お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

長者番付には登場しない「真の大富豪」トップ5

2022年12月31日 08時23分00秒 | 経済

「世界の大富豪ランキング」というと、ジェフ・ベゾス氏やビル・ゲイツ氏などが常連ですが、世の中には彼らをはるかに上回る資産を保有する大富豪が存在する。想像を絶する資産を持つ、公のランキングには登場しない「真の大富豪」の真相に迫ってみよう。

(画像=stockbusters /stock.adobe.com)
(画像=stockbusters /stock.adobe.com)© 長者番付には登場しない「真の大富豪」トップ5

■世界長者番付ランキングをチェック

まずは長者番付から見てみよう。彼らは富裕層のトップに君臨する人たちだ。米経済誌フォーブスが発表した「世界長者番付2021」の結果は、以下のとおり。

<世界長者番付2021>

順位 人物 資産額
1位 Jeff Bezos 1,770億ドル
2位 Elon Musk 1,510億ドル
3位 Bernard Arnault & family 1,500億ドル
4位 Bill Gates 1,240億ドル
5位 Mark Zuckerberg 970億ドル
6位 Warren Buffett 960億ドル
7位 Larry Ellison 930億ドル
8位 Larry Page 915億ドル
9位 Sergey Brin 890億ドル
10位 Mukesh Ambani 845億ドル

※出典:フォーブス(敬称略)

1位はAmazon創業者のJeff Bezos氏で、米EV(電気自動車)大手テスラのElon Musk最高経営責任者(CEO)が2位にランクインしている。

 

■長者番付には登場しない「真の大富豪」トップ5

「真の大富豪」の資産は公表されていないため、あくまで推定の域にとどまるものの、関係者の証言や調査に基づいて算出した金額によると、以下がトップ5ということになるだろう(故人はランキングから除く、1ドル=107.173円で換算)。

●5位:ハサナル・ボルキア(ブルネイ第29代国王)/推定資産200億ドル(約2兆1,400億円)

在位期間50年以上という長きにわたってブルネイを治めるハサナル・ボルキア国王の資産は200億ドル。国家予算を上回る資産を持ち、国家元首としては世界で4番目の富豪。5,000台を超えるクルマのコレクターとしても知られています。

●4位:バッシャール・ハーフィズ・アル・アサド(シリア第5代大統領)/推定資産1,220億ドル(約13兆51億円)

第4代ハーフィズ・アル・アサド大統領の次男として、2000年に大統領就任。「国内の資産の6~7割を支配している」といわれる一族の資産を合わせると、総額1,220億ドル相当と推定されています。

●3位:ウラジーミル・プーチン(ロシア連邦第2・4代大統領)/推定資産2,000億ドル(約21兆 4,200億円)

ロシア当局による税金横領疑惑をめぐる調査で国際的指名手配犯となった、元エルミタージュ・キャピタル・マネジメントのビル・ブラウダーCEOは、2017年、米上院司法委員会にプーチン大統領の純資産を推定2,000億ドルと証言しています。同氏の証言が真実であれば、プーチン大統領は「個人として世界一の大富豪」ということになります。

●2位:ロスチャイルド家(ヨーロッパ財閥)/推定資産3,500億~2兆ドル(約37兆4,900億~214兆2,700億円)

約200年にわたり世界経済と政治に多大なる影響を与えてきた、世界最強の銀行系財閥ロスチャイルド家。マイアー・ロスチャイルドがドイツの宮廷国際銀行家として築いた富と名声は、世代を超えて欧州各地でさらなる繁栄を一族にもたらしています。

●1位:サウード家(サウジアラビア王家)/推定資産1.4兆ドル(約150兆 420億円)

世界第2の石油大国であるサウジアラビアを支配するサウード家は、オイルマネーや不動産、投資などを収入源にしているほか、「天文学的数字」の王室助成金を受けとっており、その経済的影響は国家の年間予算の40%を上回るといわれています。

■真の大富豪が明るみに出ない理由

こうした未公表の資産は「ダークウェルス(Dark Wealth)」と呼ばれる。大富豪がこれらの資産を明るみにしない理由は「自分の資産を世間にさらすことで、必要以上に注目を浴びたくない」、あるいは「公表することで、トラブルに巻き込まれる可能性が高い」などさまざまだ。

