保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

明日15日は嵐山で三船祭が行われます!

2005-05-14 17:53:56 | 京都情報
明日の15日(日)は京都嵐山・大堰川で「三船祭」が催されます。

三船祭は平安時代(898)に、宇多法皇が嵐山大堰川にお出かけになり、
竜頭の船を浮かべ、詩歌管弦を興じたことに由来する祭です。

渡月橋上流のゆったりした流れに、竜頭、鵜首などの美しい飾りを
施した多数の船が浮かび、平安貴族の衣装に扮した人達が
当時を再現して、詩歌、管絃、舞楽などを興じるという
風雅な祭なのです。

また、三船祭は嵐山にある車折神社の祭事として
執り行われます。

車折神社境内左側の小さな祠にミズハメノの神を
お祭りした水神社があります。
 
なんでも昔、大堰川がこの辺を流れていて、
時々の大洪水で毎年大きな被害が出ていました。
その都度、復旧工事に当たっていたのが車折神社・祭神の
清原頼業(よりなり)公の子孫一族であった事から
境内に水の神様を祭り治水を祈願したと伝えられています。

平安時代の人々が水の恩恵への感謝と治水の祈りを
込めて行われたのが三船祭なのです。

祭の奉納行事の一つに扇流しの行事があります
昔、足利将軍が嵐山近くの天龍寺へ参詣の際、
お供の童子が扇を誤って川に落したところ、
扇が川面 を流れる優美な様に将軍が大層喜ばれたそうです。

それ以後天龍寺参詣の度毎にお供の人々が競って
扇を川に流したという故事にちなんでいます。

この扇、なんとも優美な模様が描かれており
はっちんも祭の最中に嵐山を通過する際は
毎年、船の上から拾いあげたりしています。

明日は午前中に保津川下りをして、昼から
嵐山の三船祭をご覧になられてはいかがでしょうか?

正午12時頃、保津川の船にお乗り頂くと
三船祭の華やかな風景が船の上でご覧に
なれるかもしれませんよ!

*三船祭スケジュール
 正午    車折神社において「おでまし式」
  
 午後1時   神幸行列神社御出門、三条通を西へ向い渡月橋を渡って
        嵐山中の島公園剣先に到着。
  
 午後1時40分 中の島公園剣先において神儀が御座船に御乗船。
  
 午後2時頃  御座船を先頭に龍頭船、鵜首船以下各供奉船が順次発船
        この間、御座船に対して龍頭船を先頭に各供奉船は奉納行事を
        行いつつ、大堰川(おおいかわ)を舟遊します。
 午後4時頃  神儀が北のりば付近に御上陸の後、車折神社嵐山頓宮に
        入御、祭事を了えます。