ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.12.13  採血後腫瘍内科診察、ジェムザール(5割減)20クール1回目)、ランマーク31回目

2017-12-13 22:48:34 | 治療日記
 昨夜は仕事を終えてからSさんの瞑想ヨーガのクラスに参加した。ロッカーでは指導者養成コースでご一緒したメンバーが3人。Sさんのスタジオで指導者養成コース卒業生としてビギナー向け60分の瞑想ヨーガクラスを担当するにあたり、最終確認のためにいらしていた。 皆、進化を続けていて良い刺激になる。
 他にも常連さんや初めてさん、均整術でご一緒した方々もいらして12人の参加者。アットホームな雰囲気で師走のクラスは始まった。

 ヨーガスートラ八支則の5番目、プラーティヤーハーラ(感覚の制御)を行いながら、今月のアーサナ、ウォーリアⅠからウォーリアⅢのポーズを取り、ラマボロのキールタンを唄い、とても幸せな時間を過ごした。
帰りがけには、年明けから2回の予定で乳がん患者さん向けの瞑想ヨーガクラスの講師を務めさせて頂くことをSさんに改めてご報告。「最初にお会いした時を思い出すと、本当に奇蹟のようですね。」と目を輝かせて喜んでくださる。「はい、私自身が一番驚いています。精進します。」とご挨拶してスタジオを後にした。

 そんなわけで、いつもより少し帰りの電車が遅くなったが、JRの乗り継ぎも思いのほかスムーズで、思いのほか早く病院近くの常宿にチェックイン出来た。熱めのお湯にゆっくり浸かり、クラスを思い出しながら幸せ気分でベッドに。

 夜中に1度お手洗いに起きたけれど、再度寝直し、目覚ましをかける前に自然に目覚める。
 今朝は昨日より冷えるという。予想最高気温も一桁だという。少し熱めの浴槽足湯で、足の痺れを癒すように軽くマッサージ。いい感じでじっとりと汗ばむ。レストランで新聞を読みながら焼きたてデニッシュの朝食を摂る。母にご機嫌伺いの電話を入れてから、チェックアウトし、病院へ向かう。

 今日はIDカードを通すのに若干並ぶ。採血受付へ移動すると、待ち時間は7分とある。6人ほど待っている。それでも態勢を立て直して荷物を整理していると、ほどなくして採決室へどうぞ、となった。今日はいつだったか血液が漏れてきて刺し直しをした女性が担当。どうかな、と思って腕を出したところ、「いい血管で有難いです。」と仰る。珍しく5本の採取だ。ちょっと痛みはあったが、刺し直しはなく、無事終了して腫瘍内科へ移動した。

 まだ待合椅子はそれほど混んでいない。指定席に荷物を置き、予約時間まで一時間だ。月初めの保険証の提示と確認が終わり、読書開始。一時間弱で中待合へどうぞ、となる。慌てて血圧測定。104-68脈拍は78。今日はフル検査だったのに結果が出るのが随分早いなと思って、中待合に移動。するとOkさんが、「どうですか、調子は?」と声をかけてくださる。思わず患者会のHPにアップされたヨガクラスの案内をお見せしてしまう。「わー、(ヨガを)始めただけで凄いと思ったのに、あれよあれよという間に指導者コースに出て、他の(均整術師の)資格も取って・・・本当にどこまで行くんですか、って感じね」と喜んでくださる。そうこうするうちに、ほとんど予約時間ピッタリに先生がお顔を出され、名前を呼ばれた。

 ご挨拶して診察室へ入る。「さて、いかがでしたか。」と問われ「疲れると瞼がピクピクしたり、咳き込んだりということはありましたが、おかげさまで痛みは収まっており、概ね元気であれもこれもこなすことが出来ました。今日は採血が5本でしたが・・・」と言うと「心臓のBNP(心臓から分泌されるホルモンの一種。心筋梗塞や心不全のように、心臓に負担がかかった状態になると主に心室から血液中に分泌される。数値が高いということは、心臓に負担がかかっていることを意味する。)を測ったので。でも異常なしですね。正常範囲です。マーカーはまだ結果が出ていないので、化学療法室で、後で確認してください。」とのこと。白血球は3,300、好中球は1,800もあり問題ないそうだ。診察室での検温は6度7分。