真の大富豪がもつ富はタックスヘイブン(租税回避地)や海外の銀行の秘密口座の利用などにより、世界中に分散されているといわれている。しかし近年は租税回避行為や資産隠しへの国際的な圧力が高まっていることから、真の大富豪にとっては「ダークウェルス」の所有が難しい時代になりつつあるのかもしれない。

文・MONEY TIMES編集部

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なぜ経営者たちはこぞってジムに通っているのか

2022年12月26日 10時02分25秒 | 経営

ランニングやウォーキング、ジム通いなど、身体を動かす習慣を持つ経営者は多いという。しかも、単に健康のためだけの理由ではないようだ。フリーのインタビュアーとして、経営者や起業家、メダリストなど各界のトップランナー3000人超に取材してきた上阪徹氏の新著『マインド・リセット』からの一部抜粋で、一流の経営者たちに学ぶ、運動などの効用について解説する。

写真はイメージです Photo:PIXTA
写真はイメージです Photo:PIXTA© ダイヤモンド・オンライン

経営者が身体を動かすのは

健康のためだけではなかった

 2022年の夏から、私は雑誌『週刊現代』(講談社)で、大企業の経営トップが登場するインタビュー連載を担当しています。タイトルは「社長めし」。総合週刊誌ですから、経済誌とは違う切り口で経営者のパーソナリティを伝えよう、との狙いで「食」というテーマで話を聞く企画です。

 毎回、錚々たる顔ぶれの経営トップに取材をするのですが、改めて感じるのは、運動を意識している人の多さです。朝ご飯の話にからめて、多くの経営者がウォーキングをしたり、ランニングをしたりしている話をしてくれます。

 身体を動かすことは肉体的な健康につながることは想像できるわけですが、経営者たちはそれだけを期待しているわけではないようです。身体を動かすことで、脳も活性化することがわかっているのだと思うのです。

 
本コラム著者・上阪徹氏の新著
本コラム著者・上阪徹氏の新著© ダイヤモンド・オンライン

 ウォーキングやランニングだけでなく、トレーニングジムに通っている経営者も少なくありません。どうしてジムに通うのか、という私の質問に対して、ストレートに「アイデアや戦術が浮かぶから」と答えてくれた経営者もいました。先に、企画やアイデアは脳が油断しているときに出る、と述べましたが、身体を激しく動かすことで脳を空っぽにし、油断させてアイデアを出させよう、と考えているのでしょう。

 実は私も、20年ほど前から週末にランニングをしています。運動不足から何かやろうと思ったときに、自宅マンションの前に、川沿いに延びる絶好のランニングコースがあり、走ってみることにしたのでした。やってみると、これが何とも心地よかった。走っている間はもちろん苦しさもあるのですが、たっぷり汗をかき、たくさん酸素を吸い込み、予定通りに走り切ったあとは、何とも言えない充実感があります。

 ランニングをするのは、だいたい週末ですが、天候や予定が入ったりして走れないと、どうにも翌週、仕事の調子が上がらないような気になります。脳が気持ちよく働かない気がしてしまう。それくらい、ランニングの効能を意識するようになりました。

 最近は、ときどき平日の夜にウォーキングも取り入れています。これまで、ウォーキングはしてこなかったのですが、経営者の方々があまりに気持ちよさそうにウォーキングの話をするので、自分でもやってみようと思ったのです。

 すると、ランニングとはまた違う気持ちよさがありました。最初は暗くて見えなかった周囲の光景に、目がだんだん慣れてきて、見えてくるようになり、同じコースでも昼間とはまるで違う世界が広がっていることに気がついたのです。多くの経営者が実感している通り、判断力や集中力のアップという点でもお勧めです。

 

グローバル企業トップの

3分間瞑想習慣

 身体を動かすことと同時に、呼吸の大切さについて語ってくれた外資系企業のトップがいました。実はグローバル企業のリーダー層には、瞑想や座禅、ヨガをやっている人が少なくないそうです。ご本人も毎朝3分間瞑想をしている、と語っていました。

 彼によると、身体を動かしていないのに、急に呼吸が速くなるのは、何らかの異変が心身に起きているシグナルなのだそうです。そこで、気持ちを落ち着かせるために、深呼吸をする。普段はほとんど意識することがありませんが、呼吸の持つ効能は、実はとても大きいのです。自律神経を整え、リラックスできる。気持ちを落ち着かせられる。だから、あえて呼吸を意識してみるといい、と彼は言っていました。

