前回の報告に引き続き、ニューカレドニア、カヤックトリップの写真。
自然の美しさと、人々の優しさ。
朝3時半に起き、日の出前に出艇。7〜8時間ほど漕ぎ続け、風が強まる昼過ぎに上陸して木陰で昼寝。その後釣りしたり素潜りしたりして夜は焚き火。
そんな毎日。
予想以上に風が強く、きつい日も多かったが、その分漕ぎ終わった後の昼寝が心地よかった。海風と波音の相乗効果で、昼寝という行為そのものが一つの素晴らしいアミューズメントだといえる体験。
現地の人々がよく昼寝しているわけもよくわかった。なんというか、DNAを慰撫するような心地良さ。これはニューカレドニアならではの空気感が醸し出すものだろう。
夜は星がすごかった。焚き火、波音、星空、ただそれだけで世界のすべてを描きだすかのようにパーフェクトに調和していた。
そんなとき、ぼくは球体を意識した。海をいただいた地球は球体で、海と繋がった天体も球体。そしてフランスパンのような形をしたニューカレドニア、グランドテール島は宇宙船のようなもの。
2億年前のゴンドワナ大陸のかけら、2000種以上の固有種の動植物をたずさえた宇宙船が宇宙という球体を旅している、さんなイメージ。
焚き火の前でボーとしていると、しばしそのイメージが、自分の海旅と重なった。
日を重ねるにつれて、海旅特有のプラネット感覚が深まってゆく。時を超えて3000年前のメラネシアンと感覚を共有するような旅路。
空間とともに時間を移動する、カヤック旅の真髄。