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コストコは、なぜ年会費4000円を取るのか 知られざる儲けのカラクリ

2015年01月31日 08時21分49秒 | 経済
 米国生まれの「コストコ・ホールセール」。幕張や川崎、多摩境、新三郷、座間、千葉ニュータウンなどの関東11店をはじめとして、日本国内で現在約20店舗を構える会員制の小売りチェーンだ。10カ国約650店で展開するグローバル企業でもある。

 日本では1999年の初進出から15年余りで徐々に店舗網を広げてきた。2015年夏には東北で初の店舗を山形県上山市にオープンする予定だ。

 コストコは年間4000円の会費(法人は3500円、いずれも税別)を支払えば会員になれ、割安な価格で店舗の商品が買える。生鮮・加工食品から飲料、日用雑貨、家電製品、事務用品、衣料、カー用品など幅広い商材を取りそろえ、業務用サイズを中心としたボリュームのある商品が広い店内に並んでいる。休日は家族連れでにぎわう人気店である。

 「会員制」「ダース販売」「大きなカートに広い通路」。これらはもともと日本の消費者にはあまりなじまないとされてきたモデルながら、コストコは日本市場でも成功を収めていると言っていいだろう。グローバルに見ても快進撃を続けている。コストコ・ホールセールの直近決算となる2014年9~11月期(第1四半期)の売上高は前年同期比7%増、利益は17%も増加した。

 ただ、コストコがどうやって儲けているのか、経営上の強みが何なのかは意外と知られていない。そこで財務上の側面から3つのポイントに絞って、儲けのカラクリを説明しよう。

 【 カラクリ 1 】 年間会員収入こそすべて

 意外に知られていないのは、コストコの利益は会員収入あってこそ成り立っているという事実だ。コストコ(Costco Wholesale Corporation)の2014年度報告書(「FY 2014 Annual Report)を見ると、2014年8月期の主な業績指標は以下のとおりだ(1ドル=118円で計算)。

 売上高  1102億ドル(約13兆円)
会員収入 24億2800万ドル(約2900億円)
仕入原価 984億5800万ドル(約11兆6000億円)
販管費  117億5400万ドル(約1兆3800億円)

 実際には、上記の仕入原価と販管費(販売費および一般管理費)に加えて、6300万ドル(約7400億円)の経費が加算される。いわゆる日本で営業利益とされている金額を出すと、32億2000万ドル(約3800億円)だ。

 売り上げに対して利益率は高くないが驚くのは、この利益と会員収入の関係だ。もし、会員収入がなかったとすれば、営業利益は1000億円ぐらいしか残らない。

 小売業界ではコストコが販売している商品は「原価ギリギリ」と指摘される。数字を分析すればそれは確かに正しい。原価率は約9割にも上っている。ある意味では危険な、違う言葉で言えば「徹底した顧客志向」を可能にするのが、会員収入にあるといえる。

 日本のコストコをめぐっては年会費4000円が「お得か、そうではないか」という議論がよくなされる。コストコからすると4000円の会費を顧客からもらうことでビジネスを成り立たせているのである。会員を多く獲得してそれを次年度も継続させられるかが経営のキモになる。

 事実、コストコは米国とカナダでは91%もの顧客が会費を続けて払っており、グローバルな視点で見てもその割合は87%に至る。コストコの正体は会員収入を主な利益源とする囲い込みビジネスなのだ。

 【 カラクリ 2 】 「安くても高品質」を支える商品群

 一度来店した顧客をリピーターにさせるためには、粗利益を削るだけではなく、やはり商品そのものの良さが必要だ。そこでコストコが採っている戦略が商品点数の絞り込み。あれほど大きな店舗でありながら、きわめて少ない商品で勝負している。

 年度によってバラツキはあるものの、最新の年度報告書を見ると、コストコの商品数は実は4000程度しかない。これによって、メーカーやブランドとの結びつきが強化されている。バイヤーがしっかりと確認した品質の良い商品を陳列でき、一品あたりの取引額が多くなるため、安価に仕入れることができる。つまり、バイイングパワーが強くなる。サプライヤーとの結びつきも強くなり、商品開発や納期調整などに強い影響力を発揮できる。

