6月も後半になり、気温、水温ともに上がって、徐々に、
真夏の海の始まりの様相を呈してきました。
これから先は、当店アイランドストリームの湯浅湾シーカヤックツアーにて、
シュノーケリングも楽しめる時季となります。
海況がよければイワシの群れや小鯛の群れ、
また黒潮に乗って南方からやってきた熱帯魚を観賞することができます。
そしてそれら魚を観ることも楽しいですが、
さらに条件が整えば、洞窟の中に入っていくシュノーケリングも
楽しめます。
ツアー時だけでなく、プライベートでも、これからの時季、
さーっとカヤックでしか行けない場所まで漕いでいき、
そこで素潜りして一日過ごしたりキャンプしたりするのが好きなのですが、
シーカヤックはこれからの季節、海遊び水遊びシーンで
ますますその真価を発揮することでしょう。
湯浅湾のシーカヤックツアーは、毎日予約可能ですし、
その他の場所でもあちこちでツアーを開催しています。
シュノーケリングセットは無料貸出しています。
ぜひお越し下さいませ。
http://www.island-stream.com<
先日行った「祝福の海」映画上映会およびYURAIライヴコンサート、
おかげさまでいい感じに開催できました。
ライヴは雨なら屋内、雨ふらんかったら屋外という予定でしたが、
ライヴ前にちょうど止み、海辺のテラスでできました。
ライブが始まると同時に太陽まで出てきてくれました。
夏至の長い夕暮れ。時間の止まったひととき。
トライバル感覚溢れる、たおやかでエレガントな歌声&演奏が、
西日にキラキラ照らされた海面に溶け込むようにシンクロし、
海と音楽、
どっちが海なのがどっちが音楽なのか錯覚する瞬間がしばし訪れました。
最高に心地よかった。
東条監督の映画「祝福の海」とYURAIさんの音楽は,
本当に素晴らしい取り合わせです。
まだ観たことのない人&聴いたことのない人は、必見、必聴です。
ライヴ後、海文化を伝えてゆくことの大切さって話題で,
YURAIメンバー皆さんと意気投合し、
今年11月にリサーチ的なイベント、
来年の4月か5月にカヌー文化と音楽やアートを結ぶ
おまつり的なイベントを一緒にしましょうという話になりました。
翌日、その触わりにということで湯浅湾をちょこっと漕いで頂きました。
ということでまた乞うご期待。
シーカヤックって本当は、
乗るというより履くものだ。
自分の下半身に履き込み、慣れればなれるほど、
バウ(舳先)の先からスターン(艫)の先まで、血や神経が通った、
自分の身体の一部になる。
そしてシーカヤックって実は、
腕ではなく、軸で漕ぐものだ。
腰を軽くひねって体軸をローテーションさせて漕ぐことによって、
腕だけの負担から全身運動となり、
また無駄な力は必要なくなり、
慣れれば一日50キロとか70キロとか、普通に漕げるようになる。
その体軸を作るにはとにかく漕ぎこむしかないのだけれど、
まあそのうち形にはなってくる。
誰でもできる。時間の問題だ。
だけど本物の軸ができあがるには、
少なくと5年10年はかかる。そして海旅の経験も必要になる。
長年カヤックを履き込むことによって、
端から端まで神経が通った自分の体に一部になり、
そいつを磨き上げた「本物の軸」を使って操ること。
多分これは古武術とかで言うところの、
「臍下丹田」とかそういうものと相通ずるのだろうけれど、
とにかくその軸を通して、軸を中心にして、
風や波、潮の流れとの深い対話、
自然との深い交歓ができるようになる。
波うねりとダンスを踊れるように、
そして黒潮のVoiceや地球の鼓動をヒシヒシと、
実感できるようになってくる。
いわゆるひとつのプラネット感覚。
とまあ、マニアックな話になりましたが、
別にそこまでいかなくても、初心者レベルでも、
カヤックは十分楽しいものです。
入り口、玄関口の敷居も低いですからね。
言いたいのはその奥に行けば行くほど、
さらに深い世界が広がっているということです。
