う場合も。

「自分の感情を無視せず、大切に扱いましょう。我慢しすぎず、その都度小さな欲求をかなえてあげることで感情が解放され、満たされます。それが大きな願いをかなえるための一歩になるのです」

教えてくれたのは……石原 加受子(いしはら かずこ)さん

心理カウンセラー。「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所「オールイズワン」代表。心理学校メンタルヘルス学会会員、厚生労働省認定「健康生きがいづくり」アドバイザー。独自の心理学で性格や対人関係、親子関係などの改善を目指すセミナー、カウンセリングを28年以上続け、老若男女にアドバイスを行う。

取材・文:西尾英子

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CAが感動!エグゼクティブは「呼び出しボタン」を押した後も一流だった

2023年02月15日 08時02分08秒 | お金持ちの思考

ビジネスシーンにおいて、経験と実績を重ねていくとそれに応じた役職や地位が与えられます。役職が上がってくると責任が課せられ、プレッシャーも大きくなりますが、これまでの実績や成果を認められたという喜びと新たな仕事のやりがいを感じることができるものです。役職が与えられ、部下も出来、仕事に対する自信が大きくなっていくと、知らず知らずのうちに失われていくものがあります。それが「謙虚さ」です。今日は一流の人にみる「謙虚さ」についてです。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)

写真はイメージです Photo:tongpatong/gettyimages
写真はイメージです Photo:tongpatong/gettyimages© ダイヤモンド・オンライン

ファーストクラスに乗る謙虚な人と横柄な人の違い

 ファーストクラスにお乗りになるお客様は、社会的な地位や役職があり、経済力も伴っている人です。企業の代表者、指導者としてご活躍されている方が多く、大企業の経営者ともなれば、スケジュールは秘書が管理し、移動も運転手付きの車で送り迎えされ、こまごました身の回りの雑務はすべてお付きの人が行います。

 日々人を使うことに慣れ、それが当たり前になってくると、本人も気が付かないうちに人に対する接し方が変わってくることがあります。それが、謙虚か横柄かという人柄になって表れるのです。

 あるお客様が「乗務員呼び出しボタン」を押した時のことです。無意識な振る舞いに”真のエグゼクティブ”を感じたケースがありました。一体どんな振る舞いだったのか、ご紹介しましょう。

 

乗務員呼び出しボタンが点灯した時の出来事

 「謙虚な人だなあ」と思う要素の一つに、「言葉遣い」があります。

「お水、持ってきて!」「和食、頂戴!」「ワイン、お代わり!」「ビール!」などは、CAがミールサービス中によく耳にするフレーズです。強い口調で命令しているのではありませんが、謙虚なお客様の言葉遣いは少し違います。

「お水をください」「和食をお願いします」「ワインのお代わり、いただけますか?」なのです。さらに、「手の空いた時でいいですから」という相手をねぎらう一言があります。

 これはCAに気を使っているのではありません。カッコつけて、いい顔をしているわけでもありません。誰に対しても分け隔てなく、無意識に相手を尊重した丁寧な言葉遣いが身に付いているのです。丁寧な言葉を使っているからといって、決して慇懃(いんぎん)無礼でもありません。冷たい印象を与えず、礼儀正しい謙虚さが浮き立っています。

 人の謙虚さに触れると、おのずとこちらも謙虚になるものです。一流のビジネスパーソンは、普段の何げない会話でも、周りに影響を与えているのです。

 そして、謙虚な人と印象付けることに、「譲る」という行為があります。

 あるフライトのファーストクラスでの出来事です。サービスが終わりお客様がお休みになり始めた頃、客室の2席のお座席に乗務員呼び出しボタンが点灯していました。CAが全員ギャレーと呼ばれる機内のキッチンに入っており、どちらのお客様が先にお呼びになったのか、現場を見ていないCAにはわかりません。取り急ぎ、ご用をうかがいに乗務員呼び出しボタンが点灯している2席のうちの一番近くの座席のお客様のところへ近づくと、「あちらの方が先に呼ばれていたので、あちらの方を先にうかがってください」とおっしゃったのです。

