ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.7.24 採血レントゲン後、診察とポートフラッシュ、マーカー上昇、造影CT予約

2014-07-24 21:11:23 | 治療日記
 今日は5週間ぶりの通院。
 梅雨明け直後1週間は例年のことながら本当に暑い。今朝も明け方、あまりの暑さに寝ぼけまなこで窓を開ける。洗濯物を干し、夫を送り出した後、予定どおりの時間に家を出る。乗換駅でも電車は順調。始発ではなかったので残念ながら席は確保出来ず、途中駅まで立ったまま、読書タイム。今日のお伴は「脳科学はヒトを幸せにできるか。」という帯に惹かれて購入した今月の新刊、藤井直敬さんの「つながる脳」(新潮文庫)。

 病院最寄駅に降りると、朝から強烈な陽射しが照り付けている。夏休みなのだろうか、キャリーケースを引きずりながら新幹線ホームに急ぐ人の姿も多い。
 自動再来受付機前にはまだそれほどの列はない。まずは採血受付へ急ぐ。人の手による受付がなくなったので、受付カウンター前の椅子はガラガラだ。自動受付機に診察券を通すと、ピンクの番号表が出てくる。それほど混雑していないのは受付前だけで、採血室前の椅子は満席だ。電光掲示板には待ち時間22分と出ている。20分ほど待つと自分の番号が点滅して、中に入る。
 入口の採血台では5歳くらいの男の子が身体を硬くして抵抗している。お母さんは立ったまま、なす術もなくお手上げといった感じ。採血の看護師さんともう一人の看護師さんがいろいろ声をかけて頑張っているけれど「やりたくない!」と泣くばかり。見かねてもう一人の看護師さんが貼り付き、3人がかりで押さえている。お母さんに抱っこしてもらおうか、等と言っているけれど、「やりたくない!」と両手でバッテンを作ってどんどん泣き声が大きくなる。大きな泣き声にかき消されて「○○番の方」という呼び出しの声が聴こえない。私も名前を呼び直されてしまった。
 今日はお馴染みの男性臨床検査技師さん。何度もお世話になっているけれど、今日は刺すときの痛みはそれほどでもなく、ほっとしていると、抜く時はちょっと痛む。今日も(というか、月1度しか通院していないのだから当然)腫瘍マーカー等全て測定なので3本の採血。
 そうこうしているうちに男の子は針を刺され「はい、終わりだよ~」と言われながらまだジタバタしている。「動いたらもう一回だよ~」とも。やれやれ・・・汗だくの看護師さんたち。朝早くからお気の毒なことである。夏休みに病院で採血とは、可哀想なことだけれど・・・。

 止血部分を押さえながら、エスカレーターで2階に上がってレントゲン受付へ移動。こちらは殆ど待つことなく、スムーズに撮影して頂いた。無事終了後、再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここまでで病院に入ってから45分。
 連休明けの火曜日だったら結構混雑していたのだろうけれど、今日はそれほど溢れ返ってはいないように見える。受付では殆ど待たずに、スムーズに保険証チェック等を済ませる。待合椅子はほぼ席が埋まっている。

 採血結果が出るまで最短でも1時間。再び態勢を整えて読書を続けながら待つ。自動血圧測定機で計測した結果は98-60、脈は84。いつも通りだ。
 その後“中待合へどうぞ”のランプが点くまでに1時間たっぷりかかった。本を読みながら、暑さ負けなのか眼が疲れてちょっとウトウトしてしまった。中待合に入ってからも読書を続ける。今日は、久し振りに針刺し名人のOさんの姿が見えて、ほっとする。会釈をすると手を振ってくださる。その後30分ほど待つと、先生が診察室からお顔を出された。

 5週間ぶりなので、ノートをめくりながらどこからお話しすれば・・・という感じだ。副作用の下痢は何回か酷いことがあったが、概ね快便過ぎるほどの快便が続いていること、胸部の鈍痛・圧痛もそれほどではなく、ロキソニンを日に2度、3度飲むことは殆どなかったこと、相変わらず手の爪は薄く弱っていて欠けたり割れたりしやすいこと、足指の爪囲炎もちょっと油断をすると痛みが出るので、緩い靴を履き、引き続き夜入浴後にバラマイシン軟膏を塗っていることをご報告し、診て頂く。今日は針刺し名人のOさんが診察室に入って一緒に聴いてくださっている。診察室での検温は6度6分。