ぼくもいろんな遊びをやりましたが、
やはりこのシーカヤッキングのプラネット感覚ってやつは、
究極的に素晴らしいものだと思いますね。
自分の身体の軸で地球を感じるセンス。
自然とは、海とは、瞬間瞬間に、
リアルな本当の姿を垣間見せてくれる世界。
そいつを捉えた瞬間、
この感覚こそ永久不変のオレ自身の姿だ、と思えますね。
本物の自然との一体感ってのは要するに、そういうことを言う。
せっかく興味を持ってはじめたシーカヤック。
長くやればやるほど自然のいろんな姿が見えてきますから、
ぜひぜひ続けてほしいと思いますね。
その後、日本各地で好評をもって上映されていますが、
当店ではあさって6月19日(日)に再上映いたします。
当日、東条監督も来店されます。
また、その日に、映画のサウンドトラックとして素晴らしい楽曲を提供した、
YURAIさんのライヴコンサートも同時開催します。ゆったりとたおやかな、
海のような音楽。聴けば聞くほどその魅力の虜になってゆくことでしょう。
直前予約も受付中です。ふらっと来てご鑑賞頂くことも可能です。
「母なる海といのち」をテーマとした映画と音楽。
海辺の広いオープン空間にてゆったりとお楽しみください。
【映画】 祝福(いのり)の海 上映会 &
【音楽】 YURAI ライヴコンサート
色とりどりのいのちが暮らすこの星で、いのちが喜ぶ暮らしとは? 世界とは?
平和を求める旅の中で、出会った人たちの暮らしや言葉が紡がれた、
ドキュメンタリー映画上映会。
そして、この映画のサウンドトラックとして素晴らしい楽曲を提供した、
YURAIのライヴコンサート。
和歌山・湯浅 アイランドストリーム内
2016 年 6月19日(日)
☆各30名限定
祝福(いのり)の海 上映会...
14:00〜16:00
¥1,000
YURAI ライヴコンサート
晴天時・野外、荒天時・カフェ店内
17:00 START
¥3,000
詳細はウェブサイトをご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/creole/inorinoumi.html
先頃オープンした当店併設のカフェ「The 7th Sense Cafe」ですが、
ドリンクメニューの中でもおすすめのひとつが、コールドプレスジュースです。
専用の低速ジューサーにより熱も加えず、野菜そのままの状態で圧搾するので、
酵素やビタミンなどの栄養価が損なわれることなく摂取できるジュースです。
何より消化の負担を減らし、毒素を排出する効果がもたらされます。
丸一日、このジュースだけを飲む「コールドプレスクレンジング」という
プチ断食も、デトックスとダイエット効果があるということで、
密かなブームとなっているようです。
その機械を当店でも導入しています。
ちなみにぼくも試してみました。
3日とか7日やる方法もあるようですが、
そこまでやってられないのでとりあえず一日。
結果、めちゃ身体が軽くなりましたね。
ぼくのようなガイド業しているとどうしても、レスキュー時とか、
何かあったときにパワーが出せるようにと、ついつい肉類を
たくさん食べがちなのですが、たまにこのクレンジングをやってみるのも
いいかなと思いました。
これを毎日飲むと絶対健康にいいだろうなと思います。
もちろんクレンジング目的だけではなく、
おいしいので純粋にジュースとして味を楽しめます。
まあこの機械、
結構高いので個人ユースとしてはおすすめできないのですが、
当店ではドリンクメニューのひとつとしてご注文いただけます。
http://homepage3.nifty.com/creole/7th.html
和歌山・湯浅湾は、
京阪神からも日帰りで来ることができ、
しかもちょっと漕ぎだすと、
秘境めいたエリアにまでアクセスできるところが面白い。
日本全国素晴らしいフィールドはたくさんあれど、