 乗務員呼び出しボタンを押すということは、何かご用があるということです。普通であれば、このような状況ではご自身のご用件をまず先に伝えるというお客様が多いです。

 しかし、このお客様は律儀にも、ご自分より先に乗務員呼び出しボタンを押された他のお客様を、先に対応するよう申し出られたのです。誰も見ていない中、先に用件を伝えることができたにもかかわらず、当然のこととして順番を譲られました。どういう状況であれ、真のエグゼクティブは、謙虚な態度が普段の無意識な振る舞いに出るものだと感じた瞬間でした。

 ファーストクラスに限らず、日常生活においても「自分が、自分が」と主張したり、我先にと他を押しのけたりする振る舞いを目にすることが多い中、人に先を譲る、順番を譲るという謙虚な振る舞いを目にするとその人の優しさを感じると同時に、人としての器の大きさと品性を感じます。

 

「譲る」お客様はあらゆる行動がスマート

 また、他のフライトでも同様のシーンに遭遇することがありました。

 機内の狭い通路でお客様同士がすれ違うとき、少し立ち止まって座席と座席の間に入り、人に先を譲るお客様がいらっしゃいます。一方、狭い通路でお互いが背を向け、お尻を引っ付けながらも同時に、無理やり通ろうとする光景をよく目にすることもあります。お互いが譲らない場合に起こる光景です。

 通路は互いに譲りましょう!と呼びかけているわけではありませんが、ほんの一瞬相手に先を譲れば、その場が和み、良い雰囲気が生まれます。心地良さは少しの思いやりと謙虚さがあればできることなのです。

 これは、お客様同士のときだけではありません。CAに対しても通路を譲ってくださるお客様がいらっしゃいます。そのようなお客様は、会話にしても、他の振る舞いにしてもとてもスマートなのです。

 たったそれだけのささいなことですが、印象は大きく違います。相手を立てる、尊重するという振る舞いには、その人の心の余裕と人格が表れていて、その場の雰囲気も心地の良い空気に変わるのです。

 

謙虚な人は人の話をよく聞く人

 そして、謙虚な人は人の話をよく聞きます。

 自分の話ばかりをしたり、自分の主張を押し通したりする人は、度を越すと人が離れていきます。言い換えれば、嫌われる、信頼されないということです。ビジネスシーンにおいては、人から信頼されないということは致命傷です。上司であれば、部下がついてこないということになるのです。

 CAは長時間のフライトで、時間を持て余していらっしゃるお客様とお話しするときがあります。そんなときCAは、できるだけお客様のお話を聞く側に回るのですが、謙虚なお客様と会話をしていると、自然と話題が振られ、いつのまにかお客様の話を聞くよりも、こちらが話し過ぎてしまったという経験があります。

 人は誰しも、自分の話を聞いてもらいたいと思うものです。人の話を聞くよりも、自分の話をすることを好むのは人間の承認欲求ですから仕方ありません。役職が上がり、経験も武勇伝も増えていくと、自分でも気が付かないうちに自己評価が上がり、自意識も過剰になってくる人も少なくはありません。

 どんな立場や役職にあっても、謙虚な人はさえぎることなく最後まで人の話をよく聞き、自分の意見や価値観を押し付けません。自分のすごさをひけらかさなくても、自然と際立ってしまうのです。

 ここで注意しておきたいことは、謙虚な人とは、消極的でおとなしい人とは違うということです。自分の立場や役職、能力におごらず、自分の価値観や考えはきちんと持ちながらもそれを主張することなく、控えめで慎ましい振る舞いができる人です。あくまでもさりげなく相手本位に振る舞うことができる人なのです。それによって人から信頼され、協力者が多く集まります。ビジネスシーンにおいては、結果として仕事ができる人と評価されるのです。

 ファーストクラスに乗るエグゼクティブは、謙虚で慎ましく、相手を立てることがごく自然に、恩着せがましくなくできる人だと感じます。言葉が少なくても、人格がにじみ出るのです。

 昔から「実るほど頭の下がる稲穂かな」「能あるタカは爪を隠す」と言われますが、これは現在にも通用する本質を見抜いたことわざなのかもしれません。

 

山本 洋子

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会社員と自営業、同じ保険料で年金に月9万円の差?

