保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

GWに思う400年目の節。

2006-04-29 23:43:14 | 船頭の目・・・雑感・雑記
世の社会人ならびに学生の皆さんが待ちに待った
大型連休ゴールデンウィークが今日から始まりましたね。

今年は多い人で9日間という長い休暇になる方もおられるとか。

私達の様な仕事をしている者にとっては本当に羨ましい話ですが、
皆さん、ハードな日常の疲れを癒せる様な骨休みになればいいですね。

今日は朝から少し肌寒さが感じられる気候となったことも
影響してか?私達、保津川下りの大型連休初日は、あまりにも
静かで、フル稼働で仕事にあたる心積りをしていた私達としては
少し拍子抜けするほどの客足となりました。

昨年は初日から100艘近い船が流れ、朝の10時には
乗船場が大勢のお客様で混雑していましたが、
今年は船頭がお客様待ちで溢れ返っているという
なんとも笑えない状態でした。

今年は桜の時期に雨に祟られ3日間の臨時休業、
その後も雨降りと冬の様な寒い気温の日が続き
4月の営業成績は前年度を大幅に下回る結果となりました。

ことを考えると、今年の天候はまさに正反対です。
そんな中、期待して迎えたGWですが、明日も気圧の谷が
午前中に通過しすっきりしない天気で、気温も最高で
20℃くらいということで、どうやらこの悪状況は
当分引きずっていくのではないかと危惧するところです。

時、あたかも保津川開削されて400年目を迎える
記念の年にもかかわらず、この様な環境の下、
今年の前半は流船数で大きくの伸び悩んでいるのです。

昨年から「保津川400年」を盛り上げ、内外にアピールする
ことで集客効果も図ろうと企画に携わった者として、今日の
この状況に陥っていることは、ひとえに己の不徳の致すところと
大きく責任を感じている次第です。

400年という大きな節目の年に、厳しい試練だと思っております。

しかし、節から新しい芽が生まれるともいいます。

樹木でも節の多いものは一見、良材に思われないですが、
この節がなければ、新しい枝も生えてこられず、立派な
木として育たないのも事実です。

人間も‘節’を経験せずして、新たな成長はないのかもしれません。

この‘節’からどのような枝を生やしていくのか、
それが最も大事な思考法ではないかと思います。

その節を私に感じさせてくれる試練を与えてくれた、
そのことこそが、この400年目を迎える最も意味する
ところではないのか?と実感するはっちんなのです。