プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

近郊の秘境

2009-09-02 10:41:59 | インポート
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 ちょっと前に湯浅湾の北の端、「近郊の秘境」と呼ばれる「やびつ海岸」へのツアーを行いましたが、空気に一層の透明感を帯び始めるこれからの時期、こちらへのツアーが増えてきます。陸からは入れない無人の海岸線が続くこのフィールドでは、距離を漕ぐ力があればあるほどいろんな新しい発見ができることでしょう。

 シーカヤックツーリングでは基本的に、
 景色の単調なところはサササーっと漕いでしまい、
 そして景観のよいところではゆったりみっちりトレースするように漕ぐ、
 というメリハリをつけることが大切だったりするのですが、
 あまり漕ぐ力がないと、どの状況でもずーっと同じように力を入れっぱなし、
 という具合になってしまいます。
 そうなると景色のよい場所にたどり着くまでにヒイヒイ言ってしまい、
 岩の間をすり抜けたり、洞窟をくぐったり、また、
 入江の最奥まで入ったりするべき肝心のナイススポットでそうせず、
 やや沖合を申し訳程度に流すように漕いでしまうってことになっちゃいます。
 そうなるとブタに真珠、猫に小判ってやつで、
 太陽光線の入射角などで微細に変化する
 せっかくの海岸線のエレガントな息吹が、
 のっぺりと単調なものとしてしか映らない、という悲しいことになります。

 あるいはひたすら漕ぐ漕ぐ漕ぐ~っ、てことしか知らない体育会系の人も、
 同じようにできるだけショートカットできる沖合いのコースをガガガガガーっと、
 進んでいくだけでしょうから、
 悲しいかな、無粋な印象しか持てないことになりましょう。
 ちなみにそういう人はたいていGPSなんかをもって、
 「このコースを時速△×メートルで漕ぐことによって何分で通過した」
 などとやりがちで、それはそれでいいのですが、
 このやびつ海岸のような場所ではそれはまるで、
 美術館に行って、端から端まで何分で通り過ぎることができたか、と
 自慢するようなものです。

 ペース配分をしっかりわきまえながら、
 単調でだだっ広い場所はササササーっと漕ぎ、
 (このサササーもまた爽快なもの)
 美しい場所では呼吸を深くしてゆったり漕ぐ、
 そんなメリハリをつけて漕ぐと、といいますが漕げる人にこそ、
 やびつ海岸のような素晴らしいフィールドの女神は
 ほほ笑んでくれることでしょう。

 まあ、暑い真夏の時期にはいくら漕げる人でも
 やびつ海岸の先端の宮崎の鼻まで行って帰ってくるのは
 ちょっとしんどい感はありましたが、
 逆に涼しくなってくる、そして北風の風裏になるこれからの季節、
 最低2~5回程度経験のある人ならばなんとか行ける(個人差あり)、
 そして経験豊富であればあるほど深く楽しめる、
 屈指のフィールドとなります。
 アイランドストリームのツアーでは、
 裏の裏まで知り尽くした私が絶妙のコース取りでガイドしますので、
 ぜひ一度どうぞ。

 なお、このコースはかるも島周辺コースと並行して、
 リクエストがあればいつでも催行いたしますが、
 来たる10月17日(土)~18日(日)にかけては
 キャンプツアーもいたします。
 詳細は下記のページにて。
 http://homepage3.nifty.com/creole/yabitsutour.htm
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 狭い岩と岩の間をすり抜けたりするのがすごく面白い。

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 「やびつの宝石」と呼ばれる美しい無人の浜。キャンプできるよい浜もたくさんある。

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 「エレキギターの洞窟」と呼ばれる洞窟は、海水の色が太陽光の色によって微妙に変化して神秘的だ。

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 ひとつ上の写真の洞窟がなぜ「エレキギターの洞窟」と呼ばれるのかそれは、洞窟の断崖のへりになぜかエレキギターの残骸が転がっているからである。

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 ほかにもいろんな洞窟がたくさんあるがじっくり漕がないとまず見つからない。

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 最先端「宮崎の鼻」から眺める絶景。ここを漕ぐ。

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 自然の造形アートによる庭園のような海岸が続く。

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 岩ひとつひとつがでかく、迫力がある。写真と違ってその場に身を置くことによってしか分かりえない、崇高なフィーリングがある。

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 ネットの前でクールを気取って「ふーん」とか言ってないで、漕いでみればよい。


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