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一代で成功した「年収3000万円稼ぐ人」の会話の特徴

2022年09月29日 06時59分25秒 | お金持ちの思考

ゼロから一代で成功した人に学ぶ

私がずっと興味を持っていたことがあります。個人で年収3000万円以上稼いでいる人たちは、普段はいったいどんな話をしているのだろうかということです。

 

私が考える稼ぐ金持ちは、先祖代々の富裕層のことではありません。なぜなら、本人の努力や才覚とは無関係にただ親がお金持ちだった人は、何かと余裕があり一般人とは違います。考えることのスケールが大きいのは当たり前ですよね。

私たち一般人は、金持ちになりたいと思ったときに、最初の一歩をどう踏み出すか、あるいは壁にぶつかったときにどう乗り越えるか、どうやって仲間を増やしていくかで迷うものです。

だからこそ、ゼロから一代で成功した人の言動、彼らが成功していく過程でやっていたことを真似ることが、凡人の私たちには応用する価値が高いのではないか、と考えています。

 

「信用できる人」と「信用できない人」の違い

私たちは、同じように生まれ、同じように学校に通い、同じように社会に出てきました。

 

にもかかわらず、「あの人は信用できる」「憧れる」「一緒に仕事をしたい」「また会いたい」「あの人についていきたい」と言われる人がいる一方で、「あの人は信用できない」「イヤなヤツ」「二度と会いたくない」「もう一緒にはやれない」という評価となる人がいるのはなぜでしょうか。

この違いをもたらす違いとは、いったい何なのか。それがコミュニケーション能力ではないか、というのが私の仮説です。

たとえばビジネスで昇進する人は、周囲に「あいつを昇格させよう」と推してくれる人がいます。新しいプロジェクトに任命されるのも、「あいつをメンバーに入れよう」となります。

真のリーダーとは、「自分がリーダーだ」と主張しなくても、「君がリーダーだ」と任命されなくても、「○○長」という肩書がなくても、自然に皆がついていく人のこと。

では、こうした評価は、どのように形成されていくのだろうか。その答えのひとつが、その人がどういう言葉を発するか、だと思っています。

絶海の孤島に一人で住んでいるならばいざしらず、私たちは他人と関わって生きています。他人との関わりの中で、自分の人生が形成されます。それこそがコミュニケーションであり、会話です。

実際、どんなに環境が変化しても、基本は人間同士のやりとりです。営業、商談、交渉、プレゼン、面接など、あらゆる場面でコミュニケーションが必要となりますから。

極端な話、大学までは会話がおぼつかなくても、多少の差はあれど、親さえいれば生きていけるでしょう。しかし社会に出れば死活問題です。コミュニケーション力の差は人生の格差をも生むと考えられます。

そこで、私の周りで、30代で年収3000万円以上稼ぐ人が、どんな会話をしているのかを取材したり、文献を調べて考えてみました。

 

成功者はますます成功するための会話をしている

のっけから答えを言ってしまうと、成功していく人は、いつもビジネスや投資の話をしています。自分のビジネスに役立つ議論、新しい投資のネタに関する情報交換をしているのです。

 

もちろん政治や経済の話題も出ますが、ほとんどは「どうやればもっと儲かるか」「どうやればもっと面白いビジネスを生み出せるか」についての会話がほとんど。

会話のベクトルがすべて挑戦や儲けに向けられているのです。まさしく思考回路、すなわち頭の中身が成功に向けられているといえます。

また、稼ぐ人の口から、「そんなの意味ねーよ」「やるだけムダ」「どうせ自分はダメだ」なんて言葉が出てくることはないのはなぜか。それは、無意識のうちに自分の未来の可能性を信じているからです。

仮に今、不遇な時代だと感じても、未来は変えられる、挽回できると信じているからです。

逆に、自分の未来を自分で信じられなくなると、自分の人生に疑念が生じます。変えられないと絶望し、やりどころのない怒りが沸いてきます。絶望や怒りという感情ではなくても、無意識の不平不満が蓄積していきます。

そうすると感情の矛先は自分以外に向かい、何かあれば他人を呪うようになります。「上司が悪い、会社が悪い、政府が悪い、社会が悪い」。

とはいえ、思考を変えるのは難しい。だから、言葉を変えることから始めよう。ネガティブな言葉を使うのをやめて、無理やりポジティブなことだけを口にするのです。

「そんなの意味ないよ」という言葉が出てくるのを抑え、「それは面白そうだ」に変える。「ムダだよ」という言葉をぐっとこらえ、「やってみる価値はある」に変える。

そうしているうちに、思考のほうもつられて変わってくる。かつて私自身もそうでした。みなさんも、自分の言葉から、変えてみませんか?