 コストコと対照的なのは、日本の3万点の品揃えを自慢にする日本の某大型スーパー。また、某家電量販店では150万点の取り扱いをうたっている。本当なのかと疑ってしまうぐらいだ。コストコと比べてわかりやすいのは、コンビニエンスストア。だいたい商品数は3000~3500点ぐらいと言われる。店舗の大きさはまったく違うのにコストコとコンビニの商品点数には大差がない。

 流通業界では「品ぞろえの多さは、お客へのアピールになり、売り上げ増につながる」といわれる。筆者もその考えを完全に否定しないが、コストコが商品点数を絞り、お客に選択肢を与えないことで成功したモデルを確立しているのは事実だ。

 筆者は調達コンサルタントをしている経験から、商品数が増えると在庫管理が煩雑になったり、廃棄のコストもかかったりすることを指摘したい。お客の声を聞くだけでは点数は膨らむいっぽうだ。もちろん品揃えが少なすぎてもダメ。そのバランスをうまく取れば、売り上げと顧客満足度を最大化できる。コストコの大胆な商品点数の圧縮には学ぶところがある。

 【 カラクリ 3 】 現金回収が圧倒的に速い

 広告宣伝におカネをほとんど使わないのもコストコのビジネスモデルの特徴だ。口コミやメディアからの評価などで新規客やリピーターを獲得していっている。

 当たり前の話ながら広告宣伝は先におカネを払い、後で売り上げとしての効果を刈り取る。ただ、その効果がすぐに出ればいいが、最悪は出ないかもしれず、また回収までに時間がかかるかもしれない。もちろんイメージ広告は、中長期的に効果を狙うものだが、たとえば商品の仕入れを考えてみるとおカネを払ったあとは、なるべく早く代金を回収できるにこしたことはない。

 つまり、商品が売れるスピードが早いほど企業経営はラクになる。これを、経営用語ではキャッシュコンバージョンサイクル(CCC)と呼ぶ。ここでは簡易的な説明に留めるものの、このキャッシュコンバージョンサイクルが長いほど企業が現金回収に時間がかかっていることを指す。少なければ現金回収に時間はかかっていないし、マイナスならば売る前に現金を得ていることになる。

 このコストコのキャッシュコンバージョンサイクルは4日。小売業の平均は30日と言われるので、コストコはズバ抜けて早い。ウォルマートも早いほうだと言われるがそれでも2週間だ。

 コストコの在庫回転率は11.64。棚卸資産(在庫)と販売された商品の原価を比べて、在庫商品が年間に何回転したかを示す指標だ。つまり、コストコの場合は仕入れた商品が1カ月くらいで売れることを指す。アイテム数を減らし、集約したうえで販売するため、現金回収を迅速にすることで経営基盤を固めている。

 これら3つの利点は、うまくいっている現状を評価したにすぎない。しかし、コストコのビジネスモデルに学ぶことは多い。少なくとも安い商品やサービスを売りっぱなしにせず、商品やサービスのラインナップをいたずらに増やさないことで、企業が得られることは少なくない。

東洋経済オンライン
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スカイマーク破綻 支援元に全日空、楽天、ソフトバンクも浮上 国交省の航空行政頓挫

2015年01月31日 08時13分27秒 | 経済
 国内航空3位で経営不振に陥っていたスカイマークが1月28日夜、自力での経営再建を断念、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請し、受理された。東京地裁は監督委員に多比羅誠弁護士を選任した。投資ファンドのインテグラルが当面の資金を融資する方針で、運航は継続する。

 スカイマークの負債総額は710億8800万円だが、欧州のエアバスから求められている最大7億ドル(約830億円)の違約金など、簿外の債務を含めると1000億円を超える見通しだ。格安航空会社(LCC)との競争に敗れ、局面を打開するためにエアバス「A380」6機を総額1915億円で購入する契約を結んだが、この拡大路線が完全に裏目に出た。

 生き残りを図るため、日本航空、全日本空輸との3社による共同運航を模索したが、交渉が長引き、実現する寸前に自己資金が底をついた。日航、全日空は今週中にも共同運航を申請する予定だったが、民事再生法の申請で先送りされることになろう。しかし、「民事再生法の申請は想定外だが、運航が続く限り共同運航は可能だ」との声もあり、スカイマークが持つ羽田空港の発着枠(36枠)は、依然としてドル箱なのである。