 たしかに、呼吸をきちんと意識している人は、あまりいないのではないでしょうか。深い呼吸をすることで、脳や身体、心にもプラスを与えられる可能性が高いとすれば、やってみる価値は大いにあると思います。

 瞑想にもいろいろな方法があるようですが、前述の経営トップが語っていたのは、呼吸に意識を巡らせること、でした。ゆっくり呼吸をして、その呼吸に意識を集中させる。そうすることで、頭の中にあるいろいろなことをリセットしていく。呼吸に意識を集中させることで、脳を空っぽにしていく、ということです。

 朝、家を出る前に短い時間でも瞑想をすることで、頭がスッキリして、心が落ち着くのだ、と語っていました。

 教えられた通りに、私も実際にやってみたのですが、たしかにゆっくり呼吸をして、そこにしっかり意識を向けるだけで、頭の中が空っぽになる感覚がありました。

 余計なことが何も浮かばない。まさに、心が鎮まるという状態です。

 

「急がない時間」をつくって

意識的に脳を休ませる

 考えてみれば、あえてそうした時間を持とうとしなければ、日常は急いで進んでいきます。予定を組んでいたとしても、どうしても「あれをやらなきゃ」「これをやらなきゃ」に意識が向かう。そんな中で、呼吸を整えることに時間を使い「急がない時間」をつくり出すのです。そして、脳を休ませる。

 脳は眠っている間も、働いていると言われています。だから、夢も見るのです。

 そんな中で、意識的に脳を休ませることができたら、これは脳にとっても大いにプラスになるはずです。

 朝、会社に向かう前の時間でも、夜寝る前でもいい。呼吸を整え、呼吸に意識を集中させて数分間の瞑想をするのは、とてもいい習慣です。海外のエグゼクティブたちが、取り入れるわけだと思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「お金持ちの口癖」って何? 貯金にも、幸福にもつながる!?

2022年12月24日 07時50分05秒 | お金持ちの思考

以前、経済学者であるキース・チェン氏の講義を取り上げて、「未来と現在の距離感を近く感じる人ほど、お金を貯めやすい」という話をしました。それ以来、「もっとお金持ちの口癖を教えて欲しい!」というご要望をいただくようになりました。

言葉遣いを変えることで、僕らは自分自身の性格や習慣を変えることができます。そこで、お金持ちの口癖である「あの言葉」をご紹介します。
言葉遣いを変えることで、僕らは自分自身の性格や習慣を変えることができます。そこで、お金持ちの口癖である「あの言葉」をご紹介します。© All About, Inc.

言葉遣い(=アウトプット)を変えることで、僕らは自分自身の性格や習慣を変えることができます。お金持ちの言葉遣いを真似るだけでも、人生を好転させるきっかけとなるでしょう。

そこで、お金持ちの口癖である「あの言葉」をご紹介しましょう。

 

お金持ちの口癖「ありがとう」

お金持ちの口癖は「ありがとう」です。感謝を示すことのメリットは多数の研究によって報告されています。

ゴディバジャパン株式会社の調査によると、「ありがとう」と声に出して伝える人ほど幸福で、年収が高いことが分かりました。

調査によると、1日平均4回以上「ありがとう」と声に出す人は、4回未満の人と比べて年収が20万円以上高いという結果が得られました。

 

「ありがとう」が貯金につながる?

感謝を示すメリットは他にもあります。たとえば、とある研究によると、「感謝の気持ちを持つと貯金できる!」ということが判明しています。

感謝の気持ちは「幸福感を高める効果がある」といわれています。そして、幸福感が高い人は貯金をしやすいなんて研究もあります。だから、「感謝の気持ちを持つ=貯金できる」というのは、個人的にも納得の理屈であります。

 

 

「ありがとう」が健康につながる?

