保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

自然からのイジメ!

2004-08-01 22:42:15 | 船頭
昨日、台風10号の影響で運行中止だった保津川。まだその影響が残り、今日も朝から強い風が吹き乱れていました。運行が中止になる風速15mには5m程及ばないものの、わが身に当たる風の抵抗感は相当なものでした。しかも風向きは「魔の向かい風」。何度も言いますが、400年の伝統を守る保津川下りは昔のままの完全手漕ぎ船です。この向かい風が最大の敵なのです。舟は前の掉さし一人と櫂引き二人で進めて行くのですが、向かい風が強い時は舟を前に進めることが容易ではありません。流れの無い淵では前に進んでいない様にすら感じることも。こんな日は船頭にとって最悪の日。全体力をフル稼働しなくてはなりません。その中でも最も過酷な仕事を強いられるのが、舟の舳先に立つ棹さしです。強風を受けながら竹棹を川底に突き刺し、棹に体を預けて力一杯押し進めるのが役目。その作業をひたすら繰り返すのです。今日のはっちんの役目はその掉さし!道中、幾度となく川面を伝って襲ってくる強風さんとバトルを繰り返しながら、舟は無事嵐山へ。普段の時の倍は体力を消耗したって感じでした。
 しかし、話はこれで終わりではありません。今日は週末・日曜日。二回目の番がしっかり回ってきたのです。しかも川面には一回目より勢いを増した感のある強風さんが吹き乱れ、なにやら空模様まで怪しくなってきました。いや~な予感を感じながらも二回目へ。道中、同じように舟を進めていると、急に風が弱くなってきたのです。ほっと一息ついたと思った矢先のことです。川面を、叩き付けるような大粒の雨が降りだしたのです!咄嗟に舟を川岸に着け、屋根は取り付けられましたが、私達船頭は上から下までずぶ濡れの枯れ落ち葉ような格好です。そして、この格好のまま舟を操縦し、嵐山を歩き、JR線に乗って帰ってきたのでした。今日は本当に自然に弄ばれ、イジメられたと感じずにはいられない1日でした。でも、このような悪条件の中でも、保津川下りを最後まで喜んでお乗りいただいたお客様には本当に感謝です!
写真は、棹を担ぎながら、空模様を心配している船頭の俣野武弘君です。このあと彼も雨に見舞われることになる。

子連れ狼

2004-08-01 00:11:06 | 映画・芸能界
今日は保津川下りが台風の為、運行を中止したので、私の友人の話をしたいと思います。友人の名は加藤寛治さん。加藤さんは東映京都所属の俳優さんをされていてます。うちの子供達は親しみをこめて彼のことを「かとちゃん」と呼びます。そのかとちゃんが8月2日午後7時・テレビ朝日系の「子連れ狼」に出演されます。北大路欣也さん扮する拝一刀を付け狙う賞金稼ぎの役で登場し、渋い悪党役を熱演したとのことです。番組の前半部分によく出るらしいので、このページをご覧になった人は是非見てあげてください。かとちゃんは俳優歴25年を超え、数々の大作にも出演し、松方弘樹さん、梅宮辰夫さん、里見浩太朗さんなど大物俳優さんともサシでシーンを取れる数少ない京都の俳優さんなのだ。今、京都で撮影を進めている「忠臣蔵」では、松健サンバで話題沸騰の松平健さんを前にして、罵倒する侍役を演じたそうです。また、かとちゃんは、日本有数の陶芸一家の生まれで自らも陶芸のデザインを手がける作家でもあり、Kオフィスという観光地の売店のオーナーでもあるのです。今年の夏は嵯峨野観光鉄道(トロッコ列車)の嵐山駅(嵯峨駅ではありません)で本格派スムージーの店を仕掛けられています。祇園祭りの頃、行列が途切れず話題になっていたので、もうお飲みなった方も多いのではないでしょうか?あの鉄人・ムッシュ坂井のスタッフを唸らせたほどの美味しさだったとか。まだ飲んでない人、話題の為にも行ってみてはどうでしょうか?そんな話題豊富で引き出しの多い俳優かとちゃん!ユニークなトークで現場を盛り上げる達人で、役者さんはもとより監督さんやスタッフの人達にも人気者なのです。ラストサムライなどのヒットで世界が注目している日本時代劇。そのメッカ、東映太秦撮影所でも一目置かれる存在、それが我らがかとちゃん、加藤寛治さんなのだ。応援してあげてね。写真は水戸黄門の撮影現場でのショット!真ん中がかとちゃん。左は照英さん、右は合田雅史さんです。