「空の風雲児」と呼ばれ、IT起業家からエアラインに転身した同社筆頭株主で社長の西久保愼一氏は、1月28日に開いた臨時取締役会で社長を退任した。後任には日興証券(現SMBC日興証券)OBで、スカイマーク取締役の有森正和氏が同日付で就任した。

●憶測広まるスポンサー選び

 今後は多比羅弁護士とともにスポンサーを選定し、再生計画をまとめることになるが、スポンサー選びは大口債権者の意向が強く反映されるため、エアバスと米航空機リース大手イントレピッド・アビエーションの2社がカギを握るとみられている。また、西久保氏は社長を引責辞任したとはいえ、大株主として経営に影響力を残している。

 航空業界にはエアバス―全日空密約説が流れており、国土交通省の後押しで全日空の持ち株会社、ANAホールディングスがスポンサーになるとの見方が出始めている。また、リース大手や海外の大手エアライン、LCCの雄として名を馳せるマレーシアのエアアジアもスポンサー候補に上がっているほか、ソフトバンクや楽天の名も業界内では浮上している。

 つなぎ融資に名乗りをあげたインテグラルは、アパレルのワールドのMBO(経営陣による買収)などを手掛けた佐山展生氏が率いる投資ファンドである。

 スポンサー選定が経営再建への第一歩だ。その重要な役割の一翼をインテグラルが担うことになる。インテグラルに関しては、昨年12月31日当サイト記事『QBハウスが世界進出加速でグローバル企業に変身?あの豪腕投資家が挑む』において、低価格・短時間で散髪するヘアカット専門店「QBハウス」を運営するキュービーネットを100億円強で買収すると報じた。M&Aの助言者として実績のある佐山氏がカギを握ることになろう。

●破綻した航空行政

 国土交通省の航空行政は、日航、全日空とは別の「第三極」のエアラインを育成することを重要課題としていたが、スカイマークの経営破綻により見直しを余儀なくされる。実はスカイマークの法的措置よりも、国交省の計画が頓挫したことのほうが大きなニュースかもしれないのだ。

 スカイマークは1996年に設立、規制緩和による新規参入航空会社の第1号で、90年代後半以降に新規参入したエアラインの中では唯一、独立経営を貫いてきた。

 西久保氏はインターネット接続サービス会社ゼロの創業者で、同社を売却して得た資金でスカイマークの第三者割当増資(30億円)を個人で引き受け、2003年10月から筆頭株主として経営に参画した。スカイマークは旅行会社エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長が設立した会社だったが、業績低迷で債務超過状態に陥っていたのを引き取ったかたちだ。

 スカイマークは1月10日、昨年12月の搭乗実績を発表した。全路線平均の搭乗率は54.5%で、前年同月実績を5.6ポイント下回った。12月としては過去5年で最も低い水準となった。主力の羽田―福岡線では、機材の大型化で昨年12月の提供座席数は同1.4倍になったが搭乗者数は10%増にとどまり、この結果、搭乗率は63.4%と14.9ポイント下回った。ドル箱路線だけに、この落ち込みは痛手だ。一方、採算が悪化している地方路線は搭乗率、搭乗者数とも苦戦が続き、特に9月をめどに撤退する方針の鳥取・米子空港発着路線では、沖縄線が39.9%にとどまっている。

 このように、昨年12月の搭乗率が落ち込んだことが経営に大きな影を落し、15年3月期は過去最大の136億円の赤字となる見込みだ。

 しかし、3社の共同運航が実現すれば「最大、年160億円の増収効果」(西久保氏)が見込め、将来の黒字転換も可能とみられていた。事実、3社の共同運航の方針を好感して、14年12月16日の東京市場でスカイマークの株価はストップ高となる377円を付け、大引けは364円(67円高)だった。これは同年8月12日の安値153円と比較すると2.5倍に当たる。さらに株価は上昇を続け、1月14日の終値はエアバスから多額の違約金を求められ急落した昨年7月以前の水準の390円となった。


 そのような中、一転して民事再生法の申請をしたとのニュースを受け、1月29日の東京証券取引所では2900万株という大量の売り物を浴び、ストップ安(80円安)の237円の売り気配のまま終わりそうだ。スカイマークは3月1日付で上場廃止となる。