文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)

大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。

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「ガソリン税に消費税10%」はやはりおかしい…取れるところからお金を搾り取る「二重課税」という理不尽

2022年09月28日 06時16分14秒 | 税金

物価高で値上げラッシュが続いている。さらに重くのしかかるのが、消費税などの税金だ。日本女子大学家政学部の細川幸一教授は「ガソリン税、酒税、たばこ税には消費税がかかる。税金に税金を課すことになるこうした個別消費税は『二重課税』と映り、重税感を高めるもので見直すべきだ」という――。

値段が上がり、消費税の負担も重くなる

モノの値上がりが毎日のようにニュースになっている。現在の物価高はロシアによるウクライナ侵攻に伴う原油や天然ガスなどのエネルギー価格の高騰が大きく関係していることから、日々の生活に欠かせない電気代、ガス代やガソリン代の値上げが続いている。

さらに最近では円安も続いており、円安は輸入品の価格を押し上げる。とくに海外からの輸入に頼っている食品などはたびたび値上げが行われている。

日本銀行の「生活意識に関するアンケート調査」(2022年6月調査)では、物価に対する実感が1年前と比べて「上がった」と回答した人は全体の89%にも及ぶ。また、1年後の物価が「上がる」と回答した人も87.1%となっており、今後も物価高が続くと考えている生活者は多い。

OECD加盟諸国に比べて極端に日本において給与が上がっていなことが指摘されており、今後、政府の対策が十分に行われず、さらに給与も上がらなければ、物価の上昇によって経済的なゆとりがなくなる家庭は急激に増えていくだろう。

1989年に税率3%ではじまった消費税は、5%、8%となり、現在10%となっている(8%の軽減税率は導入)。多くの消費者がモノを購入するたびに消費税に対して重税感を持っているのではないだろうか。モノの価格が上がれば、その分、消費税として支払う額も大きくなる。そこで消費者の関心は減税の可能性に向いてくる。

ガソリン税、酒税、たばこ税の重税感

こうした状況もあり、今年7月10日に投開票が行われた参議院議員選挙では、消費税の減税・廃止が争点の1つになった。7野党がそろって「減免税」の主張を掲げたが、与党は現状維持を主張した。

自民党は同党HP(8月4日掲載)で、「物価高を抑制するために消費税を一時的に減税することは、有効に感じられるかもしれませんが、消費税率を見直すには法改正が必要であり、直ちに実施できる政策ではありません。また、税率を引き下げると一時的な買い控えが起こることも予想され、実体経済が混乱することは明白。物価高騰対策には現実的な政策を進めることが最も効果があります」とし、「ガソリン等の激変緩和事業や電気代の燃料費調整制度、小麦の国内価格上昇を抑制する措置等を実施」としている。

消費税以外にも国民はいろいろな税金を支払っているが、モノを購入するときに負担する税金でやはり重税感がたびたび指摘されるのは、ガソリン税、酒税、たばこ税だろう。

ガソリンは1リットルあたり53.8円、お酒は、ビールの場合350ミリリットル缶で70円、1箱(20本)580円の紙たばこで304.88円だ。

これだけ税額が大きいとおかしなことに気付く人も多いはずだ。ガソリン、酒、たばこの販売価格にはこれらの税金が含まれている。それに対して現行10%の消費税を払っているということは税金に税金が課されているということだ。これは「二重課税(Tax on Tax)」であり、課税権の乱用ではないのかという疑問だ。