感謝を示すメリットはまだまだあります。ある研究によると、感謝を示すことによって、不眠症が治ったのだとか。睡眠不足はタバコよりも身体に悪いうえ、貧乏につながりますから、このメリットは見過ごせません。

もともと不眠症の原因は「幸福感の欠如」が原因とも考えられています。というのも、眠気をもたらすホルモンである「メラトニン」は、幸福感を感じたときに分泌される「セロトニン」というホルモンを原料としているからです。

「感謝を示す」→「幸福感が高まる(セロトニン分泌)」→「睡眠の質が向上する(メラトニンが作られる)」という流れを考えると、「感謝を示すことが睡眠の質を高める」というロジックも自然です。

 

 

まとめ:感謝の気持ちにはポジティブな効果が多い

ここまで「ありがとう」という言葉を口にすることで、幸福感が高まり、年収も上がり、貯金できるようになり、睡眠不足が解消され、健康になるんじゃないか?という話でした。

感謝の気持ちにはポジティブな効果が多いので、嬉しいことがあったらガンガン感謝を示すのがよいでしょう。

参考文献:金持ちの口癖って何?5文字のアノ言葉(https://allabout.co.jp/gm/gc/478873/)

文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)

18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ワークマン仕掛け人が教える】 一瞬にしてダントツ社員が消え去るNGワードとは?

2022年12月21日 06時24分58秒 | 経営

今、最も注目を集める急成長企業ワークマン。4000億円の空白市場を開拓し、“頑張らない経営”で10期連続最高益。「#ワークマン女子」も大人気。テレビでも大きく特集され続けている。

さらに急成長の仕掛け人・ワークマンの土屋専務白熱の処女作『ワークマン式「しない経営」――4000億円の空白市場を切り拓いた秘密』も増刷を重ねている。

「めちゃめちゃ面白い! 頑張らないワークマンは驚異の脱力系企業だ」(早大・入山章栄教授)

「ワークマンの戦略は世紀の傑作。これほどしびれる戦略はない」(一橋大・楠木建教授)

なぜ、今「しない経営」が最強なのか?

スタープレーヤーを不要とする「100年の競争優位を築く経営」とは何か?

ワークマン急成長の仕掛け人が「ダイヤモンド経営塾」会員だけに語った「最新・限定特別講義」を特別にお届けする。

 
Photo: Adobe Stock
Photo: Adobe Stock© ダイヤモンド・オンライン
土屋哲雄(つちや・てつお) 株式会社ワークマン専務取締役 1952年生まれ。東京大学経済学部卒。三井物産入社後、海外留学を経て、三井物産デジタル社長に就任。企業内ベンチャーとして電子機器製品を開発し大ヒット。本社経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司総経理、三井情報取締役など30年以上の商社勤務を経て2012年、ワークマンに入社。プロ顧客をターゲットとする作業服専門店に「エクセル経営」を持ち込んで社内改革。一般客向けに企画したアウトドアウェア新業態店「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」が大ヒットし、「マーケター・オブ・ザ・イヤー2019」大賞、会社として「2019年度ポーター賞」を受賞。2012年、ワークマン常務取締役。2019年6月、専務取締役経営企画部・開発本部・情報システム部・ロジスティクス部担当(現任)に就任。「ダイヤモンド経営塾」第八期講師。これまで明かされてこなかった「しない経営」と「エクセル経営」の両輪によりブルーオーシャン市場を頑張らずに切り拓く秘密を 『ワークマン式「しない経営」』 で初めて公開。本書が初の著書。2022年7月より東北大学特任教授も務める
土屋哲雄(つちや・てつお) 株式会社ワークマン専務取締役 1952年生まれ。東京大学経済学部卒。三井物産入社後、海外留学を経て、三井物産デジタル社長に就任。企業内ベンチャーとして電子機器製品を開発し大ヒット。本社経営企画室次長、エレクトロニクス製品開発部長、上海広電三井物貿有限公司総経理、三井情報取締役など30年以上の商社勤務を経て2012年、ワークマンに入社。プロ顧客をターゲットとする作業服専門店に「エクセル経営」を持ち込んで社内改革。一般客向けに企画したアウトドアウェア新業態店「ワークマンプラス(WORKMAN Plus)」が大ヒットし、「マーケター・オブ・ザ・イヤー2019」大賞、会社として「2019年度ポーター賞」を受賞。2012年、ワークマン常務取締役。2019年6月、専務取締役経営企画部・開発本部・情報システム部・ロジスティクス部担当(現任)に就任。「ダイヤモンド経営塾」第八期講師。これまで明かされてこなかった「しない経営」と「エクセル経営」の両輪によりブルーオーシャン市場を頑張らずに切り拓く秘密を 『ワークマン式「しない経営」』 で初めて公開。本書が初の著書。2022年7月より東北大学特任教授も務める© ダイヤモンド・オンライン

優秀な社員が消え去るNGワードとは?

