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憎しみ  」心理学基本用語

2020-12-18 | 心理学辞典


憎しみ    
喜怒哀楽というように、怒りは人間に備わった基本的情動の一つである。そして、それに端を発する攻撃、そして、暴力短暴力は人間の普遍的な特性!!
●暴力と無縁な族がいるというのは、都市伝説(ピンカー)。
マーガレットーミードが書いた、平和を愛好するニューギニア人の話は間違い ピンカーp117
●もてる技術の許す限り最大の破壊力をもつ武器を作り、できれば、敵を皆殺にし、ーーー
●ドナルド・ブラウンは、対立、レイプ、復讐、嫉妬、支配、男の連合的結束による暴力を人間の普遍性に含めている
●対立は人間の普遍的特性であるが、対立の解決もまた人間の普遍的特性である。
以上、ピンカーより p120



理解に苦しむような事件や事例が多すぎる」10年前の今日の記事

2020-12-18 | 認知心理学
それにしても、最近、理解に苦しむような事件や事例が多すぎるように思いますが、どうしてでしょうか---素朴心理学による理解


 最近になって多くなったかどうかは、時系列データによる統計的な吟味が必要ですが、実感としては、そうかもしれません。

そうした実感の背景には、理解できない特異なものほど、マスコミ報道が激しくなり、結果として記憶に残りやすく、また、記憶から引き出されやすいという心理的なメカニズム--利用可能性ヒューリスティックと呼ばれている---が働いているように思えます。このあたりは、心理学の一つの研究課題になっています。  

それはさておくとして、特異な事件や事例に出会うと、それがなぜ起こったのかが知りたくなります。その「なぜ」は、事件や事例を引き起こした犯人や当事者の動機に向けられます。
なぜ殺したのか、
なぜいじめたのか、というわけです。



「理解できない」というとき、この動機が共感できない、了解できないということだと思います。  

共感や了解を支えているのは、その人の持っている「心理学」です。  

なお、普通の人が自分の心の働きについて持っている知識や信念を素朴心理学と呼んで、アカデミックな心理学と区別します。
アカデミックな心理学の多くは、「普通の」人が持っている素朴心理学を「科学的に」研究するという構図になっています。  

素朴心理学が豊かで有効であれば、心が「理解できる」ということになります。「理解に苦しむ」のは、あなたの「心理学」が世の中の動きに十分に対応できるほど豊かでも有効でもなくなっているということになります。  

素朴心理学を豊かで有効なものにするのは、個人的な体験とアカデミックな心理学です。  

心の修羅場をくぐり抜けた体験を知恵としてどれほど蓄積してあるか、アカデミックな心理学をどれほど学んでいるかが問われることになります。

もっとも、アカデミックな心理学そのほうに、現実をきちんととらえることのできる知見が蓄積されていなければ話になりませんが。この点の吟味が、実は、心理学会でも絶えず問われています。心をとりまく現実と切り結ばない心理学でいいのかということがアカデミズムの中でも問われ続けています。

やりたくない」名言の心理学

2020-12-18 | 教育
やりたくない

人間、やりたいことをやるのも大事なことだけど、やりたくないことでも、やるべきならするようでないと世の中困ってしまうでしょう。
(大村はま)
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やりたいことをせよ。
いや、やりたいことだけをせよ。
確かに、それで成功した大天才がいないわけではない。
しかし、それは、大天才ゆえの成功ということを忘れてはいけない。
教育は、やりたくないことをいかにやれるようになるかの心の訓練が大部分である。
勉強したくないからやらない子どもをそのままほっておくわけにはいかない。
教育現場は、ほめたり叱ったりしながら、なんとかやりたくないことをやらせる日常の連続といってもよい。
その積み重ねの中で培われたものが、社会に出たときの仕事力になっているのである。
やりたくないことはしなくてよい。
そんな雰囲気が、今の豊かな日本社会には見られる。
定職につかない大卒者が10万を超えて増え続けている不気味さと無関係とは思えない。