●日航、全日空との駆け引き

 交渉が長引いた背景には、西久保氏の思惑が外れたことがある。

 日航、全日空が欲しているのは、羽田―福岡便などスカイマークが保有する“ドル箱便”の座席で、2割ほど日航や全日空が買い取り、両社の客が搭乗することで話し合いが進んできた。羽田発着の国内線は1枠当たり年間20~30億円の収入が見込める。

 国交省は、スカイマークの羽田空港の発着枠を15年2月以降も1日当たり36枠維持する方針だった。つまり、安定した収益を確保した上で同社の経営を側面から支援し、同時に財務状況の報告を義務付けて経営への監視を強める狙いだ。

 共同運航は、そんな国交省の“行政指導”によるもので、スカイマークはしぶしぶ全日空に申し入れたのだが、両社の思惑には大きな隔たりがあった。基幹路線だけでなく地方路線の共同運航も西久保氏は提案していたが、全日空が難色を示し実現しなかった。具体的には仙台―札幌(千歳)、神戸―鹿児島などで、この2つの路線の搭乗率は35~40%程度と低迷しており、全日空の力を借りて搭乗率の底上げを図ろうとしていたのだ。

 遅々としながらも提携の枠組み作りは進んでいたように見えたが、提携前にスカイマークの資金が底をついた。14年9月末時点の現預金残高は45億円で、同年3月末から25億円も減少している。さらに、その後の為替の急激な円安とジェット燃料価格の高騰のあおりを受けたことが響いた。

●エアバスが訴訟準備開始

 さらに共同運航に向けて協議を進めていた14年末、エアバスが英国商事裁判所における訴訟の準備を始めたとスカイマークに通知した。これに対しスカイマークは「通知が正式な訴訟に発展することを意味するわけではない」とコメントしたが、事態は大きく転換することになった。

 エアバスとスカイマークは11年、「A380」6機の売買契約を結んだが、スカイマークからの支払いが遅れがちになり、14年7月にエアバス側から契約解除を通告した。スカイマークは契約解除に伴う違約金の減額交渉を進めてきたが、決着しないままエアバス側が訴訟の準備に着手したということだ。

 エアバスのファブリス・ブレジエ最高経営責任者(CEO)は今月13日の年頭会見で、スカイマークへ納入するため製造中だった「A380」2機について、「別の買い手を探している」と述べ、転売先の決定に時間がかかっていることを示唆した。この2機の買い手が決まるまでエアバスの損害額は確定せず、違約金の額が固まるのもかなり先になる見通しとなった。

 スカイマークは手元資金を確保するために投資ファンドと第三者割当増資について協議していたが、エアバスが訴訟準備に入ったことから投資ファンドは訴訟問題の行方がはっきりするまで出資を見合わせるとみられ、スカイマークの資金調達は暗礁に乗り上げた。

●空振りに終わった西久保氏の策略

 西久保氏は政治力学で決まる航空行政を見抜き、したたかに動いていた。自らの利益を優先させ、経営の独立性を保つことで一貫しており、まったく接点がなかった日航に提携を申し入れたのは、日航なら乗っ取られる心配がないと踏んだためである。国交省の介入を聞き入れたふりをして全日空に切り替えた際にも、計算が働いていた。

 15年1月9日付読売新聞夕刊記事で、スカイマークが全日空に出資要請を検討していると報じた。だが、スカイマークが全日空から出資を受け入れ全日空の傘下に入れば、エア・ドウ、スターフライヤー、スカイネットアジアに続き日本の新興エアラインはすべて全日空系になり、国交省が90年代に進めた航空業界の規制緩和は無駄になってしまう。国交省がスカイマークの独立維持を最優先課題にしているのは、それを防ぐためだ。

 国交省が共同運航を5年限りとするよう求めたところにも、その意図は表れている。スカイマークは乗っ取られる危険のある全日空からの出資を嫌って、ファンド4社の中から1社を選び、1月中にも25%未満の出資を受け入れる段取りだった。25%未満の第三者割当増資なら、東京証券取引所のルールにも引っかからない。

「もし、全日空から出資を受けるとしても5~10%でしょう。全日空から20%以上の出資を受けると、国土交通省はスカイマークに割り当てている羽田発着枠を見直す可能性が出てくるからです。西久保氏は、国交省がスカイマークの独立経営を望んでいると読んで日航と全日空を手玉にとっています。相当したたかです」