大都市圏から日帰りで通えるような場所ってなかなかないんですね。
観光だけではなく、日常の延長線上で自分自身でも楽しめる、
しかも比較的波穏やかな、好フィールド。
当店アイランドストリームは、
そんな湯浅湾のフィールドの目の前にベースを構えています。
この春にベース基地を大幅に改造し、
自艇をもって楽しみたいけれど、家に艇を置いておく場所がない、
とおっしゃる方のために、艇庫サービスもご用意しています。
また、自艇持ち込みで自分で漕ぐ方のための駐車場や、
艇水洗い場も完備しています。
そして、カヤックやアウトドアの愛好家が交流できるように
カフェ「The 7th Sense Cafe」も先頃オープンしました。
これからアイランドストリームでは、
ご自分でシーカヤックを楽しむ方をより応援していきたいと考えています。
艇ご購入者や艇庫サービスご利用者には、
その日その日の気象海況のアドバイスや、
ツーリングコースのアドバイスなどもさせていただきます。
カヤックを上達する一番のコツは、
自艇およびホームグランドを持つことなのですが、
アイランドストリームではその体制が万全に整っています。
ぜひご利用くださいませ。
なお、艇庫サービス案内はこちらをご参照ください。
http://homepage3.nifty.com/creole/teiko.html
先日5月24日に行った南紀・田辺湾/神島(かしま)でのゴミ調査&クリーンアップ活動の
データ集計ですが、バタバタしていて遅くなりましたが、やっとまとめました。
日本で最初にエコロジー概念を唱えた博物学者の南方熊楠の尽力により、
天然記念物に指定された神島。通常は立入り禁止となっていますが、
田辺市教育委員会の特別許可を得て上陸させて頂きました。
シーカヤックで渡り、ゴミの種類を調査し、集めたゴミを袋ごとカヤックに乗せて、
再び漕ぎ戻りました。
(詳しい活動の主旨、内容はこちらをご覧下さい)
日本列島の4倍もの面積に及ぶ「太平洋ゴミベルト」に代表されるように、
海ゴミ問題は地球環境問題の一大トピックとなっています。
その解決は途方もなく長い道のりになりますが、解決策の一つとして、
まずゴミの発生源を突き止め、源を絶つという方法があります。
今回のこの活動もそういう主旨のものなんですね。
データ解析して、ゴミ発生源を知るという手法。
世界統一フォームのデータカードに則り、
どんなゴミがどれくらいあるかを調べ、
その結果を全国クリーンアップ事務局に提出するわけですが、
まずデータカードの品目の中から多かったゴミ・トップテンを
記します。
1:プラスチックシートや袋の破片 474個
2:食品の包装、袋 214個
3:発泡スチロール破片 191個
4:硬質プラスチック破片 190個
5:その他プラスチック袋(生活用) 132個
6:飲料用プラボトル(ペットボトル) 90個
7:食品容器(プラスチック) 81個
8:食品容器(発泡スチロール) 59個
9:生活雑貨(歯ブラシ・文具など) 51個
10:カップ 皿(プラスチック) 44個
とまあこんな感じですが総重量は45.45kgとなりました。
なお、この島での活動は今回で4回目となりましたが、
ここのゴミの傾向は、はっきり、見抜けましたね。
生活ゴミが多いのですが、どこのスーパーの生活圏内からのゴミかというのも
だいたい分かっています。
プラス、釣り人が出すゴミですね。
いずれにせよ、石油製品系のゴミが圧倒的に多いです。
で、今回は16名での活動。
カヤッカーから、研究者、環境省の方までご参加いただきました。
また、いつもながら田辺市教育委員会の方にも立ち会って頂き、
ご協力頂きました。皆さん本当にありがとうございました。
なお、当日の参加者の感想を下記に記しておきます。
これを読めばだいたいのイメージはつかめるかと思います。
●「神の島という神島にでもゴミがあるという・・・。
致し方ないですが、思っていたよりは少なかったです。
