こだわりの農業

土作りから栽培・収穫まで無農薬・無化学肥料(自然農法)で露地草生栽培を実践するわが家を紹介します。

再掲・安全は¥0ではありません

2011-05-07 21:28:36 | きょうのひと言
食の安全がまたにわかにクローズアップされてきました。

何年かに数回必ずといって良いほど”食の問題”が世間を騒がせます。

そんなわけで、今回はこのブログに2008/1/15に掲載した「安全は¥0ではありません」を再掲したいと思います。
これを書いたあの当時と今がほとんど変わっていないことが非常に悲しいです。

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食品の偽装問題が発覚した昨年あたりから、
「食の安全」に対する感心が急激に高まっています。

この問題が発覚するまでは、「健康志向」の延長上に「食の安全」が存在していたように
思いますが、皆さんはいかがですか?

動機はともあれ、安全が意識されるようになったことは、とても良い傾向だと思います。

ただ安全志向が高まっているにもかかわらず、忘れられているというか、
皆があえて触れないことが一つあることにお気づきでしょうか?

それは「コスト」についてです。

有機栽培、無肥料栽培、減農薬栽培など、いろいろな栽培手法があります。
それぞれに目指す方向があるわけですが、共通して言えるのは、手間がかかるという点です。

手間がかかるということは、手間暇をかけて育て収穫をしているということ。

しかしこれらの努力は、残念ながらほとんど価格へ転嫁されていません。

こだわればこだわった分だけ、手間暇がかかります。
でも販売価格はさほど高くはない。

消費者の心理として、少しでも安いものを求めたいという欲求があることは
私も一方では消費者ですから、よく理解できます。

決して価格が高ければ「安全で安心」というわけではありません。
でも、手間暇かけて作られた作物が特価品になるほどの価格で売れるはずもまた無いのです。

農業は、労働の対価を価格転嫁しにくい業種の一つですが、
手間をコスト計算せず価格競争をしたならば、生産性で残念ながら引けをとる
これらの栽培手法では、なかなか利益を出すことができません。

手間以外に、情報の開示(生産履歴など)が求められてきていますよね。
これも現状ではサービスの一環だったり、PRの一環として開示されているケースが多く、消費者側から見ると、無料の情報です。

なにもべらぼうに高い価格を設定しようとは思っていません。
でも、これらの「手間」に対して、ほんの少しでも価格転嫁をさせて頂く方向で
今年私は考えています。

購入者からの要求・要望は今後もっと大きくなると思います。
これには何としても私は応えて行きたいと思いますし、常に半歩か一歩先の情報公開を
して行きたいと思っています。

「食の安全」や「食を通じてロハス」を考えている皆様。
経済活動が正常に行われてこそ、末永くこれらの取り組みが続けられるということを
ぜひご理解頂きたいと思います。

要望・要求がある一定の線を越えエスカレートしたとき、
必ずその本質を忘れてしまいます。

通常100円の大根がここにあるとします。
もしこの大根が、「有機栽培、無肥料栽培、減農薬栽培など、いろいろな栽培手法」で
栽培されたものだとしたら、あなたはくらまでなら購入したいと思いますか?

安全は、もはやタダではないのです。


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5月6日(金)のつぶやき

2011-05-07 02:09:56 | きょうのひと言
17:10 from Keitai Web (Re: @galleryms
@gallerymsそんなことないですよ。ダンゴ虫は自然界の分解者。コイツのお陰で有機物が土になるのですから。
22:55 from web (Re: @galleryms
@galleryms なめくじ君はジメジメしているところが大好き。食害を及ぼすと言われたりもしますが、ある程度大きく育った草花であればほとんど影響はないはずです。水のあげすぎに注意してジメジメを防ぎましょうね。
by Jagachan on Twitter
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