 1月初旬の段階でこう語っていた外資系証券会社のアナリストも、民事再生法の申請までは読み切れていなかったようだ。

 こうして見てくると、西久保氏はスカイマークの生き残りのためにさまざまな策を講じたが、結局、“一人相撲”に終わったといえるだろう。
(文=編集部)
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「お金がある人はいいな」「党と政府に毒死させられる」、安全でも高価な日本米に人気集中―中国ネット

2015年01月31日 07時59分43秒 | 海外情報
「お金がある人はいいな」「党と政府に毒死させられる」、安全でも高価な日本米に人気集中―中国ネット2015年1月30日、中国・鳳凰網はこのほど、海外メディアの報道を引用して「高価な日本の米を買い求める中国人消費者が急増している」と伝えた。「食の安全」への懸念が強まったためで、中国のネットユーザーは「お金がある人はいいなあ」「党と政府に毒死させられるしかないな」などの声を上げている。


全国農業協同組合連合会によると、昨年の中国の日本米輸入量は160トン。前年に比べ3倍以上にもなった。中国産米離れが広がっているのは富裕層で、その多くはネットを通じて日本米を購入。日本の業者から直接買うケースもあるという。

中国のあるネットショップで販売されている日本米の価格は1キロ74元(約1400円)で、中国産米は1キロ7.5元(約140円)。10倍もの開きがある。

それでも日本米に人気が集まるのは、中国人消費者が自国産の農産物の安全性に強い不信感を抱いているからだ。13年5月、広東省が実施した抜き打ち検査で、44%の米に重金属が含まれていた。中国環境保護部の昨年の調査では、16.1%の土壌が汚染されており、一部地域の農民が「自分たちの作った米は絶対に食べない」と断言するほど事態は深刻という。

こうした現状に雲南財経大学の顧秀林(グー・シウリン)教授は、意見をネットに投稿。「報道によると、欧州の粉ミルク、ニュージーランドのミルクに続き、中国人は競うように日本米を買っている。これは国産米の安全に対する信頼が低下しているためだ。金持ちは高値で販売されている外国産米を買えるだろうが、貧しい人はどうすればいいのだ? 私は怒りを禁じえない」とコメントした。

主食の問題だけに中国のネットユーザーの危機感も強く、鳳凰網などの記事に対し
「そんなにも高い日本米を買える人がどれほどいるのだろうか」
「お金がある人はいいなあ。貧乏人は毒死するだけか」
「もう党と政府に毒死させられるしかないな」
「心配だって?もともと安全じゃないだろ」
「食品が安全でないのなら、おいしくてもお腹いっぱいになっても意味がない」
「もう食べるものが安全ではないことに慣れてしまってまひしちゃったけどね」
「主な米の生産地は工業地区でもあるからな。汚染は当然のこと」
「党の賢明な指導のもと、子孫が絶えていくのですね」
「いつか食品はみんな輸入になるんじゃないか?企業はよくよく反省した方がいい」
「改革開放前、日本人は競って中国米を買った。有機で安全だからだ。でも今は逆になってしまった」
などの声が多く集まった。

中には「放射能汚染された米が安全なのだろうか」との指摘もあったが、その一方で
「まさか、日本製不買を叫んでいるやつらが日本米を買っているんじゃないだろうな」
と、ややうがった見方も飛び出した。(編集/KU)
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韓国でタクシーに「乗ってはいけない」3つの理由

2015年01月31日 07時51分48秒 | お役立ち情報
 中でも、運賃の“ぼったくり”は大きな問題となっている。年明け間もない1月12日にも、中国人観光客に対し、仁川空港からソウル市内のホテルまでの運賃を通常の10倍支払わせたことが発覚。運転手が警察に摘発された。

 この一件は、中国人観光客が宿泊していたホテルにタクシーの相場を聞くことでぼったくりが明らかになったようだが、実際には妥当な金額を知らなかったり、泣き寝入りしたりしているケースも珍しくない。韓国では認可の下りているタクシーは、ナンバープレートの上2ケタが30~39番と決められている。外装や内装だけでは違法タクシーに気付くのが難しいが、最低限の確認は必須である。