 腫瘍マーカーCA15-3は先月に比べて上昇。上昇が続いているが、なんとかまだギリギリ正常範囲内だ。先生がおっしゃるには、(マーカーは)下がり続けるわけにはいかないとのこと。レントゲン画像では右の腫瘍茎の影は不変だが、左の丸い影もPC上の3枚の画像を並べると、5月、6月と比べてやや薄くなっているように見える、とのこと。
 「それにしても(これまで何をしようが消えない、薄くならない)右の影は本当にしぶといですね。」と言うと「いや、静かにしてくれていればもうそれだけで良いのですよ」と。そうだった。おっしゃるとおりだ。贅沢は言うまい。今のままでお互いに共存出来れば良いのだから。
 ということで、無事来月までこれまでと同じ6割減量で続行出来ることになった。
 「採血の結果は、特に問題はありませんか?」と問うと、「全く問題なし」とのこと。白血球数も訊くまでもなかったようだ。
 さて、前回CTを撮影したのが去年の12月。今の治療を開始する前だったので、そろそろ撮影をしましょうか、とのこと。次回診察前に、ということで4週間後に予約を入れた。次回診察は撮影の1週間後。CT読影を済ませ、診察前採血、レントゲンと診察後のポートフラッシュの予約。
 しつこく繰り返すが、5週間に1度の通院がこれほど続いているのは、6年半前にこの病院に通い始めて以来初めてのことだ。ちなみに、次回CTで特に問題がなければ今のペースで予約が入るとすると、9月は1度も来ることなく10月になりますが、問題はありませんか、と確認すると、「ノープロブレム!」とのご返事。なんとも有難いことだ。
 タイケルブ1日2錠、下痢対策に毎食前の小建中湯・毎食後のラックビー各々5週間分、痛み止めのロキソニンを処方して頂いた。
 「今日もこの後、ポートフラッシュしていってくださいね。」と言われ、ご挨拶して診察室を出る。 

 中廊下でポートフラッシュに呼んで頂くまで待つ。
 10分程待つと、針刺し名人Oさんから向いの診察室のベッドに案内される。化学療法室は大混雑で、待合の椅子が足りなくなっており、臨時で椅子が運び込まれていた。暑い中、皆さん帽子やマスク姿で本当に大儀そうだ。
 Oさんに「前回、前々回とお姿を見かけなかったので・・・嬉しいです。安心感が断然違います」と言うと、「当分この外来にいますよ」とのこと。Oさんもわずか数か月化学療法室を離れていただけで、私のような長い患者は別として、新規の方たちで顔が分からない方が増えたそうだ。
 ベッドに横になって、ポートチェックのため生理食塩水を流す。いつもながらOさんの針刺しは本当にお上手で、一瞬チクリとするだけ。採血と殆ど変らない感じ。抜く時も衝撃が殆どない。実にストレスフリーである。あっという間に終わって、小さい絆創膏を貼って頂く。「息子さんはもう帰省ですか?」と問われ、「いえ、来週まで試験ですが、その後も、部活だなんだと9月まで帰ってこないんですよ」とお話しする。
 Oさんの小学生のお嬢さんも夏休みで、学童クラブに行ったり、おばあちゃまの所で過ごしたりしておられるようだ。頑張れ、働くお母さん!と心の中でエールを送る。

 会計が出来るまで15分ほど待ちながら、夫や友人に報告メール。そして自動支払機で支払を済ませる。今回も5,000円弱。
 外に出るとうだるような暑さ。日傘を差してもクラクラする。湿度も高くサウナのよう。院外薬局へ移動すると、珍しく椅子が空いている。ラッキーだ。私以外に2人しか待っていないなんて初めてかもしれない。そう思ってはみたものの、薬が多い所為かなかなか呼ばれない。いつものように、後の方たちからどんどん抜かされる。結局30分ほど待った。エコバックを取り出して袋一杯の薬を受け取る。今日の支払も前回同様4万円弱。空いている所為か、薬剤師さんもゆっくりいろいろ質問されるので、これまでの体調等をかいつまんでお話しする。

