散日拾遺

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「国籍抹消」は他人事にあらず

2020-04-09 07:34:44 | 日記
2020年4月9日(木)
 呉清源夫妻の国籍抹消事件をめぐる付記。
 役所のすることについて、とりわけ氏名や国籍などの超基本情報の扱いによもや間違いはあるまい、などと思ってはならない。

 知人に「桝」の字の付く人があり、仮に桝岡さんとしておく。知り合って以来、20年以上もこの綴りで認識していた相手が、今年に入って「枡岡」と書いてよこすようになった。事情を尋ねたところ、下記の教示あり。

 「生まれてこのかた「桝岡」を使い続け、小学校から定年まで「桝」の字に親しんできました。ところが亡父によれば、何時の頃からか役所の謄本が枡岡に変わっていたというのです。手書きの時代に、いつかどこかで略字(別字?)に変えられてしまったらしい。その結果、私の子どもたちは生まれてこのかた「枡岡」で書類が作られています。
 いつか統一しなければと思いつつここまで来てしまいましたが、今後のことも考え枡岡にいたしました。よろしく御承知おきください。」

 端的に云って非常に失礼なことであり、小さからぬ不快と不都合をもたらすことだが、訂正しようとすれば簡単にはいかないのであろう。それでも誰も責任を取らず、誰も謝らないのがお上のことの奇異なる常識で、「担当者が変わってしまってわからない」式の言い逃れが、国政から地域窓口まで遍く通用している。よく似た無責任をかつてANAという航空会社を相手に経験しており、行政に限ったことではないのだろうけれど。
 胸中を深くお察しする。他人事ではないだけに。

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