また、韓国の深夜の暴走タクシーも危険だ。明け方近くになると、その数は徐々に増えてくる。乗るほうからすれば、ちょっとしたチキンレースである。暴走タクシーによる事故は年々増加傾向にある。韓国の個人タクシーは10年の約16万3,000台から大きく変動していないが、対物事故数は09年の4万3,761件(韓国個人タクシー協同組合調べ)から6万1,567件と、大幅に増加している。

 運転手の不親切と乗車拒否も問題だ。昨年、ソウル市議会交通委員会に提出された公共交通機関への嘆願書は1万9,616件。そのうち1万3,717件がタクシー関連の嘆願だった。嘆願内容の種類を分けると、乗車拒否が4,470件で全体の32.6%に上り、次に不親切(31.7%)、不当料金(18.4%)が続く。

 乱暴運転や乗車拒否などといった韓国タクシーが抱えるさまざまな問題は、低い安全意識と社納金(レンタル料金をタクシー会社へ支払えば、差額の売上が全額タクシー運転手のものになるシステム)に対する不満などの要素が複雑に絡まり合っている。現行の取り締まりには限界があり、専門家の中では、タクシーに速度制限装置の取り付けを義務化する制度の導入を主張する声も大きい。

 日本同様、観光客誘致に力を注ぐ韓国だが、足元には解決すべきトラブルが山積しているようだ。
(文・取材=慎虎俊)
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1万件を割った企業倒産数、発表に隠された真実

2015年01月30日 08時07分45秒 | 経済
2014年の企業倒産件数が24年ぶりに1万件を下回る

東京商工リサーチの発表によると、2014年の全国企業倒産件数(負債総額1千万円以上)は前年比10.35%減の9,731件で、バブル期の1990年以来、24年ぶりに1万件を下回りました。

しかし、この数値は正確な数とはほど遠いものです。発表数値の前提条件には、交通事故による死亡者数(交通事故を原因として24時間以内に死亡した人の数)と同じように、「法人の破産を地方裁判所に申し立てた数のうち、負債総額が1千万円以上の倒産数」という条件があります。

発表数値は実際の倒産数と大きく異なる

そもそも、何も処理をせずに放置して逃亡した会社(例えば、突然、夜逃げしてしまったラーメン店など)の数などは、発表された数値にカウントされていません。実際には、そのような形で倒産してしまった数の方が、はるかに多いといわれています。

そこで、正確に倒産数を把握できるわけではありませんが、中小企業庁の「中小企業白書」で発表される、開業率と廃業率から実際の倒産数を考えていきます。「中小企業白書2014」のデータ(非一次産業)によると、2009~2012年の平均廃業率は6.3%で、年間平均廃業企業数は336,483社に上っています。

倒産数は景気よりも、開業率に因果関係がある

廃業には被害者(債権者)を出さないで会社を終わらせる「清算」と、債権者を出して会社を終わらせる「倒産」がありますが、一般的には清算を目にする機会は多くありません。実際はその大部分が倒産であり、全法人約580万社の6%にあたる34万社のかなりの数が、倒産の実数と見て良いはずです。こうした現実から乖離(かいり)した数字が独り歩きしているのは、交通事故死亡者数と同じように、正確な数字を出せば社会的影響が大きいからだと考えられます。

そこで気になるのは、倒産数と景気との因果関係についてです。先の「中小企業白書2014」のデータでは、「廃業率」と「開業率」が逆転するのが1989~1991年で、それ以降の25年間は廃業率の方が開業率を上回っています。このことから、倒産数は景気との因果関係よりも、開業する事業経営者が少なくなっていることに関連があると思われます。

アベノミクスの成長戦略で掲げる開業率到達は不可能?

また、事業経営(特に小規模零細企業)そのものの難易度が高まっている、とも判断できます。その背景には、コンビニエンスストアチェーンやファストフード店チェーンなどに見るように、大規模で大資本の企業が増加していることにあります。

大企業に対し、小規模零細企業などは、さまざまな要因から対抗できなくなっています。アベノミクスの成長戦略では、開業率を10%台にすると目標を掲げていますが、現状を鑑みれば、個人的にはいくらなんでもそれはあり得ないと思えてしまいます。

(内藤 明亜/経営危機コンサルタント)
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