 今日は病院も薬局もそれほどの混雑でなかったので、併せて滞在時間は3時間半。外は働く人たちがお昼休み中で、どこも混雑している。
 来月の京都行きの切符を手配した後、駅ビルで昼食を摂りながら、読みかけだった本を読み、ブラブラと涼みながら帰宅した。

 言っても仕方ないけれど、とにかく暑くてグッタリだ。夕飯の支度で火を使いながら、気が遠くなってくる。
 外はいきなり雷雨になった。これで少し涼しくなってくれればよいけれど、予報では明日もまた酷しい暑さのようだ。
 何はともあれ明日1日やり過ごせば、また一息つける土日がやってくる。
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2014.7.22 “しまじろう”情報流出はどこまで・・・

2014-07-22 20:41:08 | 日記
 大手通信教育会社の顧客情報大量流出事件。
 先日、我が家にもお詫びのお知らせが届いた。A4サイズ2枚の報告文書のようなもので、だからどうなの、という感じの内容。1993年生まれの子から20年間分、計1億件以上の情報というのだから、1996生まれの息子の情報もすっぽり含まれていたわけである。

 思えば、ゼロ歳児時代から長期間お世話になった会社である。入会記念として送られてきた虎のパペット人形・しましましまの“しまじろう”にはどれだけ面倒をみてもらったかしれない。どこへ行くのも“しまちゃん”と一緒。日々のお散歩は言うまでもなく、国内旅行はもとより、海を渡り、海外旅行に出かける時もいつも息子のお伴だった。しまちゃんのビデオを見てさえいれば、何かあっても静かにしていてくれた。
 
 最寄駅の2駅先には東京本部ビルがある。最上階にはプラネタリウムもあった。休日には着ぐるみを着たしまちゃんやそのお友達が出てきたり、しまちゃんのお話のプラネタリウム上映もあり、これまた随分とお世話になったものだ。

 さすがに、いつしか涙と涎と汗でドロドロのヨレヨレになり(苦楽を共にした匂いが染みついているのか、洗濯もさせてくれないので)、新しいパペットを追加購入したのだが、結局、初代の“しまちゃん”には敵わなかった。歯磨きもトイレトレーニングも、まあ、言ってみれば全てしまちゃんのおかげ、といっても過言ではない。
 何かあると、上目づかいにナヨッとして「し~ま~ちゃ~ん」と、ほっぺにしまちゃん人形をスリスリしていた息子が、今や大学生なのだから、時の流れを感じざるを得ない。

 0歳で入会し、「ぷち」とか「ぽけっと」とか、年齢がアップするにつれてコースの名称も変わったけれど、この統一キャラクターには保育園時代まるまる6年間お世話になった。
 その後小学校に上がり、名称も変わって本格的な通信教育に繋がっていく。ここでキャラクターは変わったけれど、やっぱり“しまちゃん”には敵わなかったなあと思う。
 中学受験を控えた5年生まで、殆ど惰性で契約していたので、結局10年以上のお付き合いであった。
 本当に最初の取り込みが肝心、青田刈りもいいところだけれど、一旦入会すると脱会するのには結構エネルギーがいる(子どもが気に入っていればなおさら)から、さもありなんだなあと思う。
 今でも、ベビーカーに乗って“しまちゃん”人形を振り回したり、一緒にお散歩している子どもたちを良く見かけるが、それこそ教育界の「妖怪」とまで呼ばれた圧倒的なドル箱的存在だったらしい。
 
 当の元SEは逮捕されたものの、今回の事件で、会社はお詫び補償に200億と言っている。けれど、決してそれだけでは済むまい。今後どれだけの影響を被るのか、知る由もない。
 そして、子どもたちの名簿は間違いなく転売されているのだろうな、と苦々しく思う。子どもの節目・節目に応じて色々なDMが届くのだから・・・。