2023年02月04日 09時27分54秒 | 年金対策

毎月同じ年金保険料を払っている「会社員と自営業者」で受け取る金額に大きな差

同じように保険料を払っているのに、受け取れる年金に格差があるケースがいろいろあります。

この格差の一つに「会社員と自営業者」とのものがあります。なんと、ほぼ同じ保険料額を払っているのにもかかわらず、会社員と自営業者で受け取る年金額に「最大月9万円」もの大きな差があり得るのです。これは大きな差ですね。

自営業者が加入する国民年金の保険料は月1万6590円(令和4年度)です。

一方、これと同じだけ保険料を支払っている(給与から天引きされている)会社員はというと、厚生年金の保険料は給与(標準報酬月額)によって変わってきますが、おおよそ給与を月18万円ほどもらっている方となります。給与月額(標準報酬月額)が18万円の人は、現在毎月1万6470円が給与から天引きされています。

では毎月の保険料がほとんど同じである、「毎月の給与が18万円の会社員」と「自営業者」で将来受け取る老齢年金にどれだけの差があるのかを検証してみたいと思います。

 

 

会社員の保険料は国民年金+厚生年金

国民年金の保険料を支払う自営業者の皆さんが受け取れる年金(老齢基礎年金)は、40年間支払うと現在満額77万7800円(令和4年度)、約80万円です。これは簡単ですね。

では、毎月の給与が18万円の会社員が受け取る年金額(老齢厚生年金額)はいくらになるのでしょうか?

会社員が受け取る老齢厚生年金の計算方法は、現在、以下の通りです。

平均標準報酬額×5.769/1000×被保険者の月数(従前額保障)

仮に入社から退職までの平均の給与が18万円で(ボーナスはなし)、40年間勤めていた場合、【18万円×5.769/1000×480カ月】となり、老齢厚生年金の受取額は約49万8400円(約50万円)となります(被保険者期間は平成15年4月以後のみ・スライド等を考慮せず)。

これだけだと自営業者の方が多く見えますが、会社員が支払う厚生年金の保険料には、国民年金の保険料分も含まれています。ですから、厚生年金の保険料が給与から天引きされていることで、国民年金の保険料も納付していることになるわけです。

従って、会社員を40年続けることで、40年分の厚生年金(老齢厚生年金)にプラスして満額の国民年金(老齢基礎年金)も受け取れることになるわけです。

■自営業者

老齢基礎年金:約80万円

■平均給与18万円の会社員

老齢厚生年金:約50万円+老齢基礎年金:約80万円=約130万円

つまりほぼ同じ保険料を40年間支払うことで、受け取れる年金は年間約50万円もの差がつくことになります。

 

 

厚生年金には「家族手当」があり、さらに第3号制度もある

ほぼ同じ保険料で会社員と自営業者で受け取る年金額が年間50万円ほど差があることが分かりましたが、会社員の家族構成によって、この差はさらに広がることになります。

厚生年金には、65歳未満の配偶者や18歳になった年度末までの間にある子(20歳未満の一定の障害がある子)がいると、加給年金という家族手当が加算されます。例えば配偶者につく加給年金は約40万円(特別加算を含む・令和4年度)になります(ただ加算されるのは配偶者が65歳までです)。

もう一つ、大きな格差を生む要因である「第3号被保険者制度」があります。この制度が適用されると、会社員の配偶者が第3号被保険者である場合、会社員の厚生年金保険料で、

■会社員本人の厚生年金(老齢厚生年金)

■会社員本人の国民年金(老齢基礎年金)

そして

■会社員の配偶者(第3号被保険者)の国民年金(老齢基礎年金)

まで、賄えてしまうことになるのです。

図で示すと、画像のようになります。

 

 
保険料はほとんど同じだが、受け取れる年金は大きな差
保険料はほとんど同じだが、受け取れる年金は大きな差© All About, Inc.

仮に会社員の妻の第3号被保険者期間が30年あったとすると、年間60万円ほどの老齢基礎年金が配偶者に支払われることになりますので、加給年金を考慮に入れないとしても、差は50万円+60万円で年間110万円、月にして9万2000円もの差となるわけです。

 

 

年金格差の裏には、勤務先の協力がある!?