 ワークマンは他社からヘッドハンティングせず、完全オーガニック、完全自社教育で普通の社員を優秀な社員に育てる会社です。

 ゆっくり成長しながら100年の競争優位を築くため、ヘッドハンティングに頼るようになると会社自体が弱くなります。

 ここは気をつけないといけません。

 基本は自前主義で人材は自社で育てる。

 また、私は極力社員の前で話さないようにしています。

 社長は今期のことや3ヵ月先のことを話しますが、ほぼ間違えません。

 私が5~10年先のことを話すと半分間違うので、訂正して回るのが大変です(笑)。

 企業を変えたいというとすぐ「変革だ!」と声高に叫ぶ社長がいますが、この言葉を使ってはダメです。

 変革という言葉自体が社員に不安やストレスを与えます。

 改革は意図するようにはなかなか進みません。

 できないことや不要なプレッシャーになることを経営者はあまり言わないほうがよいでしょう。

 経営者が「改革」と言うだけで、社員の意欲が低下します。

 ステルス作戦のように、みんなに気づかれないで進むのが理想です。

 

ワークマンの競争力は無形資産

 ワークマンプラスをつくって4年経ちますが、今まで十数社が同じ市場に参入してきました。

 ライバル店ができた当初はどんな店をつくったのか見て回ったのですが、最近は見に行かないことにしました。

 社員も行きません。

 そもそも本当の競合ではないし、あまり行きすぎると、自分たちのクリエイティビティが下がってしまうように感じるからです。

 競合他社が何をやったのかというと、当社の製品をマネただけです。

 でも、製品をマネされても怖くないのです。一過性なので。

 企業文化をマネされると手強いのですが、これは一朝一夕にはいきません。

 私もワークマンにきて、10年かけて企業文化をつくってきていますから。

 以前は超トップダウン型だったのが、今は超ボトムアップ型と180度違う会社になりました。

 衆知を集める仕組みをつくりました。

 昔は信念を持つのがよい上司でしたが、今は部下の提案を聞いて意見を変えるのがよい上司です。

 でも「高機能・低価格」という核は失ってはいけません。

 経営者や上司に忖度せずに、徐々に自分の頭で考え、データで実証し続ける社員が多くなってきました。

 これで現場の改善が進みます。

 多くの場合は、この改善の積み重ねが自然に「改革」になっていきます。

 改革は上から切迫して押しつけるのではなく、社員の自主的な改善から生まれています。

『ワークマン式「しない経営」』では、

 

◎社員のストレスになることはしない

◎ワークマンらしくないことはしない

◎価値を生まない無駄なことはしない

 ことで4000億円の空白市場を切り拓いた秘密を一挙公開しました。

 私の初の著書です。気持ちを込めて書き尽くしました。

(本原稿は、『ワークマン式「しない経営」』著者・土屋哲雄氏の特別投稿です)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の給料は「先進国で最下位争いをするレベル」…日本経済をここまでのドン底に突き落としたものの「正体」

2022年12月14日 07時40分23秒 | 日本の衰退

気鋭のエコノミスト永濱利廣氏は『日本病——なぜ給料と物価は安いままなのか』で、「低所得・低物価・低金利・低成長」の「4低」状況を「日本病」と名付け、その原因と、脱却の道筋を考察する。

日本の実質賃金は主要先進国中いかに低いかバブル崩壊はなぜ日本を「病」に罹らせたのか。『日本病——なぜ給料と物価は安いままなのか』から見てみよう。

イタリアと最下位を争う日本の実質賃金

日本が安いのは物価だけではありません

図表1-3は、主要先進国と言われるG7諸国(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)+韓国の1年あたりの平均実質賃金を算出したグラフです。日本のずいぶん低い位置が気になると思いますが、まずは用語を説明しておきます。

 
日本の給料は「先進国で最下位争いをするレベル」…日本経済をここまでのドン底に突き落としたものの「正体」
日本の給料は「先進国で最下位争いをするレベル」…日本経済をここまでのドン底に突き落としたものの「正体」© 現代ビジネス

縦軸にある購買力平価とは、わかりやすく言えば、「ビッグマック指数」を、すべての財・サービスに換算したようなものです。もう少し正確に言うと、自国通貨と外国通貨で同じものを購入できる比率で算出された為替レートです。これで実質賃金を比較しています。

