保津川下りの船頭さん

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マイケル・ジャクソン「HEAL THE WORLD」との再会

2008-04-17 02:22:48 | 船頭の目・・・雑感・雑記
歌には人の心を動かす力がある。

心楽しい気分にさせてくれたり、時には癒されたり、
そして考えさせれたり、気づかされたりと・・・
人は歌に支えられ生きる力を与えてもらうことがある。

私もこれまでの人生を振り返ると‘歌’に支えられ
人として大事な感情の多くを芽生えさせてくれたと感じる。

最近、私の心を動かせた懐かしい歌に再会した。

マイケル・ジャクソンが1991年にアルバムの中で
発表した「HEAL THE WORLD」(ヒール・ザ・ワールド)だ。

私にとっては「We are the world」「Lean on me」
並び、ソウル(魂)を貫いた洋楽のナンバーだった。

妻が所属するゴスペルグループ「Voice of Peace 」
が今夏の京都駅ビル・サマーコンサートでこの
「HEAL THE WORLD」を選曲し、歌うというのだ。

今だ争いの絶えない世界。その犠牲になる弱き者たち。
人の尊厳は冷たい銃の前に踏みにじられていく。

♪世界を治療しよう より良い場所にしよう
 僕と君と そしてすべての人類のために
 人生を注意深く見つめれば
 死んでいく人々がいることがわかる
 より良い場所にしよう 
 僕と君のために・・・  ♪

マイケルの歌詞は、人の愛を信じ、理想の世界を
つくろう、と呼びかける。

♪ どうして僕らは生命を痛め続けるのか?
  大地を傷つけることは魂の虐待にすぎない ♪

人は殺し合うことの愚かさに気が付かねばならない。
神から与えてもらったこの地球を大切にする義務がある。

♪ 僕らは空高く翔き 永遠の魂を手に入れよう
  僕の心の中では君達みんなが兄弟なんだ
  恐れのない世界を築き 共に幸せの涙を流そう 
  世界の国々が剣を 鍬に持ち換える様子を思い描こう ♪

人類は約一万年前に文化を創造して以来、物質的繁栄を
追い求め、今の満足ではなく、明日の繁栄に焦点があった。
その価値観は強い者が弱い者を淘汰し、優れた者が劣った者
を選別するという生存競争の思考に基づいているのではないか。
そこに人種や宗教が絡み合い、複雑な論理を築いてきた。

しかし、物質的繁栄は地球環境すら危うくするほどの限界に
きており、最新の軍事技術が原子力の力を手にしたことで
地球上のすべての生命を破滅させる能力がある。

もう、我々人類は生存競争による物質的繁栄という
価値観を捨て去り、人種や宗教の枠を越え、世界の人
すべてが兄弟なんだという共存共栄の新たな価値観を
構築する時にきているのでは?

ロマンチストの理想論と一笑されるのもわかっている。
でも、訴えかけずにはいられない。

人の愛を信じたい・・・人の尊厳を信じたい・・・

広島の原爆平和資料館に掲げてあった一文を思い出す。

‘人類の尊厳と敬愛は、いかなる破壊力にも動じることなく、
 惨禍を克服し尊敬と平和のうちに国家と国家を結ぶ’

マイケルジャクソンが歌う「HEAL THE WORLD」のやさしい歌声は
10年以上の時を経て、間違いなく私の心を動かせた・・・