 子どもたちに愛されたキャラクター“しまちゃん”の行方が、ちょっと気になるのである。

 “海の日”の三連休が終わり、世間では今日からが本格的に夏休みだ。ちょうどそのタイミングで関東地方も梅雨明け宣言。平年より1日、昨年より16日遅いという。
 昼休みに外に出たら、コンクリートの照り返しのキツさにいよいよ夏本番・・・を実感する。心なしかどこを見てもチビッコたちが元気一杯で闊歩している。体調管理をきちんとしながら、夏の暑さを乗り切りたいと思う。
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2014.7.21 ヨガリトリート最終日 “お楽しみ様でした”~癒されて帰京

2014-07-21 21:48:16 | ヨガ
 昨夜は星空を愉しんだ後、お部屋のお風呂に浸かる。集合時間が昨朝より20分ほど遅いので、目覚ましもそれに合わせて遅らせ、キューバタンでベッドに入った。

 今朝は朝ヨガを「天空の庭」という宿泊施設そのものの名前を持つ芝生の上で、朝日を浴びながら行う予定だった。が、あいにく外は霧が出ており、霧雨。昨夜に引き続きサンセットホールでの開催になった。
 聞けば、昨夜眺めることが出来た満天の星は、なんと半年ぶりの素晴らしさだったという。つくづくラッキーな私たちである。

 リトリートの旅もあっという間に最終日である。刻一刻とお別れの時間が近づいてくると思うと、なんとも切なくて淋しい。朝のカラダの硬さを確かめながら、ゆるりゆるりと動かしていく。そして、この3日間で教えて頂いた安全で正しい太陽礼拝を中心に、仕上げのヨガと瞑想を行った。

 その後、最後の朝食。朝起きてから数時間が経ち、適度にカラダを動かしているから、もうお腹は食事を待ちわびている。メニューは昨朝と同じだが、空腹になってから食事をするとどれだけ美味しいのか、を実感する。カメラマンを担当するスタッフが、各テーブルの朝食風景を撮ってくれる。ずっと同じテーブルで食事をしたHさんとアドレス交換。

 いよいよ最後のプログラム、「終わりのヨガ」だ。朝ヨガと同じ場所にマイ・ヨガマットを敷いたまま、サンセットホールに再集合。
 3日間で得た知識や感覚、思い出を胸に静かに自分自身の中へと意識を向けていく。穏やかな動きのヨガの後、近くに座った4人がグループになって、まずは各人が3分間スピーチ。各々が、今回のリトリートで得た気づき等をお披露目し、シェアする。次にそのスピーチを聴いて、残りの3人が抱いたその人の良い印象を2分間で伝え合う。この褒め言葉について、本人は有難く受け止める、決して謙遜して自分の長所を否定したりしない、というのがルールだ。最後にその褒め言葉を頂いての感想を、本人が2分間で話して終了。
 今日になって初めてお話しした方ばかりだったけれど、皆が、本当に優しく素直で穏やかな気持ちになっているのが分かる。その間、スタッフたちが一つ一つ心を込めて作ってくださったというブレスレットが、リトリート卒業祝いのサプライズプレゼントとしてインストラクターSさんから配られる。自分で選ぶのではなく、Sさんが一人ひとりの顔を見ながらインスピレーションで渡してくださるというもの。私は“アンク”というチャームのついたピンクのブレスレットを頂いた。チャームの意味は“人生の鍵”。ピンクのチェーンは“優しさ”とのことだ。その他3種類のチャームと3色があったので、組み合わせは16種類。

 参加した方たちとその大切な人たち、そして皆の未来が笑顔と幸せで輝きますように・・・そんな優しくハッピーな気持ちになったところで、全員集合の記念写真を撮影。ハッピープロジェクト・第二弾ヨガリトリートは終了した。

