10月か11月頃に拙著「地球を奏でる、体感アート ~シーカヤックで世界の海を旅する~」(仮題)が刊行されることになりました(版元はめるくまーる社)。
カヤックを楽器のように見立て、この星の自然や海の詩情を奏でながら、自然の教えを知ってゆく物語風ノンフィクション。
乞うご期待。
10月か11月頃に拙著「地球を奏でる、体感アート ~シーカヤックで世界の海を旅する~」(仮題)が刊行されることになりました(版元はめるくまーる社)。
カヤックを楽器のように見立て、この星の自然や海の詩情を奏でながら、自然の教えを知ってゆく物語風ノンフィクション。
乞うご期待。
先日16日に開催しました南紀田辺湾・神島(かしま)での「ゴミ調査&クリーンアップ活動」(主催アイランドストリーム、共催アースメイト)の集計が完了しましたので、写真と共に載せておきます。一番下のデータカードは、海ゴミ問題に取り組む一般社団法人「JEAN」に提出しました。
ここ神島にて2009年から始めて今回で6回目になるこのエコ活動は、日本で最初に「エコロジー」(当時はエコロギーと言った)という言葉を使って自然保護活動を行った南方熊楠の尽力により天然記念物に制定された無人島ということにちなんで、そのスピリットに敬意を表する意味合いで行っています。
(より詳しい趣旨、詳細は、このイベント案内ページであるこちらをご覧下さい)。
今回は30人近いメンバーでの開催となりました。
いつものようにシーカヤックで神島まで渡り、ゴミ調査&クリーンアップを行い、集めたゴミを再びシーカヤックで持ち帰りました(その後は田辺市が処理)。
季節やそのときの潮の条件によってゴミの量は異なるのですが、今回は浜をパッと見る限りあまりゴミはないように見受けられました。しかし掃除してみると結局、116.4キロものゴミが収集されました。これと同じく、見た目はゴミがあまりないように見えても、その実、結構なゴミが散らばってるのが日本の多くの海岸線なのです。そしてそのほとんどが、我々の日常生活シーンから排出されたものです。
参加者の皆様、ありがとうございました。
なお、その際の皆様のご感想を下記の通り記しておきます。
●「神島に上陸という貴重な体験をさせていただき感謝。ゴミは拾えば拾うほど目が慣れて、目に飛び込んできました。日本の文字のゴミばかり、それもほとんどが包装や梱包など、商品そのものではないものが多いということが再確認できて、考えさせられました。自分も買っている物が多い・・・。
息子と公園で遊ぶとき、お菓子を持っている子が多く、それも平気で手から袋を離す子が多く困っています。落とさないということ、自分のものは自分で持ち帰ること。拾うことが汚いと思うのかな? 今日のことを伝えたいと思います。和歌山の友ケ島でビーチクリーンをしている友達がいますが、ごみは減らないようです。この分別は世界標準のようなので、友ケ島でもやってみたいなあと思いました。
そしてベニヤ手作りカヤック!! 感動しました。作りたい!! いろいろワクワク学べて、とても楽しかったです」
●「初めての神島でしたが、今まで行ったことのある島とは植生が異なっていて、原始的なイメージが濃厚でした(植物の種類が多い)。漁業資材のゴミが多いと予想していましたが、生活系のゴミの方が多く感じた。特に午後から活動した浜はロープやビニール袋、発泡スチロールが砂や植物に絡みついて、非常に取り辛かった。
捨てることの簡単さと、拾うことの難しさが大きい。多くのゴミは意図的に捨てたものとは思えないものだった。自分はちゃんと捨てていると思っていても、運ばれる過程で落ちたり飛ばされたりするかもしれない。結局ゴミをなるべく出さない生活にシフトしない限り、解決しないと思う。
・ペットボトル飲料はなるべく買わない。
・レジ袋をもらわない
●「初めて参加しましたが、海上からでは分からないゴミの量の多さと、意外と大きなゴミもたくさん見つかり、驚きました。生活ゴミが多いと聞いていたけど、歯ブラシ、歯間ブラシ、お弁当のプラゴミ、お菓子のゴミ、ストローやコップなど、こんなに身近な物がたくさんあり、ほとんど日本の物だったことにも驚いたし、考えることも多かったです。」
●「発泡スチロールが多かった。色々なところに引っかかっていました。プラスチック破片もたくさん。マイクロプラスチックとそれに吸着した有毒な物質は、舞い上がり、気流に乗り、雨となって大地に降り注いで、人の命にも影響して・・・、循環しているのでしょうね。タバコのフィルターもたくさん。ゴミになるものを作り出さない、使わない生活を考えていかないといけません。ゴミ拾いも大切です。」
●「クリーンアップが目的なのですが、イベントそのものが楽しかったです。ガイドの方やベニヤ艇の設計者の方、多彩な方とお話しでき、楽しかったです。活動中も磯の生き物、植生などの話が聞けてお得でした。
さて海のゴミは、鳥居のある入江の水底に沈んでいるゴミを見たり、足を踏み入れられない山の中の方にもたくさん積もっているのを見て、ひどいなあと思いました。最初の説明で、「調査するのはゴミがどこから来ているか、発生源を調べるため」と、なるほどと思いました。世間では、CO2を減らすとか、ゴミの減量とか、それはその通りなのですけど、回収できる見込みのないゴミ、片づけられないゴミ、環境を汚す、荒らす、責任を取れないゴミは出さない(商品にしない)という自覚が必要だと思いました。
同じく、目に見えないマイクロプラスチックがたくさん漂っていると思うと、衣類の材料とか、どうなのかなと考えさせられました」
