ケンカをすると、興奮します。今はやりの言葉を使うなら、気持ちがキレます。こうなると、自分で自分をコントロールすることもできなくなります。思わず暴力行為をしてしまうことさえあります。
それはそれでいろいろの問題がありますがーーー運転中の夫婦ゲンカは事故のもとなどなどーーー、今問題にしたいのは、そのあとのことです。ケンカしたあとの興奮状態のまま、車の運転など注意の集中を要求される仕事をするとミスが起こってしまうことです。
なぜなら、強い興奮状態は、注意をそちらのほうに奪ってしまって、運転などの仕事のほうへの注意配分を減らすことになるからです。
ケンカによる興奮状態は、時間が立てば治まります。生死にかかわる状況ならともかく、普通の(?)夫婦ゲンカくらいなら強い興奮状態は10分と続きません。
したがって、その10分をじっと待って気持ちが静まってから、車の運転をすればよいのです。興奮していると、行動の水準も上がりますので、この「10分のじっと」が難しいのですが、トイレにかけ込む、机の整理をする、鏡を見るなど気持ちを落ち着かせる儀式を用意しておくのも一計です。