6日目。網走の道の駅・流氷街道の朝。6時半におきた。今日も快晴だ。ラジオによると網走の気温は13、7℃。全道的に冷えていて根室は17、8℃だが弟子屈の川湯は-0、1℃とのこと。9月に氷点下はきつい。
コーヒーを飲んで周辺を散策する。道の駅の海側は港になっていて漁船が停泊していた。カップめんの朝食をとって出発する。根室の納沙布岬にむけて走りだした。距離は200キロだ。
釣人が鮭釣りをしている海岸線をゆくと小清水原生花園があったので立ち寄った。
ここには鉄道が通っている。網走と釧路をむすぶ釧網本線だ.
原生花園の丘にのぼって線路のある方向を見おろす。左の建物は浜小清水駅だ。右は道の駅の建物で、その先に見えるのは濤沸湖と山は斜里岳だろうか。
ハマナスの花がさいている。
原生花園の海側の風景。山影は知床連山か。
濤沸湖側には馬が放牧されていた。
斜里から内陸にはいって国道244号線で標津にむかう。途中に川北の湯につづく笹の沢林道の入口があるのだが気づかずに通過した。
標津からまた海沿いをゆくと野付漁港があったのでトイレをかりた。漁協では牛乳を配布している。福祉牛乳というものだったがこういう制度があるのをはじめて知った(別海町だけの制度のようだ。妊婦などが対象)。漁港には鮮魚店もあるが、停電のせいか生魚の在庫はなかった。
海沿いを厚床にむかってゆくが道東らしい原野のひろがるルートだ。こういうところを走りたい。今日の予定はすべて私のゆきたいところである。
厚床から国道44線で根室にむかう。途中にある音根沼の風景をながめた。浅い汽水の沼だ。
根室駅にやってきた。根室は花咲ガニが目的だ。これまでは花咲港にある大八食堂を利用したのだが、前回の印象がわるかったので他にするつもりだった。駅前のカニ店をチェックする。2件ほどカニを売っている店があった。
つづいて駅近くの鈴木商店にはいってみた。ここは安いがカニは冷凍なので、目星をつけてある納沙布岬の店にゆくことにする。鈴木商店はみやげを送ったり、ここで買って夜にたべるなら、とてもお値打ちだと思う。
納沙布岬にむかうと昆布を干している。そしてキタキツネがいて、鹿が飛び出してきた。
12時に納沙布岬の武内商店についた。ここは食堂だが地震と停電の影響で料理はできず(仕込みをしていない)、カニだけ茹でることができると言う。もとより花咲ガニをたべにきたのだから望むところだ。店主とカニを生簀に見にゆき、ふたり分なので大き目の700グラム以上ありそうな4500円のカニをえらんで、茹でてもらうことにした。
停電でカニはすべて死んでしまったそうだ。それでまた仕入れなおしたところとのこと。
一昨年花咲港でカニをたべたが美味しくなかった。その折に納沙布岬に足を伸ばしたのだが、ここのご主人が店頭で接客をしていて、それがとても親身だったのが印象にのこっていた。そこで今回はここにしたのである。
カニは20分で茹であがってきた。ハカマと甲羅をはずしてカニ味噌からたべてゆく。
茹でたてのカニは熱々でジューシーで甘い。これは美味い。これまで食べた花咲ガニでナンバー・ワンである。
お店のポップ。花咲ガニは日本一おいしいとあるが、私も日本一だと思う。ちょっと高いが茹でたてはたべる価値がある。武内商店は納沙布岬の名のきざまれた標柱の灯台よりで、サンマ丼で有名な鈴木食堂のとなりだ。ひとり用のカニは2000円からある。