 今日の表題の「お楽しみ様でした」は、今回進行役を担当された癒し系の男性スタッフのご挨拶から拝借した。レッスン後の事務連絡の冒頭、「お疲れ様でした」ではなく「お楽しみ様でした」と。これは参加者の中で、とてもいい言葉だね、と好評で、彼は大の人気者だった。

 チェックアウトの後、解散。お迎えのバスが来て荷物が積み込まれても、皆、インストラクターSさんたちとの別れを惜しみつつ、あちこちで写真撮影。私も御礼を言い、ハグをして頂いた。穏やかに生きていけるという力を頂いた感じ。うっとりしながら沢山の思い出を胸に、バスで帰京の途へ着いた。
 バス内では、早朝からのヨガ三昧で舟を漕いでいる方が大半。小1時間、渋滞なく走行し、来た時と同じサービスエリアで休憩時間。天気はすっかり好転し、真っ青な夏空に変わっていた。食事やお土産の調達を済ませて車内に戻ると、そこかしこで、LINEやメールの交換が進み、グループまで出来てしまう。

 夫が都心の解散場所まで迎えに来てくれるということで、大きな荷物を持つ不安がなくなり、夫へのお土産や息子の好きなもの等も見つけて購入した。そう、大切な人に優しい気持ちで接することが出来るようになる、というのが今回の果実でもあるのだから。
 3連休最終日でも全く渋滞することなく、予定より30分近く早く到着。皆さんにお礼を言ってお別れし、夫とターミナル駅でお茶。百貨店で息子の下宿近くにある夫の好きな夏の和菓子も買って帰宅した。洗濯機を回した後は、4日ぶりで2人の夕餉。

 こうして充実の3連休が終了。何より、元気な方たちとともに全く引けを取らずに(?)全てのプログラムに参加出来たことが心底嬉しい。明日からまた、頑張れる。
 笑顔で送り出してくれて、迎えにまで来てくれた夫に本当に感謝だ。
 今週は5週間ぶりの通院日でもある。この3日間で免疫力もアップしたと実感。きっと良い結果でありますように。
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2014.7.20 ヨガリトリート2日目~朝から晩まで、終日ヨガ漬け、幸せな日曜日

2014-07-20 22:45:57 | ヨガ
 今朝は余裕をもって、集合1時間前に目覚ましをかけたのだが、それでも寝坊して置いてきぼりにされたら泣くに泣けない、と心配する小心者の私。気づけば、更に40分以上前に目が覚めてしまう。
 早起きは三文の徳ということで、恒例の足湯タイム。ゆっくり浸かり、じんわり汗をかき、美味しいハーブティを頂く。外は曇天だけれど、すっかり明るい。沢山の小鳥たちの囀りがハーモニーを奏でる心地よい朝だ。
 集合10分前にエントランスに行くと、既に数人の早起き組がスタンバイ中。最初のマイクロバスに乗せて頂き、ヨガデッキ「見晴らしの森」に向かった。ここでも、久米島リトリート・リピーターと遭遇して車内で盛り上がる。
 プライベートの敷地内には小さな池が点在しており、すれ違いも出来ない小路を分け入っていくと、なかなかの見晴らし。雉が沢山いるそうで、午後のフリータイムには貸出自由なカートに乗って、この辺りを散策するのが愉しいですよ、とのこと。昨日の夜のうちにイノシシたちが草をあちこちで食べてしまったという根っこを掘り返したような穴がちょっと笑いを誘う。

 ヨガデッキに到着して、朝ヨガ。絶景である。眼の前は見渡す限り深緑の山々だ。周辺には草木が生い茂り、“都会にはない空間”でヨガを満喫する。日曜の朝、こんな贅沢な時間が過ごせること、ここに来ることが出来たことを改めて感謝する。
 雲が厚く、朝日をカラダいっぱいに浴びながら・・・というわけにはいかなかったけれど、昨日練習した太陽礼拝を中心とした流れのあるヨガで、文字通り心も身体も爽やかに目覚める。朝ヨガ開始前、ちょっと頭痛があり心配だったが、高地(標高600m強)なので気圧が低く、浮腫みや頭痛が出る人がいるとのこと。深い呼吸で調整する方法を教わると、不思議と治ってしまった。
 お天気も、インストラクターSさんがおっしゃるには、晴天だと燦々と太陽光線が降り注ぎ、室内にいても熱中症どころか焦げてしまいそうになるとのこと、そのため今朝はベストの曇り空だったようだ。
 帰りのお迎えのバスが来るまでは時間調整の写真撮影タイム。インストラクターSさんを囲み、今日初めてお話した沢山の方たちと、記念写真に納まる。皆さん、実に穏やかでいい笑顔である。