ゴミ問題は永遠のテーマですが、今回こうして参加し、
実際にきれいにすることはとても大事だなと思いました。
今後もゴミを極力作らない、出さない生活を心がけたいと思います。
今回、この機会をいただき、ありがとうございます。
それと、街で落ちているようなお菓子のごみも目につきました
。ごみを作らない生活を心がけると共に、街に落ちているゴミも拾っていきたいですね。
もしかしてそのゴミが雨で流され、川へ流れ、そして海へ・・・、かも。」
●「プラスチック類が多くあり、たばこの吸い殻やたき火したと思われる廃材があり、
禁足地であるが、明らかに人が入っていると推定される。
南方熊楠が守ろうとした思いが伝わっていないことが残念でならない。
自然を回復するには壊すことの何百倍もの努力が必要である。
自然、国を愛し、畏敬する教育が望まれる。
また、発泡スチロールと貝類が共生しているものを見て、
人間よりも生物の方が自然に対して共存している仕組みがあることに驚いた。」
●「漂着ゴミはほぼ想像していたゴミの種類でした。
ペットボトル、ビニール(特に食品のプラスティックゴミ)。
意外だったのが、ホームセンターでよく見る苗木のビニールカップ。
空き缶は案外少ないように感じました。全て、身近にある軽いもの。
まあ重いものは海に沈んでしまうのでしょうけれど。
身近な生活用品、石油製品が多いのを改めて実感した次第です。」
●「初めて島渡りしましたが、波も穏やかで心地よく、
シーカヤックの良さを満喫できました。風が本当に気持ちよかったです。
普段は陸から眺めている景色が新鮮で、特別感がありました。
多くの人にもっと体験してもらいたいです。ゴミはプラゴミが多かったです。
マイクロプラスチックも問題になっているので心配です。
データ分析でゴミの発生源へアプローチするというやり方は明快ですね。」
●「自然の中で楽しみ、自然を守る活動もでき、とても良い取り組みでした。
上陸禁止の島にも関わらず、いろんなゴミがたくさん出てきたので驚きでした。
神島だけでなく、多くの島や海岸にもゴミが流れついたり、捨てる人がいるので、
シーカヤックなどのアクティヴィティを通して、
多くの人にこの自然の大切さや魅力に気づいていただき、ゴミがなくなるように、
環境省としても個人としても努めていきたいです。」
●「神島でのゴミ調査ではたくさんのゴミがあり、生活ごみや食品プラゴミが多かった。
自然に還らないゴミが大半以上で、そういうものが海を汚しているのだと、
改めて実感しました。体験そのものは楽しく、海や神島を感じることができ、
充実した時間を過ごすことができてよかったです。」
●「プラゴミがとてもたくさんあり、その中でやはり、
風によく飛ぶスーパーなどの買い物袋の多さに、納得というか、予想通りというか、
なんとも言えない気持ちになりました。小さな小さな島でこんなにゴミがあるのだから、
大きな大きな海の底にはどれだけのゴミがあるのか・・・・。
できるだけこういう企画には参加して、
いろいろな場所を回ってみたい思いに駆られました。」
●「・プラスチック片が最も多く、主に食品系の包装、容器が多かった。
・家庭ごみというより、お弁当、カップラーメン、飲料など、
行楽の際に海に捨てられたもののようだった。
・材木など人工的に加工された木材も大量に打ち上げられており、
これらは持ち帰ったゴミに含まれていない。
・他にハブラシ、苗ポットなど」
●「今日は貴重な経験をありがとうございました。
10日ほど前に友が島にゴミ拾いをしてきたのですが、
ゴミの量は予想していたよりも少なかったと感じました。
しかし漂流ゴミの内容が全く異なり、今回は和歌山のゴミと思われるものや、
キャンプをしたと思えるような吸い殻の跡などが多かったのが印象的でした。
大きなゴミも目につきましたが、細かいゴミもたくさんあり、今回取り切れませんでした。
細かいゴミは生態系に悪影響を与えてしまうので、
