今日は職場の婦人科検診。昼から職場を出て都心の検診機関へ向かった。昨年はちょうど病気休暇中で、指定された日時にタキソテールの副作用がひどく体調が悪かったので、とても都心まで出かけて行くことが出来ず、受診せずじまいだった。
3年前のこの検診で卵巣の腫れを見つけて頂き、要精密検査となり、MRIを撮影した。そしてそのフィルムをお借りして、当時通っていた病院の婦人科に紹介状を書いて頂き、受診した。当時、腫瘍の大きさは5~6センチ程度で、手術するかそのまま経過観察するか微妙な大きさだった。
3ヶ月ほど経過を見たけれど、結局ノルバデックスを飲んでいる限り腫瘍が消えて小さくなることはない、ほおっておいて大きくなって茎捻転を起こしたら大事になる、ということで、一昨年の4月に両側(結果的に片側だけでなく両側に多胞性の腫瘍があった)卵巣腫瘍核出手術を受けた。ついでに小さな子宮筋腫も見つかり、とっていただいた。当時は乳がんの既往があることから当然卵巣転移が疑われた。いろいろな検査をしてみたところで、結局のところお腹を開けて病理検査をしてみないと悪性かどうか確定はできなかったけれど、そのときの手術でもある程度(転移の)覚悟はしていた。術後のダメージを考え、「良性なら腹腔鏡手術が適用ではないか」と相談したのだが、「悪性の可能性もあるし、帝王切開の既往があり癒着している可能性もあるので大事を取って」ということで開腹手術となった。もし術中の迅速検査で悪性となれば、卵巣子宮広範囲摘出手術に切り替えになり、骨盤内リンパ節郭清されることがわかっていたため、リンパ浮腫がとても心配だった。
結果は良性だった。手術室から出るときに執刀医が耳元で「良性でしたよ。」と囁いてくださったことだけはぼんやり覚えている。
当時外科の主治医は「女性ホルモンの関係から卵巣を全摘してしまった方が今後の乳がん治療には良い。」とおっしゃっていたけれど、婦人科の主治医からは「全摘して更年期障害がひどくなっても、乳がん治療のためにホルモン補充治療を施せないから漢方でしのぐしかない。」とも聞いていたので、「なんとか腫瘍摘出にとどめて頂きたい。」とお願いしていた。おかげで核出手術で事なきを得た。
そんなこんなでその後も経過観察を続けていた。最初は1ヶ月後、3ヶ月、ようやく半年ごとになった去年の6月の経過観察時に、「実は今年(2008年)になって転移が判明し、転院をした」ということをお話して、昨年12月を最後に婦人科からも紹介状を書いて頂き、現在では腫瘍内科とあわせて同じ病院のお世話になっている。
職場の婦人科検診なので、乳がん、子宮頸がんが対象。マンモグラフィと超音波、視触診である。子宮頸がんも同じく細胞診と超音波、内診である。
今日は、問診の後に婦人科へ。子宮頸がんの方は、今通っている病院で6月に体がんも合わせてチェックして頂き、異常なしだったので、無理にオプションで体がんの検査はプラスしなかった。なにより、頸がんと違って入り口ではなく子宮の奥から細胞をとってくるので、痛みが子宮頸がんの細胞診の比でない。6月の時も脂汗とにじんでくる涙の中、憔悴して検査が終わった。今日は既往を確認するためか、超音波でかなり長い時間診られたように感じた。診察台が新しく進化していた。
その後、胸の超音波も下の階に移動して行うなど、少しシステムが変わっていた。既往があるし、超音波で見ると術後の傷の状況等で興味深い症例なのか、一昨年に受けた前回検診の時もとても時間がかかり、一番最後になってしまった。
今年もマンモグラフィはパスして(傷口を圧迫されると飛び上がるほど痛い)超音波と視触診だけお願いした。最近なかなか定期的に自己検診もしていないので、ちょっと不安であった。プローブが動くのをじっと見ていたけれど、いろいろな所で影の大きさを測ったり、撮影をしたりしていたので、いやな感じはしていた。再び上の階に上がって診察を待った。触診後、画像を示しながら先生から「まだしこりという状況ではないが、左の傷口周辺とそれ以外の場所に、また右胸にも影がある。本来なら針を刺して調べるところだが、毎週点滴治療に行っているということなので、今回のことを報告して主治医の先生に相談するということでいいでしょう。」ということだった。
とりあえず終了。正式な検査結果は1ヶ月後に封書で自宅に届く。前にも書いたけれど、検診を受けたとき、その場で「異常なし」と言われるならいいのだが、「何かあるかもしれない」となると、結果が届くまで本当に憂鬱だ。