例えば、同じ量、同じ品質の製品がアメリカで1ドル、日本で150円だった場合には、実際の為替が1ドル=116円だったとしても、1ドル=150円として考えるということになります。

なぜこれを使うかと言えば、国家間で物価水準が異なるからです。もし賃金の額面が他国より小さかったとしても、国内の物価がさらに安ければ、相対的にモノやサービスをたくさん手に入れることができますし、逆もまたしかりです。

つまり「購買力平価」で見ることで、単に為替レートで単位を揃えただけでは見えてこない、より生活実感に近いかたちでの国際比較ができるのです。

さて、このグラフを見ると、圧倒的に飛び抜けているのがアメリカです。2000年から高水準で伸び続け、2020年時点での実質賃金は7万ドル(750万円)に届く勢いです。これにカナダ、ドイツが5万5000ドル(590万円)前後で続きます。

一方で日本は、イタリアに次いで低い位置にいます。2015年以降は韓国にも抜かれ、差がひらいています。イタリアはコロナ・ショックの影響で2020年は最下位になりましたが、2000年以降2019年まで、日本はイタリアより低い賃金でした。

長い間、賃金が上昇していない国も日本とイタリアだけです。日本は0.4%、イタリアはマイナス3.6%(ただし2019年時点ならプラス2.5%)で、2000年からの20年間、実質的に「昇給ゼロ」状態だったことを示しています。

対してアメリカは25.3%、カナダは25.5%、イギリスは17.3%、韓国に至っては43.5%と、世界の国々の賃金は右肩上がりで伸びています。

いかに日本の経済が、長期的に停滞しているかがわかります。

なお、韓国が順調に賃金上昇しているのは、最低賃金を段階的に引き上げ続けていることも大きな要因です。2013年~2017年の引き上げ率の平均値を見ると7.2%で、さらに2018年からは文在寅政権が10%を超える大幅な最低賃金の引き上げを行いました。

この間、安い人件費でなんとかもっていたような中小企業はかなり姿を消して失業者も増えましたので、必ずしも良いことばかりではないのですが、国全体の賃金上昇には貢献したと言えます。

 

バブル崩壊がなぜ日本病を招いたのか

日本病の様子は、「賃金上昇率」「インフレ率(物価上昇率)」「長期金利」「経済成長率」を並べてみても、よくわかります(図表1-4)。

 
日本の給料は「先進国で最下位争いをするレベル」…日本経済をここまでのドン底に突き落としたものの「正体」
日本の給料は「先進国で最下位争いをするレベル」…日本経済をここまでのドン底に突き落としたものの「正体」© 現代ビジネス

「長期金利」は先々の期待なども織り込みながら動くので滑らかですが、実体経済を表す「賃金上昇率」や「インフレ率」「経済成長率」はギザギザしながらも右肩下がりのトレンドです。そしていずれも、1990年前後のバブルの頃の値を超えていません。

日本はバブル崩壊以降、低所得・低物価・低金利・低成長の4低」時代に突入し、30年後の今なお日本病から抜け出せていないのです。

では、なぜバブルが崩壊するとこういう状況になりやすいのでしょうか。

「バブル」とは、株や土地などの資産価値が実態より過剰に上がってしまうことです。

そのため、例えば不動産を担保にお金を借りる場合にも、その不動産の実力以上に高額なお金を借りられてしまいます。

バブルが弾けたら当然、資産価値は下がりますが、借りたお金の額面は変わりません。売ろうにも、不動産の実力相応か、それ以下の値段でしか売れませんから、借りたお金が返せなくなります(過剰債務)。

こうして回収困難となった貸付金(貸し手側から見た債権)が「不良債権」です。バブル崩壊後の日本で、いちばん経済の足かせになったのがこの不良債権問題でした。

「経済が良くなる」とは、稼いだお金がモノやサービスの消費に使われて、世の中のお金の循環が良くなることです。

しかし過剰債務になると、モノやサービスにお金を使う前に、まず借金を返済しなければなりません。稼いだお金が借金返済に回ってしまうため消費に結びつかず、消費が低迷していきます。

モノが売れないので賃金が上がらない。賃金が上がらないので消費を控える──こうして、デフレに陥っていきました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする