ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.8.7 医療情報は「いなかもち」で!

2017-08-07 21:21:46 | 日記
 毎日新聞の医療サイトを見ていて、なるほどこれは良い、と思ったものを見つけた。
 以下、転載させて頂く。

※   ※   ※(転載開始)

健康を決める力
その情報、信頼できる?=聖路加国際大教授 中山和弘(毎日新聞2017年8月6日 東京朝刊)

 健康情報をネットで調べる授業で、顔のしわ取りなどで注射する「ボトックス」(芸能人で利用が多いとか)に関する発表がありました。検索結果には美容医療の広告サイトが並び「安全性」を追加しても結果は変わりませんでした。
 ヘルスリテラシーとは、健康や医療の情報を入手し、理解し、評価して、適切に決められる力で、スタートは情報の入手です。信頼できる情報源がなければ、その力も発揮できません。そこで私たちは昨年、全国の約1000人を対象に、情報源に関する調査を行いました。今後、必要になったら必ず利用したい情報源として、断然トップの約8割が選んだのは、グーグル(Google)などの検索サイトでした。厚生労働省や研究所などの信頼できるサイトも選択肢にあげましたが、1~2割しか選びませんでした。誰もが知るような、ここぞというサイトは無いようです。
 しかし検索サイトで上位にヒットしても信頼できる保証はありません。昨年、医療サイトの不正確な記事が問題になったように、質が低くても、工夫で上位に出せるのです。その工夫をSEO(検索エンジン最適化)対策と言います。逆にこれが不十分だと、税金を使って専門家らが一般市民向けに作成したサイトも見てもらえません。以前、学会で専門家らにSEO対策の必要性を述べましたが、「それは何ですか」という反応でした。存在が知られていない上、表示の順序のしくみは非公開なので素人には理解が難しいのです。
 では、検索で見つかる情報の信頼性をチェックする方法はないでしょうか。私の大学のプロジェクトで「い・な・か・も・ち」という方法を考案しました。「いなかも」は20年前に米国医師会が、患者がネットを通じて、医療者並みの医療情報を得る際に不可欠、と提示した4条件と同じです。文字を入れ替えると、「か・ち・も・な・い」(確認しないと情報に価値もない)になります。
 しかし、なぜ患者や市民がこのような努力をしなければならないのでしょう。授業では「botox」と英語で検索してもらいました。すると米国立医学図書館が国民向けに、わかりやすく医療情報を提供するサイト「MedlinePlus」(メドラインプラス)がヒットしました。その用途や副作用の簡潔な説明、関連する学会や組織による解説、ビデオ、論文などの情報源が入手できます。日本には、このようなサイトがありません。この違いを見るたび、眉間(みけん)のしわが深くなります。

(転載終了)※   ※   ※

 今や何か調べたければ“ググれ”という単語すら出来ているから、本当にGoogle先生の存在は偉大である。
 とはいえ、こと医療情報についてはわが身の健康、ひいては命がかかっているから、そうそう安易に流れてはいけない。日々自戒しつつ、本当に信頼できる情報をゲットするように注意している。最初にヒットする情報が殆どPR、ということにも気付かなければ、痛い目に遭うのは他でもない自分だからだ。

 その点ここで紹介されている「いなかもち」は小学生だった息子が「いかのおすし」(防犯用語「いか」ない、「の」らない、「お」おきなこえをだす、「す」ぐにげる、「し」らせる」のかしら文字)で覚えた語呂合わせよろしく、面白い。

「い・な・か・も・ち」の方法とは
 「い」いつ?~情報が古くなっている可能性がある。
  例:HPの作成日、書籍の出版年など
 「な」なんのために?~ただの宣伝の場合もある。 
  例:HPの運営目的、書籍の前書きなど
 「か」書いた人は?~ネットの匿名情報に注意
 「も」もとネタは何?~個人の意見や感想に注意
 「ち」違う情報と比べた?~別の情報源と比べよう
だという。

 されば、私のこのブログも個人の意見と感想に過ぎない。副作用等もあくまでも私の場合だ。だから、これまでの私の経験が現在治療について悩んでおられる方や、そのご家族に何らかのご参考になるかもしれない、何かお役に立てるかもしれないと思って書いているものの、お読み頂いている方にそのまま当てはまるものでは、ない。
 お読み頂いている方は充分そのことをご理解くださっているとは思うけれど。

 ただ、具体的に出現する副作用なり、薬の奏功の度合いについては百人百様だけれど、治療に対する気持ちの持ち方や副作用のやり過ごし方のような工夫については、ちょっとしたヒント、きっかけくらいにはなりうるかもしれない。

 そんなわけで「いなかもち」(どうも夫が好む餡子たっぷりの和菓子を思い出してしまう。)を思い浮かべながら、私もステージ4の患者の一人として、自身のヘルスリテラシーをアップさせていきたいと思うのである。

コメント
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