年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2023年10-12月期(第3四半期)の運用収益はプラス2.62%だった。黒字額は5兆7287億円。
資産別の収益率は、国内債券がプラス0.95%、国内株式がプラス2.05%、外国債券がプラス2.55%、外国株式がプラス4.91%だった。4資産いずれもプラスを確保し、中でも外国株式がけん引した形となった。
12月末時点の運用資産額は224兆7025億円と、9月末の219兆3177億円を上回った。市場運用を開始した01年度からの累積の収益率(年率)はプラス3.99%、収益額は132兆4113億円。
GPIFは世界最大の年金基金で、特に金利や株価に動きがみられる足元のような市場環境では、その運用動向に市場関係者の注目が集まりやすい。国内金利は日本銀行が金融緩和政策の転換時期を探る中で今後の上昇が予想され、株式市場では日経平均株価がバブル崩壊後の最高値圏に回復している。
10ー12月は国内外の株式が上昇した。東証株価指数(TOPIX)が1.9%高、米国のS&P500種株価指数は11.2%高だった。先進国と新興国の株式で構成されるMSCIオールカントリーワールド指数も10.7%上昇した。
同四半期の長期金利は一時0.9%台まで上昇したが、12月に0.5%台まで低下する場面があった。
資産構成割合 |
23年12月末 |
9月末 |
6月末 |
3月末 |
22年12月末 |
国内債券 |
25.77% |
26.56% |
24.47% |
26.79% |
26.07% |
国内株式 |
24.66% |
24.52% |
25.14% |
24.49% |
25.07% |
外国債券 |
24.44% |
24.19% |
24.29% |
24.39% |
24.59% |
外国株式 |
25.14% |
24.72% |
26.10% |
24.32% |
24.27% |
オルタナティブ資産 |
1.53% |
1.54% |
1.47% |
1.38% |
1.43% |