●「きれいな浜だと思っていても、すごく多くのゴミがあったことがショックです。もっともっとゴミの多い浜もあります。プラスチックの使用そのものの制限が必要だと思います。」
●「神島に上陸し、ゴミを拾うことで、自然を大事にしなければと改めて感じました。ゴミは拾えば拾うほど、もっとある気がしました。貴重な活動に参加できてよかったです。地元の海、自然を大事にしていきたいです」
●「ただ清掃するだけではなく、ゴミ問題への理解を深める今回のようなイベントを今後も続けてもらいたいと思います」
●「山や川で拾い難いゴミを見る度、気になっていました。それらがいつか海に流れ出て、今日のようなゴミになるのかと、自分の目で見られてよかったです。ビニールにプラスチック、発泡スチロール等、土に還ることなく、埋もれている物が多くて、ちくちくと罪悪感を抱きました。日々の生活でできること、ちょっと考えます」
●「ゴミ問題に興味があり、また熊楠の大切にしていた神島へ行ってみたい思いで参加しました。島がご神体であり、遠くから見ているととてもきれいでしたが、裏側にはたくさんのゴミがあり、とても悲しくなりました。日本のゴミばかりで、コンビニのおにぎりやお弁当のビニールを見て、便利さと引き換えに人は何をしているのか。
この島の一部だけでこれだけのゴミが出る。そしてまた流れ着く。どうにかしないといけないし、人がやったことなので人の手で戻せるはず!! と思います」
●「ゴミを拾うまでは、思っていたよりゴミの量は少ないなと感じたが、集計した数値(116キロ)を聞き、ゴミ袋のかさを目の当たりにすると、なかなかの量だったと見方が変わった。打ち上がる浜によってもゴミの量と種類が異なっていることや、浜辺の土壌にゴミが埋まってしまうことを知ってよかった」
●「家族3人で参加させてもらいました。カヤックはとても楽しかったです。ビニールのゴミがとても多いし、海に浮いていると違和感がある。人工物は自然の中では目立つし、これをクジラやウミガメが食べるとよくないから、自分もゴミには気を付けようと実感しました」
●「今回初めて神島に上陸させていただきました。遠くからしか見たことのなかった神島ですが、上陸して植生や地質などを間近に見ることができ、貴重な機会でした」
●「楽しかった」
●「最近マイクロプラスチック問題が取り上げられているように、やはり、水に浮きやすいフロートやペットボトルのゴミが多かった。今日は子供も参加させてもらったが、学生さんなどにももっと体験してもらう機会があれば、海ゴミ問題を実感してもらうよい機会になると思いました」
●「貴重な経験ができました。南方熊楠さんに少しでも近づくことができてよかった。個人個人がゴミに対して、より責任を持つべきではないでしょうか」
●「SUPを始めてからビーチクリーン活動に積極的に参加するようになりました。カヤックは初めてだったので、神島まで腕がパンパンになりました」
●普段は上陸できない神島に上陸できたのは貴重な体験でした。ゴミが奥へ奥へと流されてものすごい量が溜まっていたのに、立ち入りが難しい所だったりと、取り切れないのが心残りです。にっくきプラゴミの海中投棄が少しでも減ってくれることを願います。カヤックと田辺湾の風景、、めっちゃ気持ちよかったです。
先日16日に開催しました田辺湾・神島での海ゴミ調査&クリーンアップに同行された朝日新聞の記者の方が、記事にまとめてくれました。どうぞご覧下さい。また参加者の皆様、どうもありがとうございました。
先日16日に開催しました「田辺湾・神島ゴミ調査&クリーンアップ活動」は無事終了しました。その際のレポートはまたのちのちに記載しますが、現在毎日新聞に連載中のコラム「シーカヤックで地球再発見」においても、先日、関連する記事を書きました(神島2回目の記事です)。よろしければどうぞご覧くださいませ。
毎年毎年同じ事を言っていますが、今年も同じ事をいうべき時期がやってきました。
ここ湯浅は有田みかんの本場産地でもありますが、みかんの花はちょうどこれから5月中旬にかけて一斉に咲きます。
みかんの実もよい香りがしますが、花はそれにも増して、なんともかぐわしい、高貴な香りがします。
海岸線では、昼の海風から陸風に切り替わる夕暮れの時間帯、みかん山の山肌を撫でるように降りてくる風が、花の香りを海岸線に運んできます。海辺の山々の段々畑に生育するみかんの木々に咲く、合計すると何十万、何百万の花弁から放たれる、香水のような芳香。そのとき、海辺では、潮の香りと絶妙にブレンドされた、むせかえるような、それでいて爽やかな香りに包まれます。
トルコ・イスタンブールのスレイマンジャーミーという地では、海辺のモスク(教会)の庭にバラの花園があり、海風が入るとバラの花の香りがモスク内部に運ばれ、かぐわしい芳香に包まれることで有名ですが、ここ湯浅沿岸のみかんの花の香りも、そんな感じの優雅さがありますね。
誰も着目していないところが、いい。
特に黄金色に染まる夕暮れの海は、それ自体がモスクや大聖堂みたいなもの。そこにカヤックやSUPで漂い、高貴な香りに包まれること。
さて、アイランドストリームでは、もちろんこの時期も、シーカヤックツアーを開催しています。
ワンデイ、ハーフデイ、それに夕暮れ時に海を漂う、サンセットカヤック&SUPのツアーも開催しています。
ぜひこの時期の海岸線の優雅さを味わいにお越し下さい。
詳しくはウェブサイトにて。
http://www.island-stream.com