時間をかけてゆっくり掃除できる機会があればまた参加したいと思います。
このような活動が必要なくなるのが理想ですが、
まだまだ時間がかかると思いますので、今後もお手伝いしていきたいと思います。」
●「穏やかな天候の中、みな黙々とゴミを分別・収集・記録をしていき、
午前・午後の2回に分けて、2つの浜を調査・収集しました。
とても良い一日でしたが、疲れました。ぐったり。」
●「初めて海のゴミ拾いをしました。外海から流れ着いたものよりも、
釣り人が捨てたと思われるものが多く、海でのマナーを守ることが必要だと思いました。
他の海岸ではどのようになっているのかも気になりました。
定期的な掃除も必要になるかもしれないですね。」
●「本日は参加させて頂けたことにお礼申し上げます。
海のゴミ問題は以前より、もう既に地球規模で問題となっているので、
私的にはとても関心がありました。神島の決して広くはない砂浜ですら、
こんなにゴミが漂着していることに驚きました。
ビニールやプラスチック類は自然には戻らない人工物ですし、
ウミガメやイルカたちが誤って食べてしまう恐れもあるので、
決して捨ててはいけないものとして、
もっと人々に周知徹底することが今後の課題と感じました。
それとは別にシーカヤックはとても気持ちがよかったので、
またこれからも機会があれば、ツアーなどに参加させていただきたいと思いました。」
●「私が思ったほどゴミが少なかった。日本海と違い、
外国のゴミが少なかった。釣り人の出したと思われるゴミが多い。
もっとマナーを守ってほしいものです。」
●「世の中、モノにあふれかえっていて、その分、ゴミもたくさん出ます。
できるだけモノを持たない、モノに執着しない生活をしてゴミを出さない
ようにしていきたいと思います。また捨てる人より拾う人の方が多くな
ればゴミも減っていきます。拾う人になっていこうと思いました。」
さて、梅雨に入りましたが、
梅雨こそ個人的に最も好きな季節です。
というと、変な人と思うなかれ。
確かに都会に住んでいると鬱陶しい時期ですが、
逆に田舎で自然に囲まれていると、
山々の木々や道ばたの植物たちが潤って、
生き生きと呼吸しているような感じがして、
すごくいいものなのです。
特に紀伊半島では新緑が濃さを増し、
みずみずしい生命感に満ちあふれていて素晴らしいと思います。
都会で梅雨が鬱陶しく感じるのは、
おそらく、周囲を取り囲むコンクリートやアスファルトや鉄などが、
まったく呼吸せず、湿気を吸いこんでくれないからだろうと思います。
一日町を歩き回っているとものすごく疲れますね。
その後、自然に囲まれた場所に戻ると、ものすごくほっとします。
また雨イコール海が荒れる、と思っている方も多いようですが、
特に梅雨前半は一年を通じて、
一番穏やかなコンディションになることが多い時期でもあります。
前線が南海上で停滞すると、
気圧配置そのものの急激な変化が生じにくくなり、安定するのです。
当店アイランドストリームでも、
35キロツアーや50キロツアーなどロング系をこの時期にやるのは、
穏やかなコンディションになる確率が高いからなのです。
どんよりと、雨が降るのか降らないのか分からない、
煮え切らないような天気の日が一番海は穏やかです。
水温、気温も上がってきて、
初心者にもお勧めのカヤックシーズンです。
なお、だいぶ以前に書いた、
梅雨の海のエッセイをひとつ。
シーカヤッカーにとってかなり参考になるかと思います。
http://homepage3.nifty.com/creole/tuyu.htm
先日は湯浅湾から南紀・みなべ海岸まで漕ぐ、50キロツアーを行いました。
岬一つ超えるごと、
川の河口付近を抜けるごと、
巨大な岩や入り江を過ぎるごとに、
空気感ががらっと変わり、
海岸線の地形や植生や海の色や棲む生物が変わってゆく。
紀伊半島の自然の変化を、
我が身ひとつで体感しながら進んでゆくことは、