 そして、そのままレストランに向かって朝食。起床から既に3時間以上が過ぎている。昨夜から12時間以上の断食、文字通りブレックファスト。朝は朝粥とお味噌汁、10種類以上のお漬物だけのごくごくシンプルなもの。季節の果物として提供されたブルーベリーの粒の大きくて立派なこと。たっぷり頂き、自然に空腹が満たされて、滋養が体中染み渡っていく感じだ。

 朝食休憩の後は、午前2時間のクラス。内容は「カラダの適切な使い方講座+太陽礼拝練習」ということで、初めて前面に鏡を見ながらヨガスタジオで。
 ヨガのポーズをより安全に、効果的にとるために必要なカラダを動かすポイントや、カラダが柔らかくなるポイントを聴く。前屈、三角のポーズ、開脚前屈の前にペアを組んで、筋肉をほぐし合う方法を実践する。ほぐして伸ばした後は、オポジットポジション(伸ばしたら反対側に縮めてみる、丸めたら反ってみる等)を取り、再度ビフォー・アフターを確認しあう。生まれてからずっと体が固いのに、そんなことで、本当に僅か数分で、効果が出るなんて、と最初は信じ難かったけれど、びっくり。
 叩く、圧迫しながら撫でるだけというシンプルな“均整術”の凄さを実感する。こうした知識を得、カラダがほぐれた後、実際に「太陽礼拝」の練習も実践してみると、スムーズに動くことが出来て驚く。充実した2時間はこれまたあっという間だった。

 そして、今回のリトリートの旅・唯一の昼食。ベジタブルカレーをはじめとして野菜たっぷりのサラダ、豆乳ヨーグルト等が並ぶ。食事は昨日に引き続きHさんと。お話し好きな彼女と中学受験時代の話なども、尽きることがなかった。

 昼食後、夕方のヨガクラスまでは4時間のフリータイム。ここの宿泊施設で飼育されている馬に乗る乗馬体験、セグウェイ体験、エステ等がオプションで用意されている。
 曇天とはいっても紫外線は強そうなので、しっかり日焼け止めを塗って少しお散歩。乗馬中の方たちの雄姿を見たり草花を愛でたり。時折青空が顔を出すといきなり陽射しが肌を刺す。宿に戻ってスパエリア・屋内プールへ出かけてみた。プールは常温(20度くらい!)だというので、ジャグシーとミストサウナだけでやめておく。ここは一面のガラス窓から大自然の眺めを楽しめるプールだ。皆さんオプションに参加中とみえて、申し訳ないほどの貸切状態。その後、大浴場で汗を流してから部屋に戻り、まったりと読書に励んだ。

 夕方前のクラスは「心を軽くするヨガ哲学講座+瞑想練習」。サンセットホールが会場だ。心をコントロールできるようになること、それがヨガの本来の知恵というのはオープニングセレモニーで最初に共有したとおり。
 このクラスでは、心を軽やかに、穏やかにするためのヨガの知恵を紹介して頂く。分かり易い講義が1時間半続く。サンスクリット語で心はチッタという。そもそもチッタとは揺れるものである。揺れるチッタをいかにコントロールするか、それが瞑想である。第一の方法は観察して受け入れること、第二の方法は何かに一点集中すること、と学びながら実際に瞑想も練習した。
 ヨガの経典(ヨガ・スートラ)からの、心を静かにする人付き合いの方法についてのお話~4つの鍵をポケットに持つこと~は印象に残った。中身が濃すぎてちょっと書ききれないのが残念。

