月刊「祭」 創刊しました。
つき一回、播州を中心に、いろんな祭の見どころを紹介します。
兵庫県の姫路市や高砂市といえば、知る人ぞ知る祭りどころ。まず有名なのは、灘のけんかまつり。他にも大塩、飾磨の各祭りなど様々な祭があり、様々な屋台(担い式太鼓台)が練られ(かつがれ)る。
網干区の魚吹八幡宮の秋祭りにも、播州最多と言われるたくさんの屋台が各町から練り出され、絢爛豪華な歴史絵巻を作り出している。ただ、その練りは、灘のけんか祭りなどに見られる威勢のよいヨーイヤサーとは程遠く、静かに立っているだけに見えるが、天に放りあげんばかりに差し上げる「チョーサ」は一見の価値あり。
そんな魚吹八幡宮の中にその屋台はある。その屋台は魚吹八幡宮の中では、「どちらかといえば」、伝統を残した形をしている。傾斜が急になりがちな屋根の屋台が殆どになる中、糸井や和久屋台のように、断固として浅い傾斜を保っている、、、、、わけではない。「それなりに」、いい彫刻などの装飾品をつけているが、名品ぞろいの魚吹八幡宮の屋台の中では特段目立っている、、、わけでもない。衣装もそろいのマワシに白いシャツという地味そのもの。結局、その屋台が見た目で目立つことは全くと言っていいほどない。
だけど、姫路、いや播州の祭人は、憧れや嫉妬や畏敬の眼差しでその屋台の周りに集まる。
「丁(よろ)」。
「よ」と「ろ」の二文字を続けて呼ぶだけで、その言葉は「別格」を意味することになる。
やりまわしは、曳いて走るだんじりがするもので、担ぐ屋台がするものではない。担ぐ屋台では、走るだけでも無茶なことである。
にもかかわらず、やりまわしのように、担いで走って、急カーブ!!
「丁(よろ)」は別格!!
*この記事を書いたあとに、姫路市内で祭りをしている人から話を聞くと、他にもすごいところがあるとのことです(糸井、和久など)。ここでは、自分が感じたことをそのままの文章としてあえて訂正せずに残しておきます。
■魚吹八幡神社秋季例大祭 毎年10月21、22日(雨天による順延あり)
兵庫県姫路市 魚吹八幡神社 最寄り駅: JR、山陽電車 ともに 網干駅
2011年秋祭の直角チョーサ 丁(3分あたりから)
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