お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

R.I.P

2022年04月14日 | 本紹介
 

 医師で作家の久坂部羊氏の著書です。
 いろいろ考えさせられました。
 ただ、気になったのは、登場人物たちが「いのち」は個人的なもの、その本人の所有物と思われていることでした。
 「私のいのちだから私の勝手」と思いがちですが、私が作ったものは何もない。全て賜わり(与えられた)もの。しかも、ものすごくたくさんの縁(関係性)の中に今、生かされ生きているいのちです。
 それを思うと、私のいのちは今、私が預かっているいのち。  
 気に入らなくても、
 与えられた感性、与えられた身体で生きていかねばならない。
 私は極めてジコチューで浅薄、鈍感、厚かましいので、皆さまにご迷惑おかけすることばかり。私自身は、ノーテンキで、有り難いご縁に恵まれているので、今のところ生きづらさを感じていませんが、この先はわかりません。
 堪え性がない分、近い将来、病苦、老苦に耐えかねて、死にたいと願うかもしれません。運転を誤って人を死に至らしめ、自分も死にたい、とても生きてゆけないと思うかもしれません。
 だから、エラソウなことは申せませんが、
 でも限りあるいのち。いつか絶対終わる「私と意識する」いのち。
 文中、「とてもつらい時、生きろと言われるより、いつ死んでもいいと言われるほうが楽」という表現がありました。
 急いで自ら死を選ばなくても、いつか必ず、必ず、死は訪れる。だから、それまで、自分の尊厳を守って、自分を抱きしめて、毎日新しいいのちを生きてみてはどうか。
 生きてゆくのは本当に大変なことですが、いのちのバトンを預かり中の身。
 大きな慈悲に願われているいのち、私のあるがままを包んでくださる仏さま。
仏さまを悲しませないように、(意識がある限りは)日々感動と感謝をもって生きたい。
 と、自分に言い聞かせております。

コメント
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