 そして、夕食。他店舗でインストラクターをされているスタッフの方たちとご一緒に、皆で食べ過ぎと言いつつ美味しく頂く。こんなに満腹のままこの後、ヨガが出来るかしら、と心配になるほど。

 本日ラストのイベントはキャンドルヨガだ。準備が出来た旨の館内放送があり、会場に行く。夕方、講義を聴いた同じサンセットホールには、宿の方たちの手作りだというペットボトルを利用したキャンドルホルダーが数えきれないほど並び、ガラス窓に映ったキャンドルライトが反射して、向かいの湖面まで遥かに続いているように見える幻想的な空間に変わっていた。
 美しいキャンドルの灯りの中で、心が洗われていくのを感じる。静かで穏やかなヨガで心もカラダもリラックスする。大自然に包まれたこの場所ならではの夜の静けさを存分に楽しむ。 
 最後に、願い事を想いながら各々の目の前の2つのキャンドルを吹き消して終了。

 長い一日だった。朝ヨガがもう昨日のことのような時間感覚だ。
 部屋に戻ると、雲が晴れて美しい星空が眺められます、との館内放送。それでは、とベランダに出てみると、それは美しい満点の星だ。

 明日最終日は晴れるだろうか。明朝、“天空の庭”での朝ヨガ、愉しみにしてゆっくり休みたいと思う。

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2014.7.19 ヨガリトリート第二弾参加初日~天空の庭に集合!

2014-07-19 21:48:02 | ヨガ
 2月、心も身体も解き放たれて・・・と文字通り命の洗濯をした、生まれて初めてのヨガリトリートの旅。あれ以来、思い返せば本当に色々あって、早くも5カ月が経過した。
 ふと、気付けば当然のことながら日々に追われるいつもの生活が戻ってきている。
 が、何とかやりくりを重ねて、今回は舞台を海に囲まれた南の島から山々に囲まれた大草原に移し、再び満を持しての参加である。

 4月に参加したインストラクターSさんの瞑想ワークショップの折り、7月には第二弾のリトリートの企画があるというアナウンスを受けた。1回目のリトリートに参加した方々と、あの場所(今回の開催場所)だったらいいですね、と話していたところだった。
 まさにビンゴ!である。今回、幸運にも3連休に当たっており、休暇を取ることもなく、即決で申し込み(お留守番してくれる夫はもちろん快諾)、待ち遠しく思ってきた。

 パンフレットには「雄大な自然の中でヨガ三昧!見渡す限りの大草原と高く広がった空。美味しい空気をカラダ一杯に取り込んで思いっきりヨガを愉しみましょう。豊富なプログラムでヨガの知識を深める!太陽礼拝等のパワー系ヨガをはじめとして瞑想まで学べる特別プログラム。お一人でのご参加も安心!インストラクターやほかのお客様との繋がりを実感できる構成」とある。 
 リトリートとは、もともと“静養”や“療養”を意味し、都会の喧騒から離れ自然の中で自分自身を見つめ直すことを意味する。
 「耳を澄ませば聞こえてくる小鳥の囀り、木々の葉が微かに擦れ合う音、見渡す限りの大草原、どこまでも高く広がる大空、燦々と降り注いでくる太陽。 
 普段、街の中では味わえない大自然が、あなたを優しく包み、浄化し、癒してくれます。美味しい空気を胸いっぱいに取り込んで、カラダを適切に動かし本当に必要なものだけを厳選した健康的な食事を頂くことで心とカラダを最もピュアな状態へ、リセットすることを目的とします・・・」
 もう、その謳い文句を目の当たりにするだけで心は妄想を始め、彼方へ飛んでいってしまう。

 都心の集合場所から送迎バスに揺られること3時間弱。高台に佇む「天空の庭」という名を持つ宿泊施設に到着した。周辺には手つかずの大自然が溢れ夜は満天の星空に包まれるという(要は携帯の電波もあまり届かない・・・ということらしい。)。

