保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川に感謝を込めて・・・クリーン作戦

2006-08-21 09:23:16 | 角倉プロジェクト・世界遺産事業
昨日、保津川の清流を守ろうと市民参加の掃除活動
「保津川クリーン作戦」が保津川流域の各所で実施されました。

これは今年400年を迎える「保津川開削400年記念事業」の
一つとして、同実行委員会が企画し市民参加を呼びかけ実現したもの。

早朝8時から開始されたクリーン作戦には約600名の市民が
参加して保津川下り乗船場周辺やトロッコ亀岡駅がある篠周辺など
4ヶ所に分かれ行われ、河原に捨ててあるペットボトルや空き缶、
ビニール類のゴミを拾ってまわりました。

清掃活動はだんだんと日差しが強くなる中、約1時間行われ、
回収したゴミは約1トン、軽トラック7台分にもなりました。

ゴミの中にはバーベキューコンロや網、花火の残骸まであり、
河原を使用する人達のマナーの悪さを改めて痛感させら悲しくなりました。

また、私達保津川遊船も2艘の船を用意し、市民も一緒に乗船して頂き
川沿いのゴミ掃除を体験してもらいました。
洪水の度に上流から流れてくるのゴミ多さに参加者一同、
驚きの様子で、上流域も取り込んだクリーン作戦の必要性を
強く感じられたようです。


この様な市民参加のクリーン作戦は今回が初めてですが、家族連れでの参加も
多く見られ、小さなお子さん達が大きなゴミ袋を持って一生懸命
ごみを拾っている姿が嬉しくまた頼もしく感じられました。

私達、大人はこのような子供たちに恥ずかしくない見本となる
行動を心掛けないといけないと強く感じた次第です。

参加者たちは「昔からこの亀岡に多大なる恩恵を与えてくれている
‘母なる川・保津川が、この様に汚されている現実を目の当たりにして
とても悲しい気持ちになった。これからは川に対する意識を高め、
この地域に住む住民が一丸となった取り組みを考えなくてはいけない」
と感想を述べるなど、保津川のゴミ問題に強い危機感を感じられた様でした。

そして「この様な活動は『保津川400年』の記念イベントで終わらせるのではなく、
今後も続けていくことで市民のゴミへの意識を高めて‘美しいまち・亀岡’を
つくりたい」と来年以降も継続していく必要性を口々に述べられいました。

また、この作戦には市民以外にも「桂川流域ネットワーク」のメンバーが
大山崎や長岡京からも駆けつけて下さり、桂川のゴミ問題を研究されている
造形大など学生の方々と一緒に参加して下さった。

この動きは地域の枠を越え、桂川全流域にクリーン活動の輪が
広がる予感を感じさせ、今度の流域活動に一つの方向性を
示したものとして期待感も膨らみます。

日頃から恩恵を受けている川、その川への関心が高まることが
ゴミの削減、マナーの向上に繋がります。

その意味からも今回の「保津川クリーン作戦」を
開催できた意義は大きいと感じております。

保津川開削400年のこの年をスタートとして、市民皆様の
川への関心、意識が高まればこんな嬉しいことはありません。

参加された皆様、お疲れさまでした。