こだわりの農業

土作りから栽培・収穫まで無農薬・無化学肥料(自然農法)で露地草生栽培を実践するわが家を紹介します。

新規開拓

2006-11-15 22:26:16 | 営農のこと
時代が大きく変化する現代において、もっとも保守的なことってなんだと思いますか?
私は食生活だと思います。特に新しい食材と出会ったとき、積極的に皆さんはそれを受け入れようとしていますか?きっとほとんどの方は、試食をしてもレシピをもらっても料理法について説明を受けても、最初は積極的に受け入れることは少ないのでは?

わが家で栽培する作物にも、ナーベラー(ヘチマ)・ひょうたん型の「島カボチャ」・島オクラ・ロケット(ルッコラ)・ケールといった、珍しいと言われるものがあります。

それらを初めて目にするお客さん、知っているけど食べたことのないというお客さんに対して、「どうやって買ってもらうか」が大きな課題です。

せっかく作っても、人の口に入らなければ作った意味がありません。
わが家の場合、そのようなお客さんに対して積極的にまず「食べ方」を説明します。さらに興味を持って試しに買い求めてくれたお客さんには、「レシピ」を差し上げることもあります。また時には試食も。聞いただけではなかなかうまく行かないという方、結構多いんです。また、一度口にして気に入ってもらえると、ほぼ間違いなく次回も購入してくれます。

「試してみて!!」という私の言葉で購入される方って、例外なく初めは”お義理買い”。リピートがあって、初めてお客さんに認知されたということになります。

定番野菜は、放っておいてもそこそこ売れます。説明なんて、ほとんど必要ありません。でもマイナー野菜はというと、積極的なアピールをしていかないとなかなか売れません。先月初めてロケット(ルッコラ)を購入された60歳過ぎのおばさんは、簡単に出来るサラダの作り方を教えてあげたら、すっかり気に入ってくれて最近では自分好みにアレンジをしているようです。この方はご近所の方なので、直売のない平日でも、「ロケットある~?」なんて調子でわが家へいらっしゃいます。
「畑行かないと無いよ。夕方までに採ってきておくからね」なんて言うと「それじゃ、また夕方来るね」なんてことになります。

基本的にわが家の直売では、あまりまとめ買いを勧めません。むしろ、「まだあるから、無くなったら来ればいいじゃん。まとめて持って行っても、無駄になっちゃうよ。」なんて感じで、食べる分だけ買ってくださいと”説得”をします。
いつでも「採れたて、新鮮」を味わってもらわなくては、直売の意味が薄れちゃいますから。

”新規開拓”とは、何も新しいご新規さんや取引先を作ることだけではありません。常連さんに積極的に勧めて、その作物の良さを知ってもらい最終的にはその作物のファンになってもらう。これも立派な新規開拓だと思います。
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