 まずはチェックインを済ませ荷物を片づけ、備え付けのハーブティで一服。ウエアに着替えたらレストランに集合してオープニングセレモニー。今回のインストラクターSさんの自己紹介の後、スタッフの方々の自己紹介。4人掛けのテーブルに座ると、ウエルカムカードが置いてある。一人一人全て異なるということだが、私のカードは「Lakshmi ラクシュミ―」。美と富の女神、維持の神ヴィシュヌの妃、だそうだ。メッセージには「あなたがいると、それだけで世界が明るくなります。あなたの中の豊かさが目覚めます。」と。
 幸先の良いスタートである。同じテーブルには初めましての方がお二人、前回久米島でご一緒した方がお一人。簡単な自己紹介をして今回の参加目的等をお披露目しあい、“心の働きをコントロールすること”というヨガの定義を共有する。
 最後に参加者全員で輪になって手をつなぎ、互いの手の暖かさを感じ、リトリートスタート宣言。

 短い休憩時間の間、インストラクターのSさんとのご挨拶。前回久米島でご一緒した時のツーショットの写真を持参し、お渡しする。今回は同行されていないお二人のインストラクターさんとの写真も託してしまった。

 その後、エントランスに続くサンセットホールで、はじまりのヨガ。スローテンポで丁寧な太陽礼拝を繰り返しながら(ゆっくりだとキープする時間が長いので、かえってキツい)、気持ち良い流れのあるヨガを実践した。安らぎのポーズでは本当にリラックスして穏やかないい気持ち。心が洗われるというキールタンを皆で歌い、ラストは「ハレルヤ」キールタンでお開き。あっという間に1時間40分の最初のクラスが終了した。

 お楽しみの食事は、「現代の食生活では、ファストフードや手軽な食事などに頼り自然界に存在しない人工化合物を多く摂取しています。また、高タンパクなどの消化不良となりがちな食べ物は腸内に悪玉菌の餌となる老廃物が溜まりやすく、消化に多大なエネルギーが使われ、体調不良やお肌のハリツヤを失ってしまう原因になります。このように蓄積された腸内または体内の老廃物を、3日間5回の食事で排出することを目指し、ご帰宅後の代謝アップ(細胞レベルの活性化、免疫力向上など)につなげられるようマクロビオティックや発酵食を中心とした『オリジナルのリセット食』をビュッフェ形式でご用意しました。胃腸を腸内環境を整えながら心もカラダもリセットしましょう。」というご自慢のとおり。野菜等が中心のヘルシーなお料理の数々に目も舌も大満足。本当に病気であることなんてすっかり忘れてしまっている。オープニングでお隣だったHさんは息子と同い年のお母様ということがわかり、すっかりお話が合って食事もご一緒に。一時雨が止み、夕焼けがそれは美しかった。

 お腹いっぱいのまま食後は、夜ヨガへ。再びサンセットホールで、ただただ心地よさに気持ちを合わせ、静かでゆっくりとしたヨガと瞑想を体験した。最後の安らぎのポーズではあちこちから寝息どころか鼾まで聞こえるほど。皆、本当に最高のリラックス状態なのだろう。

 お部屋はツインのスタンダードルームをシングルユース。広めの客室で、窓外には山々へ向かってプライベート・ウッドデッキが設置されている。ここで明日午後のフリータイムに読書するのが今から楽しみだ。そして、テレビがない。普段からそれほどテレビを見ることはないのだけれど、部屋には携帯電波も届かないということで、デジタル・デトックスをするには絶好の環境だ(ブログ更新のためにノートパソコンを持参してきているけれど、それも必要最小限だけの使用。)。寝具からアメニティまでヘルスリゾートならではの「こだわり」を感じられて、極楽気分。
 大浴場もあり、広い浴場で両手、両足を思いっきり伸ばして疲れたカラダをリフレッシュすることも出来た。

 明日は早朝6時の集合。心配なのはお天気のこと。今日も到着まではぽつぽつと小降りだったけれど、ヨガを始めた頃にはすっかり本降りだった。早朝の屋外朝ヨガもさることながら、フリータイムにアクティビティを予約された方たちのためにもなんとか雨が降らないでいてくれることを祈りたい。
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