 「それでは今日は予定通り、ジェムザールとラストランマークで治療しましょう。そして、年明けに治療変更の相談。次はどうしますかね」と仰るので、「前回ジェムザールかハラヴェンかというご提案でしたので、ハラヴェンでしょうか。」と問うと、白血球が下がるからなあ、と仰る。もう一つの選択肢はゼローダとハーセプチンです。とのこと。
 3年前、タイケルブとゼローダを組んだ時は、下痢と爪囲炎と手足症候群が酷く、10日で音を上げて、ゼローダは中止。タイケルブは休薬の後、2割から始め結局4割で1年ほどお付き合いしたのだった。

 先生が仰るには「前回の中止から3年経っているし、僅か10日しか飲んでいないので、これはもう使っていないものとみなして使って問題ないと思います。色素沈着はするけれど、脱毛しないし(私の気持ちをよく分かってくださっている)いい薬なので、このまま使わないのはもったいない」とのこと。「やはり、変更必至でしょうか」としつこく食い下がると、「そろそろ変えた方がいいと思います。どこかで踏ん切りをつけないと、一大事にならないうちが良い。ゆっくりではあるけれど、大きくなり続けているのですから」と言われる。

 それでもあきらめ悪く「パージェタとハーセプチンはいかがでしょうか。」と訊くと、「パージェタ、ハーセプチン、タキサンの3種だと、タキサンで脱毛しますしね、パージェタとハーセプチンでも効くけれど、これは取っておきたい」とのこと。ここで、観念する。  「ゼローダは2週飲んで1週休みですし、ランマークはお休みなので、ここではハーセプチンだけ3週1度で済みます。」これは魅力的には違いない。これまでの通院頻度の半分になるのだから。

 思えば、現在のジェムザールも、本来は2投1休のところを隔週にしているし、しかも規定量の半分。これでよく1年近く繋いだものである。年内ジェムザールとハーセプチンを1回行い、2週間後の年明けから治療変更で問題ないそうだ。しゅん・・・、1月は治療変更の季節、がここ数年続いている。

 ランマークは今回最後だが、ひとまずデノタスチュアブルは1か月飲みましょうとのことで、普段通りフルに処方して頂く。処方箋をその場でチェックすればよかったのに、前回治療中止の時の処方箋コピーではドンペリドンが抜けていた。そのことに気づいたのが、点滴終了時にお薬手帳の支度をしているタイミング。またしてもお手数をおかけしてしまい、なんとも間抜けなことだった。

 ご挨拶して化学療法室へ。待合椅子に座り、いつものように夫やお友達に報告LINEをしていると、ほどなくして、看護助手のKさんからリクライニング椅子に案内される。外が見える窓側の通路際の良い席だ。
 その後、15分ほど待っていると、また助っ人に呼ばれたSさんが針刺しに来てくださる。「こちらとしては今日もツイている、けれど大変ですね・・・」と労う。「年賀状も何も書いていなくて、今年も3週間を切っているなんて信じられないですね。」と言い合う。でも、「昨年は(父が亡くなり)喪中欠礼で年賀状を書けなかったので、書けるということ(家族皆が無事で新しい年を迎えられること)に感謝ですね。」と言うと、「そっか、そう考えればいいんですね。今日はいい言葉を頂きました。」と仰りつつ、針刺し。ちょっぴり痛かったが、Sさんでもそんなことがあるのだなあ、と思う。

