
小塩塩ノ岐林道にむかう。

集落をぬけて森にはいってゆくとダートになった。すすむとダンプがやってきて、この先は通行止めだとおしえてくれる。でもゆけるところまではしることにした。

水たまりの多い道をゆく。蛇が腹を上にむけて死んでいた。

水が路面をながれているところもある。

5、4キロで工事区間となり、ジャリの山にぶつかった。

前方では工事をしている音がしている。すすむのは無理だが先をみにいってみた。

小塩塩ノ岐林道はここでひきかえしである。

沢沿いの林道をもどってゆく。

死んでいた蛇はいなくなっていた。動物がくわえていったのだろう。

来年には工事はおわるだろうか。

国道289号線を南下して道の駅きらら289にゆくとスズキDR650SEがいた。ビック・タンクに換装されていてボックスがつけられている。私が所有しているのはDR650RSで、SEはセルの装備された後期型モデルだ。DR650はめったにないバイクだから他人とはおもえない。道の駅を見まわして、持ち主とおもえる人をさがす。

オーナーの姿はみえないからそのまま立ち去ったが、コロナで軽々しく話しかけられないから、それでよかったのかもしれない。

2日目に林道にはいれなかった七ヶ岳林道に再チャレンジにやってきた。前回は南からアクセスしたが、今日は北側からゆくことにする。

入口には林道と登山ルートの看板がでていた。

ずっと砂利のいれてあるダートがつづく。

ときにジャリは深い。ハンドルがゆらゆらとふられ、フロントをとられつづける。まるでジャリ練習をしているようだった。

5キロ地点に黒森沢登山口があり、9キロで下岳登山口の駐車場についた。峠で丁字路になっている。

これからむかうのは滝ノ原、左は針生とある。滝ノ原は、前回林道にはいりそこねて国道にでたところだ。

登山者への案内。

下ってゆくと林道開通記念碑があった。

この先の交通量はすくないようだ。

林道は砂防ダムの上をゆくところがあり、視界がひらける。

ここは大規模に道がくずれて補修したのだろう。

この先は路面があれてくる。オフロード・バイク2台とすれちがった。1台はセローだ。対向車がきたということは林道は完抜していることになる。逆方向からはしったときに、入口がみつからなかったから、ゆきどまりではないかとの不安があった。これでその心配がなくなった。

最後の2キロは頭上を木々がおおった暗い森をゆく。やがてアスファルトにでた。

どこにでるのだろうかとおもっていたら、見覚えのあるところにでた。バイクのとまっている右前方に民家があるわかりやすいところだ。前回は手前にある看板に気をとられて、丁字路を見おとしていたのである。北海道の林道でもおなじ失敗をしたことを思い出した。

東にある古桧峠林道もはしるつもりだったのだが、15時をすぎているので次回にまわすことにした。道の駅からむし織の里しょうわにもどることにする。昨夜は真っ暗な道を手さぐりするようにすすんだが、明るければはしりやすい国道だった。

16時に道の駅にもどってきた。売店で米とわらびの漬物をかう。わらびがおいしかった。

セローのよごれをざっと水でながす。

今日も1日じつによくあそんだ。バイクを車につみこむ。

車で矢ノ原湿原にゆき、代官清水で水をくませてもらう。ここの清水はおいしいのだ。

看板がたっている。付近の山は国有林だが、昔から地元民はキノコや山菜をとることをゆるされてきた。地元の人間以外は入山禁止とあるが、これはおかしな理屈だ。国有林ならば、この土地の者だけでなく、全国民のものであるはずである。鬼怒川であった千葉の人は、国有林ではだれでも松茸がとれると言っていた。栃木はよくて福島はならぬというのはとおらない。私の祖父は会津の出身だがそうおもう。
近くの温泉に入浴できるか電話をすると、県外者は17時までとのこと。この日の風呂はあきらめた。

山をくだり道の駅たじまで車中泊をすることにした。今夜はきんぴらごぼうとカツオの刺身、

ねぎ塩ホルモンで一杯である。山のなかをバイクではしりまわるのはたのしい。それは会津生まれの祖父の血がながれているからかもしれない。ソロの車中泊飲みもやめられないよさがある。夜は冷えてきた。毛布2枚とシュラフをかさねて寝床をととのえた。

5日目。道の駅たじまの朝。4時にトイレに行くと、たくさんの男たちがあつまっていた。キノコとりのひとたちのようだ。6時になると彼らの姿はきえていた。

松茸が買いたいがまだ店があかない。車ではしりだすと雨がふってきた。予報はくもりだが栃木は雨降りである。ライダーはカッパをきている。栃木をぬけるころに雨はあがった。セローの燃費は45K/L。