物価高で問われる「二重課税」

ガソリン税を例に考えてみよう。レギュラーガソリン1リットル160円(ガソリン税を含む)だとすると、ガソリンを満タン50リットル入れると代金は8000円になり、それに消費税10%の800円が加算され、8800円を支払うことになる。

すなわち、ガソリン税にも消費税が課されていることになる。もし160円のうちのガソリン税53.8円が課される前の価格106.2円に消費税を課し、それにガソリン税を加えたら、支払い金額は8531円(消費税は531円)ほどになる。その差は269円だ。

毎月50リッターを利用する人はこの12倍の年間3228円、毎週使う人は48週とすると1万2912円を税金に対する税金として支払っていることになる。たばこもお酒も同様であり、たばこも酒もドライブも好きな人は一生でいくら払っているのだろうか。

なぜ税金に税金を課すことが許さるのであるか。国税庁は以下のように説明している(一部抜粋、揮発油税は本稿でのガソリン税を指す)。

消費税の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額には、酒税、たばこ税、揮発油税、石油石炭税、石油ガス税などが含まれます。これは、酒税やたばこ税などの個別消費税は、メーカーなどが納税義務者となって負担する税金であり、その販売価額の一部を構成しているので、課税標準に含まれるとされているものです。

これに対して、入湯税、ゴルフ場利用税、軽油引取税などは、利用者などが納税義務者となっているものですから、その税額に相当する金額を請求書や領収証等で相手方に明らかにし、預り金又は立替金等の科目で経理するなど明確に区分している場合には、課税資産の譲渡等の対価の額には含まれないことになります(国税庁HP上のタックスアンサーNo.6313「たばこ税、酒税などの個別消費税の取扱い」)

税金に税金が課されている

すなわち、ガソリン税はメーカーなどが納税義務者であるから販売価格の一部であり、軽油引取税は利用者が納税義務者となっているから軽油販売価格の一部を構成していない。それゆえに違いが出るという見解だ。ガソリンと同様にお酒やたばこも消費者から見ると税金に税金が課されていることになる。

この説明にある軽油引取税はディーゼル車に乗っている人が購入する軽油に課されるものだ。軽油にはガソリンのような二重課税は起きないのだ。

軽油には軽油引取税が1リットルあたり32.1円課されるが、軽油の場合は軽油引取税を含めた軽油の価格に消費税を課すことはせず、軽油引取税を課す前の軽油価格に10%の消費税を課し、それと軽油引取税を加える仕組みになっている。

(注:この他、ガソリン、軽油とも1リットルあたり2.8円の石油石炭税等が課されているがここでは省略して説明している)

そもそも企業は固定資産税や法人税など多くの税金を払っている。それらはその企業が販売するモノの価格にコストとして転嫁されている訳だから、ガソリン税、酒税、たばこ税に消費税がかけられるのも当然であるという理屈なのだ。

しかしながらこれらの税金は消費者が購入するモノにかけられているものであり、税額も高額であるから消費者からみると納得できない二重課税という印象が強い。そもそもガソリン税、酒税、たばこ税などは個別消費税とされている。個別の消費税なのだから、消費税(10%)の課税対象に含めないのが筋ではないのか。

いつまでも続く「臨時の税金」

ガソリン税については、その税率が高すぎるという声が大きくなり、トリガー条項の発動が議論となっている。トリガー条項は2010年度税制改正で導入されたが、東日本大震災の復興財源確保のため2011年に凍結されたまま現在に至っている。

ガソリン税は本来1リットルあたり28.7円だったのでだが、道路財源の不足を理由に臨時の税金(暫定税率)25.1円が加算されて、現在の53.8円になっている。

ガソリンの平均小売価格が3カ月連続で1リットルあたり160円を超えると、「トリガー(引き金)」を引くように発動され、ガソリン税53.8円のうち、上乗せされている分の25.1円の課税を停止し、また3カ月連続で130円を下回ると元に戻る仕組みだ。

現在のガソリン価格はこれを超えているので、トリガー条項の凍結解除(発動)が主張されているのだが、政府・与党は見送っている。買い控えや駆け込み購入といった流通の混乱、ガソリンスタンドの事務負担増など課題が多く、発動は現実的ではないとの判断による。

