※アンダマン・ニコバル諸島編(南アジア、アラビア半島カヤックトリップ)の続き記事
大洋の上に浮かぶ島々、インド領のアンダマン・ニコバル諸島は今一度、上のグーグルアースの地図を見てみるとよく分かりますが、インドプレートがアジアプレートに潜り込んでいくちょうど断層の上に並んでいます。2004年のスマトラ島沖地震が起こったプレートとちょうど同じ並び、バリバリの断層上です。ここは大昔から地震の巣のような場所なわけで、前述したような津波の兆候をいち早く読んでさっさと高台に逃げた部族民たちの間には、地震や津波に関する神話や伝承がさぞたくさん語り継がれてきたことでしょう。まあ、ぼくはわりとそういうのに興味があります。未だにそんな部族民が住んでいる諸島、すごいところだと思います。
またアンダマン・ニコバル諸島はインド国内において一番カヤッキングに適した場所だと思いました。それから本土ならばバングラデッシュの国境の複雑に入り組んだデルタ地帯、ベンガル虎とか出てくる秘境ですね、たぶんすごいと思います。またぼくが漕いだスリランカ国境のラーメッシュワラム周辺からスリランカ北西部にかけての地形も面白いです。あるいはムンバイの上からパキスタンの国境にかけて2つの大きく入り組んだ湾がありますが、そのあたりも気になります。
まあ今のところインドにシーカヤックに興じる層などほとんどいないけど、ヨガとか古典音楽とかアーユルヴェーダとかリグ・ヴェーダ哲学とか色々深い精神文化の伝統があるわけで、またデジタルの国でもあり、50年後か100年後か分からないけれどいつかインド人がカヤックの価値に目覚める日が来れば面白いことになるだろうな、と想像したりしました。。
あと見落としそうになるのですが、「ラクシャディープ諸島」というのも気になります。場所は下のグーグルアース上の「コーチン」っていう地名の左やや上の方に小さく点在する島々の総称です。モルディヴ(首都マレ)の上です。ここはたぶん他のインドのどこよりも海水がめっちゃ青いと思います(アンダマン・ニコバル諸島はエメラルド・グリーン系)。実は行こうと思っていましたが旅行代理店を通して島の高いリゾートホテルに泊まらなければ入域許可が下りない、ということだったのでめんどうなのであきらめました。前述したブータン人の留学生は大学の関係で行くと言ってましたが、いいな~と思いました。すんません、代わりに誰か行って漕いできてください。
↑ グーグルアースから拝借したラクシャディープ諸島の写真。
やはりシーカヤックは「大陸的」乗り物ではなく、「島的」「半島的」乗り物だ。島そのものが水の惑星に浮かぶカヤックみたいなもの、だとでも言うか。