 15分ほどしてKwさんが薬を持ってこられる。お目にかかるのは久しぶりだ。「まずはランマーク注射からですね。お喋りしながら、ですよね」と仰る。本当にこれで最後になると良いのだけれど、この注射をするとインフルエンザ注射も蚊に刺された程度に思えるのだ。(それほど痛い)。ところが、今日は刺すときも薬を入れているときも抜く時も殆ど痛みがなく、「今日は全然痛くありませんでした!」と思わずお礼。31回目、最後にしてこんな痛みがない日が来るなんて、である。

 デキサート(ステロイド)とアロキシ(吐き気止めのセロトニン拮抗薬)の混合は15分ほど。OkさんやMさんが様子を見にいらして、5割減量ジェムザールに替えて30分。15分弱の最後の生理食塩水が始まったところでKwさんが血圧測定。102-59、脈拍は72。
 抜針もそのままKwさん。やはり衝撃が大きい。ここでドンペリドンがないのに気づき、先生に再度処方箋を出して頂くようにKwさんが手配してくださる。採血結果もプリントアウトしてくださった。見れば気になるマーカーは若干下がっていた。リクライニング椅子を占領するわけにいかないので、片づけて中待合に移動することに。お手洗いを済ませ、看護師さんたちにご挨拶して化学療法室を後にした。

 先生は診察の合間のタイミングに追加の処方箋を出してくださったようで、20分ほど待った。そして会計へ。待合椅子は溢れている。メールチェックをしたりしながら会計の計算時間を見計らったつもりだったが、まだ出来ていなかったようで自動支払機では「窓口で確認してください」とのコメント。「計算が終わりました」と名前を呼ばれたところで今日はそのまま窓口で支払いさせて頂いた。腫瘍内科点滴・注射、採血の3割負担で3万円弱カードで支払う。

 外に出ると思いのほか寒くない。ダウンにストールと、しっかり着込んできているからだけれど、そのまま薬局に移動する。薬局はそこそこの混雑で、相変わらずどんどん後の番号の方に抜かされる。諦めて本を読み続ける。
 ようやく呼ばれるまで小一時間。それでも前回4週間前にコデインを病院と掛け合って出してくださった薬剤師さんが担当で、「心臓はどうでしたか。気になっていたので」と言って頂き、有難いことだった。もろもろの治療状況を話し、「来年からはゼローダに変わるので、こちらでのお支払いが多くなります。」とお話する。厚くなったカルテを見ながら、「もう10年です。」と言うと、「本当に頑張っておられますね。」と労ってくださる。今日の病院と薬局の滞在時間は5時間弱。

 なんとなくまだ空腹を感じなかったので、本を読みながら乗換駅まで足を延ばし、静かなカフェでランチを頂いた。もう時間が遅かったので、ケーキとお茶の客層の方が多かった。角のソファー席でいられたので、3冊目の本を読み切ってしまう。既に大荷物だったし、夫が忘年会なので、お弁当の調達もなく、自分だけなら家にあるもので、とそのまま帰宅した。

 帰宅すると、お花が届いていた。今月は今日1回だけのお届け。月末には別途お正月のお花を注文してある。実感はないけれど、着々と年末が近づいている。
 お花はピンク、クリーム、オレンジのガーベラが敬本、白いマトリカリアとレースフラワーが1本ずつ、そして雪寒杉。花言葉はそれぞれ「神秘」「楽しむ」「可憐な心」だという。明るい色のお花を見て、気持ちがふわっと明るくなった。

 夫がいないのをいいことに、当然のようにリビングでダラダラ。だんだん生唾が出て気持ちが悪くなってきて、食欲は大幅にダウン。インスタントのスープとゼリーを流し込んでおしまい。明日は朝から東京横断の出張である。治療翌日はやっぱりしんどいけれど、もうひと踏ん張りである。

 今日読んだ本の2冊、3冊目は上中下の3巻ものなので、明日の往復で読み終わるだろうか。是非アップしておきたいが、今日はこのへんで。
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