まさにシーカヤックならではの醍醐味だと言えますね。
そこを漕いだ者だけに語りかけてくれる自然のシークレット。
今回は御坊から印南に下り、
切目崎エリアにさしかかったとき海の色が濃いブルーに変わり、
トビウオがバンバン飛びまくりはじめ、
たまにウミガメが現れたりして、
黒潮の鼓動のようなものをひしひしと感じました。
地球の回転により生まれ、
北太平洋を大循環する、
アマゾン川の500倍の流量を誇る世界最大級の海流、
黒潮のVoice。
回転する地球の歌。
この感覚なんかは特にカヤックで移動してきた者にしか分からないもので、
なんというか、
リアル・ネイチャー・トリップという感じがしましたね。
紀伊半島の海岸線のシーカヤック旅の感覚的な味わいは、
黒潮の筆遣いの濃淡みたいなものに尽きるという気がしますが、
毎回毎回いろんなパターンでの変化が感じられて面白いものです。
そしてゴール後、さらに、南へ南へと、
旅を続けていきたい思いにかられました。
完漕された方、おめでとうございました。
確かにしんどかったとは思いますが、
こうやって自分の2本の腕でがんばって漕ぐからこそ見えてくる、
本物の味わい深い自然の姿。
これこそが本当のリッチさだと思えますね。
The 7th Sense Cafeのメニュー表も含んだ暫定的なホームページを作りました。
公式ページ完成はもうちょい時間がかるけど、
この状態でも遜色なく内容が分かるようになっています。
http://homepage3.nifty.com/creole/7th.html
また、別棟ライブラリールームの壁に、
アイランドストリームの新しいロゴを描きました。
よろしくお願いいたします。
今日はシーカヤック・ナヴィゲーション講習を行いました。
新しくカフェを作ったことにより、
座学系のレクチャーもだいぶやりやすくなったな、と思いました。
さて、ナヴィゲーションとは、A地点からB地点まで事故なく無事に
航海するための知識・知恵のことですが、
海上ではまず何より
「今自分がどこにいるのか」、
「どこから来たのか」、
「どこに向かっているのか」、
この現在、過去、未来を常に
認識・把握しながら進んでいくことが真骨頂といえる部分です。
そして、フィールドに関する知識情報、
気象、海況・海そのものの知識情報を身に着け、
状況判断力を磨いてゆくことが大切です。
まあ、ガイド付きツアーではガイドが行っているので、
ツアーのお客様はナヴィゲーションの心得は別段必要ないですが、
自艇をもって自分で海に出る人には必須といえるものです。
自分自身が自立した船長であるわけですからね。
当アイランドストリームでは、
安全にカヤックツーリングを楽しむため、
そして海や自然への感受性を豊かに磨いてゆくために、
このナヴィゲーション講習を大切にしています。
ちなみにナヴィゲーションとは、
シーマンシップという考え方に裏打ちされています。
「海は人智を超えた世界であり、海に対して畏敬の念を抱くこと」
「海に対して常に謙虚であること、海に勝とうとしないこと」
「海に対する知識・理解をじっくり深めてゆくこと」
「海人として自立していること」
「海では何人たりとも助け合い、こざかしく争うことなかれ」
「海とは自由と平和の象徴であると自覚すること」
それらがシーマンシップの基本的哲学ですが、
特にシーカヤックのナヴィゲーションって、
上記のようなことが、やればやるほど如実に実感できるようになってきます。
裸一貫で海に出るシーカヤックのナヴィゲーションこそ、
海を総合的に、全身体的に網羅する知であり、
現代において、海を本当に知ろうとするならば、
シーカヤックのナヴィゲーションを知れ、
とも言いうるものだと思います。
長年やればやるほどそう実感します。
いずれぼくは、
次の世代を担う子供や若者たちに、
自分が国内外で経験した海の知識、知恵、哲学を伝えてゆく活動も