なぜ、ほぼ同じ年金保険料でこれほどの格差が生まれるのか、ということの裏には、会社の協力があるのをご存じでしょうか。

毎月の給与が18万円の会社員の厚生年金保険料は月1万6470円といいましたが、これは給与から天引きされている額であり、これと同額の保険料を会社が負担しているのです。

従って、給与が18万円の会社員の本当の厚生年金保険料は1万6470円の倍である3万2940円なのです。この3万2940円を、会社員本人と会社が、約半分ずつ払っているわけです。

ただ、金額をよく見ると、本来の厚生年金の保険料は国民年金の保険料のほぼ2倍なのに、受け取れる年金額は(第3号被保険者分がなければ)2倍になっていません。先ほどの例だと、国民年金が80万円で、厚生年金は50万円。保険料が倍なので、厚生年金も50万円ではなく100万円でなければ「割が合わない」ですよね。

「会社員と自営業者の『費用対効果』格差」は、実は会社の協力のおかげという側面があるんですね。

文:和田 雅彦(社会保険労務士)

大学卒業後、地方銀行に勤務。1999年9月、社会保険労務士資格を取得し独立開業する。FP資格も取得し、年金を含めたライフプランの相談も多数受ける。年金、保険、労働問題の執筆や講演業務も行っている。

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GPIF、20年ぶり4四半期連続赤字-10~12月はマイナス0.97%

2023年02月04日 09時15分35秒 | 行政
  • 収益額は1兆8530億円の赤字、国内株以外の3資産がマイナスに
  • 国内外の株価は上昇、円高による影響で外貨建て資産押し下げ
 

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2022年度第3四半期(10-12月)の運用収益はマイナス0.97%だった。赤字額は1兆8530億円。4四半期連続の赤字は約20年ぶりとなる。

  資産別の収益率は、国内債券がマイナス1.73%、国内株式がプラス3.24%、外国債券がマイナス5.33%、外国株式がマイナス0.05%だった。

  12月末時点の運用資産額は189兆9362億円と、9月末の192兆968億円を下回った。市場運用を開始した01年度からの累積の収益率(年率)はプラス3.38%、収益額は98兆1036億円。

  SMBC日興証券・金融財政アナリストの末沢豪謙氏は、運用結果について「金利上昇と為替の影響が大きかった」と分析。今後もGPIFは基本ポートフォリオを超えたら売却、下回ったら買いという「時価ベースのアセットアロケーションに徹するしかない」と指摘した。  

GPIF President Norihiro Takahashi Presents Annual Results
 GPIFの看板
 

  10-12月は国内外の株価が堅調に推移した一方、外国為替市場では円高が進んだ。株価指数でみると、先進国と新興国の株式で構成されるMSCIオールカントリーワールド指数が9.4%高、米国のS&P500種株価指数が7.1%高、東証株価指数(TOPIX)は3%高だった。

  為替は円がドルに対して9.4%高、対ユーロでは1%高となり、外貨建て資産の円換算額を押し下げた。

  GPIFは、長期の実質的な運用利回り目標として賃金上昇率を1.7%上回る水準に設定し、20年度からは資産配分を国内外の債券と株式に25%ずつ、等分に振り向ける基本ポートフォリオに基づいて運用している。

  現在とは収益率の計算方法が異なるが、GPIFが過去に4四半期連続で赤字運用となったのは02年度の第1四半期から第4四半期。当時は円高が進んだほか、巨額の不正会計問題を引き起こした米エネルギー取引会社エンロンが01年12月に破綻するなどした影響で、世界的な株価下落を招いた。

資産構成割合 22年12月末 9月末 6月末 3月末 21年12月末
国内債券 26.07% 27.26% 25.65% 26.33% 24.95%
国内株式 25.07% 23.84% 24.53% 24.49% 24.92%
外国債券 24.59% 25.04% 25.70% 24.07% 24.46%
外国株式 24.27% 23.86% 24.12% 25.11% 25.68%
オルタナティブ 1.43% 1.47% 1.32% 1.07% 0.92%
10-12月 収益額 収益率
運用資産全体 -1兆8530億円 -0.97%
国内債券 -8475億円 -1.73%
国内株式 +1兆5670億円 +3.24%
外国債券 -2兆6651億円 -5.33%
外国株式 +926億円 -0.05%

※GPIFによると、収益額と収益率の計算方法が異なるため、外国株式では収益額がプラスの一方で収益率がマイナスになる現象が発生した

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