代わりに石油元売り各社へ支給する補助金制度を導入している。現在は1リットル当たりの補助金上限は35円だ。政府は、補助の上限について、段階的に縮小する方向で調整していたが、最近の円安ドル高などを背景に据え置きを決めたと報じられている。

過熱式たばこは物価高でも増税値上げ

たばこについても増税による値上げが進行中だ。

2018年の税制改正で決定した毎年の値上げが進行中ですでに4回目の2021年10月の値上げまで行われている。紙巻きタバコだけではなく、IQOS(アイコス)やglo(グロー)、Ploom TECH(プルーム・テック)といった加熱式タバコも対象となっており、この10月からは加熱式タバコが再び値上げされる。

ただ、紙たばこ1箱(20本)が500円のワンコインでは買えなくなったと一時話題になったが、まだ禁煙先進国から比べると安く(オーストラリアでは1箱2000円位、イギリスは1700円位)、さらなる増税も予想されている。

旅行客を狙い打つ熱海市のもくろみ

熱海市は住民登録をしていない別荘所有者には固定資産税に加え、別荘税(別荘等所有税)を全国で唯一課している。税率は延べ床面積1平方メートルにつき年額650円だ。これは納税義務者が同じであり、不当な二重課税ではないのか?

熱海市の見解はこうだ(熱海市HPの別荘等所有Q&A質問6より)。

固定資産税は家屋の価格(評価額)、別荘等所有税は述べ床面積をそれぞれ課税標準として課税されており、課税標準が異なっていますので二重課税とはなりません。

また、同市は入湯税を徴取している。地方税法に定められている温泉などで徴収される市町村の税金だ。課税されるのは鉱泉施設があるホテル、旅館、スーパー銭湯、健康センターなどで税額は1人1日当たり150円(標準税率)だ。現在1000ほどの自治体が徴収している。

入湯税に加えて、宿泊税を徴取することを熱海市は検討している。

2022年3月時点で宿泊税をすでに導入している地方自治体は、東京都、大阪府、福岡県(福岡市、北九州市は独自税率)、京都市、金沢市、倶知安町だ。例えば、東京都の場合、宿泊料金が1人1泊1万円未満の宿泊には課税されず、1人1泊1万円以上1万5000円未満は100円、1万5000円以上は200円となっている。

国民の負担はかなり重くなっている

入湯税に加え、宿泊税を課税するとなると、温泉施設のある宿に宿泊する者にとっては二重課税と映る。同市の宿泊客は温泉に入ることを目的に宿泊施設を利用しており、宿泊と入湯は一体の行為だろう。

齋藤栄・熱海市長は、「熱海に泊まり、温泉に入ることが目的の客からすると、一連の行為の中で2回課税されることとなることから、二重取りではないかといった指摘はもっとも」とした上で「地方税法上の整理では、宿泊税と入湯税は納税義務者(宿泊者と入湯客)、課税客体(宿泊行為と入湯行為)、課税標準、宿泊日数と入湯日数が異なるものであり、問題は生じないと考えている」(筆者要約)とした(熱海市議会2018年9月定例会10月10日)。

財務省が発表した令和4年度の租税負担率と社会保障負担率を合計した国民負担率の見通し推計によると、国民負担率は46.5%となっている。これは国民所得に占める税金+社会保障費の負担割合を示したものである。

その内訳は、租税が27.8%、社会保障費が18.7%である。社会保障費は第二の税金とも言われる。サラリーマンにとって、源泉徴収や社会保障費はかなり大きく、「天引き」額の大きさに嘆いている人も多いであろう。ここで述べたような課税側の「屁理屈」にもみえる二重課税問題についての関心も今後高まってくるに違いない。

---------- 細川 幸一(ほそかわ・こういち) 日本女子大学家政学部 教授 独立行政法人国民生活センター調査室長補佐、米国ワイオミング州立大学ロースクール客員研究員等を経て、現職。一橋大学法学博士。消費者委員会委員、埼玉県消費生活審議会会長代行、東京都消費生活対策審議会委員等を歴任。立教大学法学部講師、お茶の水女子大学生活科学部講師を兼務。専門:消費者政策・消費者法・消費者教育。著書に『新版 大学生が知っておきたい生活のなかの法律』『大学生が知っておきたい消費生活と法律』(いずれも慶應義塾大学出版会)などがある。 ----------

