「サラダを買ったら、消毒臭がした。
だからこの店ではもう買わない。」なんて、経験ありませんか?
消毒臭の正体、おそらく「次亜塩素酸ナトリウム」です。
「なんか身体に悪い影響があるような気がする。」こんな意見が聞こえてきそうです。
ではどうして次亜塩素酸ナトリウムを使っているのかというと、実は「きまり」だからなんです。
厚生労働省から、『大量調理施設衛生管理マニュアル』という決めごとが出されています。
このマニュアルは、同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設に適用されるものです。その中の<Ⅱ 重要管理事項>に「野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、別添2に従い、流水(飲用適のもの。以下同じ。)で十分洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム(生食用野菜にあっては、亜塩素酸ナトリウムも使用可)の200mg/ℓの溶液に5分間(100mg/ℓの溶液の場合は10分間)又はこれと同等の効果を有するもの(食品添加物として使用できる有機酸等)で殺菌を行った後、十分な流水ですすぎ洗いを行うこと。」とあるのです。
生野菜には、一般生菌や大腸菌群・大腸菌などが多く付着しています。これはある意味、仕方のないことです。ただ、これらを調製して”お総菜”として販売する場合、これらが原因で”食中毒”を起こしたら世の中がパニックになってしまいますよね。
ですから、このような消毒が行われるわけです。
ここでの「安全・安心」とは、「食中毒などの衛生事故を起こさない」ということです。
ところでもし消毒臭がした場合、その原因として ①濃度が濃すぎた ②すすぎが充分ではなかった のいずれかが考えられます。きちんとこれらが守られていれば、においが残ることはありません。いずれにしても、においのするサラダを製造するところは、衛生管理がしっかりしているとは残念ながら言えません。
何故かというと、だいたい①濃度が濃い方がよく効くと思った ②このぐらいで洗い流せると思った なんていい訳がこのようなところではよく出てきます。
ということは、食品衛生の知識はもちろん、衛生教育を充分行っていないということです。
そんなわけで残念ながら食品を扱う業界は、必ずしも”レベルが高い”とは言えません。
口に入る命の源を、衛生管理に無知な多くの人たちが支えている現実。
同じ命に関わる、お医者さんや薬剤師さんなどの医療従事者と比べてみるとこれは明白です。
また食中毒は家庭で多いという事実。
食の安全を農産物に求める傾向が強いいま、食品衛生と調理方法に関する知識を持ち合わせないと本当の「食育」にはならないのではないでしょうか。
最後に、どうして私がこのようなことを知っているのかというと、
私はいま食品会社で品質管理をしています(わが家は兼業農家ですから)。
工場の中を巡回したり、社員に対する衛生教育や器具や食品の細菌検査などを管理しています。何の因果か、卒業した大学は医療系。
家では「こだわり栽培」、会社では「食品衛生」。
どちらも食の安全には欠かせないと思っています。
だからこの店ではもう買わない。」なんて、経験ありませんか?
消毒臭の正体、おそらく「次亜塩素酸ナトリウム」です。
「なんか身体に悪い影響があるような気がする。」こんな意見が聞こえてきそうです。
ではどうして次亜塩素酸ナトリウムを使っているのかというと、実は「きまり」だからなんです。
厚生労働省から、『大量調理施設衛生管理マニュアル』という決めごとが出されています。
このマニュアルは、同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設に適用されるものです。その中の<Ⅱ 重要管理事項>に「野菜及び果物を加熱せずに供する場合には、別添2に従い、流水(飲用適のもの。以下同じ。)で十分洗浄し、必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム(生食用野菜にあっては、亜塩素酸ナトリウムも使用可)の200mg/ℓの溶液に5分間(100mg/ℓの溶液の場合は10分間)又はこれと同等の効果を有するもの(食品添加物として使用できる有機酸等)で殺菌を行った後、十分な流水ですすぎ洗いを行うこと。」とあるのです。
生野菜には、一般生菌や大腸菌群・大腸菌などが多く付着しています。これはある意味、仕方のないことです。ただ、これらを調製して”お総菜”として販売する場合、これらが原因で”食中毒”を起こしたら世の中がパニックになってしまいますよね。
ですから、このような消毒が行われるわけです。
ここでの「安全・安心」とは、「食中毒などの衛生事故を起こさない」ということです。
ところでもし消毒臭がした場合、その原因として ①濃度が濃すぎた ②すすぎが充分ではなかった のいずれかが考えられます。きちんとこれらが守られていれば、においが残ることはありません。いずれにしても、においのするサラダを製造するところは、衛生管理がしっかりしているとは残念ながら言えません。
何故かというと、だいたい①濃度が濃い方がよく効くと思った ②このぐらいで洗い流せると思った なんていい訳がこのようなところではよく出てきます。
ということは、食品衛生の知識はもちろん、衛生教育を充分行っていないということです。
そんなわけで残念ながら食品を扱う業界は、必ずしも”レベルが高い”とは言えません。
口に入る命の源を、衛生管理に無知な多くの人たちが支えている現実。
同じ命に関わる、お医者さんや薬剤師さんなどの医療従事者と比べてみるとこれは明白です。
また食中毒は家庭で多いという事実。
食の安全を農産物に求める傾向が強いいま、食品衛生と調理方法に関する知識を持ち合わせないと本当の「食育」にはならないのではないでしょうか。
最後に、どうして私がこのようなことを知っているのかというと、
私はいま食品会社で品質管理をしています(わが家は兼業農家ですから)。
工場の中を巡回したり、社員に対する衛生教育や器具や食品の細菌検査などを管理しています。何の因果か、卒業した大学は医療系。
家では「こだわり栽培」、会社では「食品衛生」。
どちらも食の安全には欠かせないと思っています。