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3日目。
3時半に船内放送が入った。フェリーは定刻の4時半に小樽港につく予定で、小樽の天候は晴れ、気温は15℃とのこと。昨年は18℃で北海道らしいと思ったが今年はさらに低い温度だった。
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4時20分に車両甲板が開放された。下船までの間に自衛隊の車両などを見てあるく。
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バイクも見にいった。
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今年は目的地をふたつの地域に絞っていた。昨年は三つにしたが、それでは移動が多くなって旅が深まらないと感じたので。今年の宿泊地は士幌高原ヌプカの里と屈斜路湖付近と決めていて、ふたつの地域の林道を走るつもりだ。まず向かうのは士幌高原ヌプカの里である。
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夕張ICまで一般道でゆくつもりでいた。スマホ・ナビでコースを検索すると、780円で一部高速道路を利用するおすすめルートを提示してきたので、これに乗ることにした。
4時55分に船からおりた。すぐに札樽道にのり札幌を通過してゆく。大谷地ICで高速をおりると料金はナビの案内とはちがって860円と表示された。
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国道274号線をすすんでゆくが、そろそろ朝食をとりたい。セイコマに入りたいが6時前に店をあけている店舗はなかったのでローソンを利用した。朝飯はカップヌードルのカレーである。
国道をすすみ夕張から道東道にはいって占冠でおりる。日勝峠は昨年の台風の影響でまだ通行止めとなっており、道東道が無料の代替道路となっている。しかし無料になるのは占冠と十勝清水で乗り降りしたときだけなので、一度高速をでたのだ。再び占冠から道東道にのって十勝清水でおりた。ここからヌプカまで50キロである。
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9時20分にヌプカに到着した。さっそく宿泊の手続きをしようとするが、受付は10時からなので、先にバイクを車からおろしてツーリングの準備をすることにする。バイクはスクリーンとバックミラーをはずして車に積載しているので、それを取り付ける。パンク修理の道具や予備パーツの入っているテールボックスもセットし、一年振りにロングブーツをはいた。
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ヌプカは風景のよいところだ。牧場や大農場、境界林などが見える。
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ロッヂでキャンプ泊の手続きをするが、料金は300円から500円に値上がりしていた。連泊するつもりだが、去年の別海ふれあいキャンプ場のようなとんでもない管理人がいると嫌なので、ようすを見るために1泊だけにしておいた。しかしここはうるさいことは言わないし、対応もとてもフレンドリーだった。
走りだすと寒い。Gパンをはいている足がスースーするが次第に慣れた。道道で屈足にむかう。屈足にはペンケニコロベツ林道とパンケニコロベツ林道というともに30キロをこえるロング・ダートがあるのだが、残念ながら通行止めだ。今日は道道718号線を北上して、ふたつのロング・ダートの北にあるシートカチ林道とレイサクベツ林道にゆくことにしていた。
すすむとオソウシ温泉への分岐があり、ここも今日の目的地だが、まず北の林道にむかう。東大雪湖につくと林道の入口で休んでいるオフロードのライダーがふたりいたので手を上げあった。
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林道への分岐点である曙橋に到着した。橋の手前がヌプントムラウシ温泉にいたるヌプントムラウシ林道の入口だが、通行止めになっている。
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復旧時期は未定とあるが、ここは廃道になることが決まったと聞いている。
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曙橋をわたったところに今日の目的地、シートカチ林道の入口があるが、ここも通行不能とある。秘奥の滝までゆけませんと。秘奥の滝はシートカチ林道からレイサクベツ林道をつないだ先にあるから、シートカチ林道は通行できるのだろうと考えて林道にはいった。秘奥の滝にゆけないのは残念だが、18キロ先の奥十勝峠まではゆけるだろうと思っていた。
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シートカチ林道は走りやすいダートだ。川に沿っているので釣り人が4人いた。エサ釣りふたりにフライ・フィッシングが二人だ。
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快調にすすんでいったが6キロ地点で林道は決壊していた。道は川に削りとられてしまっている。
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崖崩れで林道が埋まってしまった現場は何度も見ているが、川が地形を変えてしまったのははじめて見た。これでは道を右の森の中につけなおすしかないのではなかろうか。
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どうしようもないのでここで引き返すことにした。
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シートカチ林道は12キロのピストン走行となった。