本格化していきたいと考えています。
なぜならそれはシーカヤックやアウトドアというジャンルを超えた、
自然との共生の哲学や、
生きる知恵につながってくるものだと思うからです。
また、大災害時代のサバイバルスキルにも繋がるものだしね。
先日は中紀・産湯海岸でのツアーを催行しました。
ここは中紀でありながら、南国風情の強い場所で、
海水の透明度も高く、夏場には黒潮に乗ってやってきた熱帯魚が、
多く観られる場所です。
またなんと言っても海岸線にたくさん生えているアコウの木が、
いっそう南国感をそそる。写真のやつがそうですが、
こいつもまた、南方から黒潮により種子が運ばれてきて育った植物だ。
沖縄から房総半島まで、特に、
鹿児島・佐多岬や宮崎・都井岬、高知・足摺岬や室戸岬、
和歌山・潮岬など、黒潮がぶち当たる温暖な岬周辺によく育つ木だ。
そいつが、中紀でありながら、この産湯海岸周辺にはたくさん生えている。
いわば黒潮の「ホットスポット」的エリアだと言えるだろう。
ここを漕ぎ巡り、海上で黒潮の気をたっぷり浴びたあと、
このアコウの木の木陰でまったりすること。
それは極上のトリップ感が味わえるリッチなひととき。
ちなみにこの木の下に、数年前までいつも、
100歳くらいのばあさんが座っていた。
そのばあさんに聞くと、
「わしが子供の頃からこの木はこんなじゃった、変わっとらん」
と言っていた。
ここ数年、そのばあさんも、とんと見なくなった。
きっと天寿をまっとうされたのだろう。
このアコウの老木はたくさんの人たちの人生も見てきた樹なのだろう。
ゆりかごから墓場まで。
先頃アイランドストリーム併設のカフェ
「The 7th Sense Cafe」をオープンしましたが、
別棟コテージもペンキを塗り直し、中はフローリングにして、
ライブラリールームになっています。
海、旅、アウトドア、自然をテーマにした書籍・雑誌を多数揃えていて、
カフェご利用者及びシーカヤックツアー参加者や、
艇庫利用者は誰でも閲覧自由です。
(ちなみに艇庫ご利用者の特典多数です。案内はこちら)
湯浅湾を漕いだ後、おいしいドリンクやフードを味わいつつ、
カフェルームやテラス席で本や雑誌を読み、
海辺でのんびりと、豊かなひとときを送っていただけます。
実はこのライブラリーって前々から大事だな、絶対必要だなと
思っていたもののひとつです。
なぜならアウトドアを通して、自然の中でのアクティヴィティを通して、
知性や感性を磨いてゆくことって、とても大切だと思うからです。
シーカヤックなんかも、ただ漕ぐだけでももちろん楽しいですが、
ただのレジャーツールの枠にとどまらず、
自然の息吹、地球の鼓動に対して最も敏感な乗り物だとも言えるわけです。
海に出て鋭敏になった五感をもってして本を読んだり音楽を聴いたりすると、
実際、実感を伴ったいろんな発見があるわけですね。
自然体験をより深いもの、価値のあるものとし、
人生をより豊かなものにしていくために、
アイランドストリームではライブラリールームを併設し、
これからさらに大事に育ててゆこうと思っています。
閲覧自由ですので、みなさんぜひぜひご利用ください。
なお、このライブラリルームでは定期的に映画上映会も行っています。
あと、音楽ライヴも。
ライヴは雨天は室内、晴天時は屋外というスタイルが多いですね。
今日は湯浅湾・黒島ツアーだった。
4億年もの間、風波に穿たれてできた数百の洞窟があるすごい無人島。
和歌山の海岸線、湯浅湾のフィールドの底力をとくと感じさせてくれる、
別世界。
洞窟の向こうに淡路島や鳴門、徳島阿南海岸、
伊島なんかが見えたりして旅情を誘う。
さて、このフィールドでのツアーですが、
平日ならばいつでもリクエストにお応えしますし、
また7月2日(日)にも催行予定しています。
予約受付中。
http://homepage3.nifty.com/creole/kuroshimatour.html