03/5/5
第7回 徹底追及;ヒヤリハットの心理
「時間の自己管理は安全の基本」
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2事例「寝坊してあわてて職場に駆け込み、安全帽子をかぶっていないのを叱られているところ」
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「解説」
遅刻そのものは、エラー、事故に直結はしません。しかし、遅刻によって、自分の気持ちのあせりによるエラーの発生、さらに対人関係がらみのネガティブな職場の雰囲気が醸成されてしまうことがしばしばあります。
遅刻すると、仕事に入る前に、遅刻そのものにかかわることで頭が占領されてしまいます。言い訳をどうする、どう謝るか、遅れてしまった仕事の段取りをどうするかなどなど。
そのことが、仕事の出発点で仕事への注意集中を妨げます。そして、遅れを取り戻そうとあわててしまい、いつもは難なくやれていることができなくなります。
さらに、1度や2度の遅刻ならともかく、遅刻常習者となると、「また、あいつか」となります。一人仕事でさえ、目に見えないところで人に助けられています。仲間あっての自分の仕事です。その支えを失えば、仕事の質の低下は免れません。エラー、事故につながります。
こと安全にかかわるところでは、遅刻対策の王道は、予備の人員を配置しておくことですが、昨今ではとても無理です。
となると、なんとか個人的な努力で、となりますが、これにも限界があります。
「類似ケース」
○遅刻してあわてて作業現場にいったため、仕事の段取りがわからなくて、一緒に仕事をする人に迷惑をかけてしまった。
****本文 22行 イラストを除く
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第8回「徹底追及;ヒヤリハットの心理」(7)
背景解説
「なぜ時間厳守ができない人がいるのでしょうか」
まず、遅刻常習者をその原因で分けてみますと、次の3タイプあるように思います。いずれも、自分一人の努力でそれを克服しようとしても限界がありますが、周囲の人々をそれとなく巻き込んでの次のような方策も併用すると、それなりに効果があると思います。
○起床困難による遅刻常習者 (朝起きられない。起きてもぐずぐずで結局遅刻してしまう)
対策;熟睡を保証する環境を作る。起床は周囲の助けを求める。自分が他の人の起床係りをする。
○時間にずぼらなための遅刻常習者(時間意識が希薄。マイ・ペースで生活している)
対策;仕事に関しては時間ずぼらは許されないことを認識する。仕事にかかわる「時間意識」を高めために、時間スケジュールを絶えず作成したり、遅刻者のチェック役をかってでる。
○うっかりミスによる遅刻常習者(時計を見間違えたり、約束時間を間違えたりなどのうっかりミスによって遅刻してしまう)
対策;不規則勤務などで発生しがち。予定を人に話す。一緒に仕事をする人と前もって頻繁に打ち合わせする。
チェック「あなたの時間意識の高さをはかる」***************
自分に「最もあてはまるとき”3”」、「まったくあてはまらないとき”1”」の3段階で判定してください。
( )遅刻するのは嫌い
( )手帳などにスケジュールを書かないと不安
( )相手に迷惑をかけるのが心苦しく思うほう
( )時間を守らない人の気持ちがわからない
( )いつも5分前集合を心がけている
注 10点以上なら、時間意識は高いほうです。