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マネすればお金持ちに?富裕層がよく言う4つの「口グセ」

2022年09月23日 06時43分44秒 | お金持ちの思考

お金持ちはネガティブなことはあまり言わない。彼らは自然と前向きな言葉を口にして、周りの人の気持ちを明るくさせる。お金持ちに共通する口グセにはどのようなものがあるのだろうか?

■口グセ1 「ありがとう」

お金持ちは感謝の気持ちを周囲へ伝えることを忘れず、よく「ありがとう」という言葉を口にする。

仕事も私生活も、周囲の協力、家族や仲間の存在があってこそ。感謝の気持ちは態度や行動で示すこともできるが、言葉でも伝えることが大事だ。誰しも「ありがとう」と言われて嫌な気分にはならない。

「言わなくても分かる」「照れくさい」などと思わず、ちゃんと感謝の気持ちを伝えることで、そうした考えに共感する“いい人”が集まってくるし、幸運も招けるのではないだろうか・

こんな夫婦は「熟年離婚」する?50代夫婦がチェックすべき3つのNG行為

■口グセ2 「面白い」

お金持ちには好奇心旺盛な人が多く、初めて耳にする情報に否定的な見方をせず、「面白い」と口にして、それを知ろうとする。

日頃からアンテナを張ってさまざまなことに興味を示し、分からないことは調べてビジネスアイデアなどにつなげるのだ。

■口グセ3 「やってみよう」

お金持ちは、初めて挑戦することや、成功するかどうか分からないことがあった場合、「失敗したらどうしよう」ではなく、「やってみる」ことを選ぶ。

やってみないと分からないし、たとえ失敗してもそこから得られることがある。失敗を恐れて行動に移さなければ、いつになってもお金持ちになるのは難しい。

こんな人が「老後破産」する!破産する人の現役時代、3つの特徴

■口グセ4 「本当に必要?」

お金持ちは、お金を使うときに「本当に必要?」と考え、ときには自分にさえこの言葉を投げかける。

自分で必要と認めているものや将来につながる投資であれば、どんどんお金を使うが、そうでないものは、たとえ少額であっても、自分の判断基準と照らし合わせ、「本当に必要?」と問いかける。いらないと判断すれば「必要ない」とはっきり断る。

口グセは本来、考え方から生まれるものだが、逆に口グセを変えることで考え方や行動も少しずつ変えられる。お金持ちの口グセを真似ることが、将来お金持ちになるための一歩かもしれない。

文・廣瀬優香(フリーライター)

編集・dメニューマネー編集部

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プレジデントオンライン 横並びで放尿しながらの雑談で驚嘆…稲盛和夫さん「希代のカリスマ企業家」じゃないほうの意外な素顔

2022年09月03日 05時56分46秒 | 経済

京セラを世界的な企業に育て、日本航空を再建した“希代のカリスマ企業家”稲盛和夫さんが亡くなった。ご本人に複数回取材したジャーナリストの勝見明さんは「稲盛さんは3つの顔を持っていた。『数字に厳しい経営者』『徳のある賢人』、そして、自ら語るどこにでもいるオッチャンとしての愛すべき『普通の人』です」という――。

「トイレに行くと稲盛氏もいて2人で並んで用を足した」

希代のカリスマ企業家、稲盛和夫氏は3つの顔を持っていた。「数字に厳しい経営者」「徳のある賢人」、そして、「普通の人」だ。その中でも、私が取材を通して最も印象に残るのは「普通の人」の顔だった。

それは、経営破綻した日本航空(JAL)が、会長として着任した稲盛氏の経営手腕により、V字回復した2012年夏のことだった。JALの破綻と日本経済の衰退が二重写しに見え、危機感を覚えた稲盛氏が、日本再生に向けたメッセージを発信する本を出すため、長時間取材をしたときの一コマだ。

取材を終え、私がトイレに行くと稲盛氏もいて、2人で並んで用を足すことになった。黙っているのも気まずい。私から話しかけた。

【筆者】今も東京通いですか。

【稲盛】そうですわ。

【筆者】大変ですね。

【稲盛】もう慣れましたわ。

それから2~3分世間話を交わした。その日、稲盛氏が東京から京都に着いて、取材場所に来る途中、よく利用する町中華の店に寄って、好物の焼きそばと餃子を食べたことなど、たわいのない話だ。ちょっと前まで取材で見せた「徳のある賢人」の顔とはまったく対照的だった。

取材時はこんな具合だった。私が質問すると、目を閉じて俯き、2~3分間、黙って考え込む。おもむろに目を開け、論語などの中国思想に基づいた自らの哲学を噛んで含めるように語り始める。

「どこにでもいるオッチャンですわ」と自ら称した理由

稲盛氏は65歳のときに在家で得度しているが、その姿はまさに禅僧を思わせた。「聖」のオーラが強かった分、取材後の「俗」の姿が印象に残ったのかもしれない。

「普通の人」の顔を2度目に見たのは、2015年夏、同じ1932年生まれで、長年私的にも交友のあった鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO(当時、現・名誉顧問)との初めてのカリスマ対談の進行役を務めたときだ。

実は2人には共通点が多い。子供時代は人前で話すのが苦手。どちらも中学入試(旧制)に失敗。就職も思うに任せず、鈴木氏は父親のツテ、稲盛氏は大学教授の紹介で就職先を見つける。鈴木氏はセブン‐イレブンを、稲盛氏は京セラを起業。事業を軌道に乗せていくなかで、それぞれ「単品管理」「アメーバ経営」と独自の経営モデルを生み出した。

超ビッグ対談は挨拶がわりの健康法談義から。「土曜日は天気がよかったら、ゴルフに行く。普段運動をしないので歩くのが目的」と、ゴルフ健康法を披露する鈴木氏に対し、「私はずぼらなもんで、暇なときはちゃぶ台の前にどてっと座ったきり。あとは散歩がてら買い物に出かけたり」と、照れながら話す稲盛氏、と好対照だ。

対談は2時間半に及び、最後に雑談モードになったとき、相手が親しい鈴木氏だけにリラックスしたのか、こんなエピソードを披露した。そのときの録音をそのまま紹介しよう。

【稲盛】私、セブン‐イレブンというのは大変好きでして、おにぎりも買ってます。この前はうちの下に降りていきますと、駅の近所にセブン‐イレブンがあるんですが、お昼散歩がてらそこへ寄ったら、ちょうどスパゲティのミートソースのナポリタンが冷蔵庫みたいなのにあって、それを買って帰って、家内に、おい、セブン‐イレブンでこんなの買ってきたぞって言ったら、見て、これは電子レンジ専用と書いてありますよと。で、うちは電子レンジは昨日から故障してるんですって(笑)。近所の娘に電話して、お父さんこんなの買ってきたんで、あんたの電子レンジ貸してくれって(笑)。

自ら「どこにでもいるオッチャンですわ」と称していたが、そのオッチャンぶりに、現場にいたスタッフ全員が大爆笑した。

「人間として何が正しいのか、その一点で考える」

ただ、対談のしめくくりに、「お2人に一番共通するのは判断の基準が明確なことです。悩まず、迷わず、決断する秘訣をお聞かせください」とお願いすると、稲盛氏は一転、「徳のある賢人」の顔に戻った。

鈴木氏が「私は、1つのことをこう決めたら、次はまたこうしようと連続的に考えていくので、そんなに悩むことはありません」と実務家タイプの経営者らしい答えをしたのに対し、稲盛氏はこう答えたのだ。

【稲盛】私も同じで、さほど悩みません。損得ではなく、人間として何が正しいのか、その一点で考える。自社にとって不利でも、正しいと思うことを選択するのであまり迷いません。

そして、その例として、JAL再建過程でのある決断について語った。提携先のアライアンス(航空連合)を決めるときの話だ。

JALは従来、アメリカン航空を盟主とする「ワンワールド」に加盟していた。倒産後、行政を中心に政治家たちも含め、デルタ航空が盟主のスカイチームへの鞍替えの動きが出た。スカイチーム側からも多額の支援の申し入れがあり、社内でも「移るべき」という意見が大勢を占めた。

条件的には鞍替えのほうが有利だった。しかし、稲盛氏は両陣営のトップ級と会い、話を聞いた上でワンワールド残留を決めた。その理由をこう語ったのだ。

「何より、今までずっと一緒に組んできたアメリカン航空には何の落ち度もないのに簡単に鞍替えするのは、人間として正しいことなのか。幹部社員たちも最後は賛成してくれました」

「人間として何が正しいのかで判断する」。これは、稲盛氏が京セラを経営するなかで学んだものを折に触れてまとめた哲学、「京セラフィロソフィ」の中心概念だ。

稲盛氏がJAL再建のため、会長職として着任し、幹部社員を対象に行った「リーダー教育」もフィロソフィをもとにリーダーのあり方を説くものだった。稲盛氏は、幹部たちの意識改革を徹底するため、自ら講師となって強く訴えた。

企業経営は損得以前に、「人間として何が正しいのか」、善悪でものごとを判断すべきである。それには「無私の精神」が必要であり、それを支えるのが「利他の心」の精神性と倫理観である。

善悪の基準とは、「人をだましてはならない」「ウソをついてはいけない」「人に迷惑をかけてはいけない」といった、子供のころに両親や先生から教えられたようなプリミティブなことが原点にある。大企業の最高幹部であっても、それがおろそかになると経営判断を誤ることが多い。だから、人間としてのベーシックな精神のありようや倫理観を、もう一度取り戻そう、と。

「必要な数字は向こうから目に飛び込んでくる」

講義終了後は、毎回、飲み会だ。会費を出し合って、缶ビールと焼きそばや餃子などの簡単なつまみだ。稲盛氏を囲んで車座になり、膝をつき合わせながら、酒を酌み交わし、胸襟を開いて語り合う。幹部たちは、昼間、講義で目にした「徳のある賢人」の中に血の通う等身大の稲盛氏を感じたことだろう。

当初、学歴とプライドは高いが当事者意識に欠け、評論家的言動が目立った幹部の中には、稲盛氏の説くフィロソフィに違和感を覚え、あまり乗り気でなかった者もいた。それが、回を重ねるごとに、だんだんと幹部たちの目の色が変わり、フィロソフィへの理解を深めていった。やがて、「もっと早くこのような教育を受けていたら、JALは倒産することもなかった」と発言する人も出てきた。

リーダー教育は、幹部から管理職へと広げ、同時に稲盛氏は空港の現場を回り、社員たちにも直接語りかけ、意識改革を求めた。

「JALに搭乗されたお客様が、またJALに乗ってあげようと思っていただけるような仕事を心がけていただきたい。一線に立つみなさんが、新しいJALの象徴になるのです」

「あの人たちが働いてくれているなら、あの飛行機に乗ってみようとお客様に思っていただけるような接遇をしましょう」

80歳に達する年齢で、無給で陣頭指揮し、ホテル暮らしで、夜はコンビニのおにぎりを食べ、再建に全身全霊を傾ける姿そのものが社員たちにとって大きな範となった。

こうして意識改革が進むなかで、京セラフィロソフィをベースとして、再建に向けたJAL社員の行動規範として、「自ら燃える」「お客様視点を貫く」「一人ひとりがJAL」といった40項目からなる「JALフィロソフィ」がつくられるのだ。

一方、「数字に厳しい経営者」の顔に徹したのが経営会議や業績報告会の場面だった。フィロソフィには「売上を最大に、経費を最少に」の項目もある。配布されるA3サイズの資料にはおびただしい数の数字が並ぶが、稲盛氏は細かな数字も見逃さない。

機長出身で稲盛氏に社長に抜擢された現会長の植木義晴氏によると、稲盛氏はよく「必要な数字は向こうから目に飛び込んでくる」と語ったという。

資料上の数字についての突っ込んだ質問に対し、明快に答えられないと、「これ以上は時間のムダだ」とものの5分で退席させられた役員もいた。

口癖は「数字を躍らせるな」。経営上の数字には必ず意味や背景があるから、常に敏感に反応し、必要な対応策を俊敏にとる。経営破綻前、月次実績が出るのは3カ月後だったが、稲盛氏が「翌月」を求めて実現させると、報告会の情景が変わっていった。前は数字に疎く、「八百屋も経営できない」と稲盛氏に酷評された役員たちが、機器一つひとつの値段まで調べるようになったのだ。

「そのころから、全社をあげて経費節減が始まりました。チリも積もれば山となるで、数字が毎回よくなっていく。自分たちにもできるんだ。数字を見るのが楽しくなっていきました」と前出の植木氏は振り返る。

「悩んで、悩んで、でも続けろ。必ずどこかでわかる」

やがて、フィロソフィと並んで稲盛経営学の両輪をなす「アメーバ経営」が導入される。組織を小集団に分け、それぞれが独立採算制により運営し、社員一人ひとりの当事者意識を持たせ、全員経営を実現する手段だ。これが全社あげての経費削減活動を促進し、一人ひとりの採算意識を高めていった。

筆者は空港の現場でその経費削減ぶりを取材したことがある。キャビンアテンダントは機内に持ちこむ自分たちの荷物について「1日1人500グラム減」に取り組む。整備現場では備品ごとにスーパーの店頭のように値札を張り、コスト意識を高める。ウェス(機械の清掃用布)は社内で集めた古着を使う。地上スタッフも、故障した拡声器が2台あったら、片方から部品を取り、もう一方の部品と交換して2つを1つにして使った。

アメーバ経営により、一人ひとりが自律的に判断し、行動する。フィロソフィが判断基準となり、行動規範となる。JALの復活は会社更生手続きにおける措置も寄与しているのはいうまでもない。ただ、全社員の自主的な経営削減に取り組みにより、再建2年目には計画より800億円近く経費を削減し、目標を大幅に超える営業利益を残すことができた。ついには世界のエアラインの中でもトップクラスの収益力を誇るまでにV字回復を果たすのだ。

あるグランドスタッフにJALフィロソフィの中でどの言葉が好きか聞いてみたことがある。

「『美しい心を持つ』。私はこの言葉が好きです。私たちの心がすさんでしまったら、お客様に最高のサービスが提供できなくなってしまうからです」

「美しい心」。それはまさに稲盛氏が強く求め続けたものだろう。

植木氏は一時期、「人間にとって何が正しいか」の判断で迷ったことがあり、稲盛氏に相談すると、こんな答えが返ってきたという。

「いいんだ、悩め。お前は今まで人間として何が正しいか判断したことはないだろう。それを今学んでいるんだ。悩んで、悩んで、でも続けろ。必ずどこかでわかってくる」

稲盛氏の予言「3年後の2025年に日本は“衰”のどん底」

稲盛氏は歴史を俯瞰する目も持ち、「日本は40年ごとに“盛”と“衰”を繰り返す」が持論だった。

・幕末・明治維新(1868年)=「衰」

 

・日露戦争勝利(1905)=「盛」

・太平洋戦争敗戦(1945年)=「衰」

・プラザ合意(1885年)=「盛」

――のように、「盛」の頂点と「衰」のどん底が40年ごとに到来する。

この法則にしたがえば、3年後の2025年に、日本はまた「衰」のどん底を迎えることになる。その可能性は否定できない。冒頭で紹介した本も、その危機意識から発案されたものだった。書名の『燃える闘魂』はフィロソフィにある言葉だ。

日本をいかに再生するか。稲盛氏の遺志を継いで、われわれも悩んで、悩んで、答えを探さなければならない。

---------- 勝見 明(かつみ・あきら) ジャーナリスト 1952年生まれ。東京大学教養学部教養学科中退後、フリージャーナリストとして、経済・経営分野を中心に執筆を続ける。著書に『鈴木敏文の統計心理学』『選ばれる営業、捨てられる営業』ほか多数。最新刊に『全員経営』(野中郁次郎氏との共著)。 ----------

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