プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

絶妙の濃淡具合

2013-06-29 00:35:27 | インポート
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 南紀、みなべ海岸沖に浮かぶ鹿島の入り江

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 中紀・産湯海岸のトロピカルな秘密の入り江。

 自然と交歓する最良のツールであるシーカヤックの妙味。
 別にエキスパートレベルにならなくても、
 今よりちょっとレベルを上げてみるだけで、
 誰でも到る事のできる境地。

 同じ紀伊半島沿岸でも場所によって
 黒潮フィーリングや南国風情の濃淡具合が変わってきますが、
 総じて南に行けば行く程、その空気感の濃密度が増してくる。

 ところが場所によって、ホットスポットのようなフィールドもある。
 たとえば産湯海岸なんかは中紀でありながら、
 南国風情、黒潮フィーリングが色濃いフィールドだ。

 そしてそこから南に下った「みなべ海岸」も実にいい。
 海岸線をじっくり漕がなきゃ分からない、
 なにげなくも愛すべき、
 黒潮沿線上のシーカヤックフィールド。

 とりあえず近々、その2カ所でのツアーも、
 通常の湯浅湾ツアーと並行して催行します。
 こんなところに行けるって、シーカヤック、すごいよなあ。

☆【7月1日(月) みなべ海岸ツアー】
ウミガメも寄りくる海岸から神の住む無人島へ。
http://homepage3.nifty.com/creole/minabe.html

☆【7月8日(月) 産湯海岸ツアー】
中紀の名フィールド・南国の気配も漂う穴場を巡ります。
http://homepage3.nifty.com/creole/ubuyutour.htm



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今よりもう少しだけ上を目指すと・2

2013-06-28 23:50:25 | インポート
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 京阪神からちょっと足を伸ばしただけでたどり着ける
 別世界のような場所は、まだまだたくさん隠されている。
 別にエキスパートレベルにならなくても、
 今よりちょっとレベルを上げてみるだけで・・・。

 この梅雨の時期の南紀・田辺湾もなかなかよかったですね。
 一番上の写真は、博物学者の南方熊楠(19カ国語しゃべれたという驚異的天才)が、
 旧石器時代からの黒潮流域特有の植生がそのままキープされた島だとして、
 未来へのタイムカプセルとして保存すべく、
 天然記念物に指定するよう強く行政に促した無人島・神島(かしま)の写真です。
 
 その他の写真はその近辺のものですが、
 このエリアは島が多く、地質の形状が面白い場所も多く、
 また特有の南国風情が漂っていて、大好きなフィールドです。
 
 このブログを愛読して頂いている方には耳にタコができるほど繰り返している
 ことだと思われるでしょうけれど、
 基本的に紀伊半島では岬ひとつ南に向かうごとに南方の香り、
 黒潮の香りが微妙に濃くなってきます。

 特に湯浅湾や産湯海岸、みなべ海岸あたりを漕いだ上でこの辺りを漕ぐと、
 その微妙な違いを肌身に感じ入ることができ、
 土地の自然と親密になれたような気がして、
 お金には換えられない、リッチな気分になれるものです。

 ところで、ハカマカズラという名の、葉が袴の形をしている、
 亜熱帯植物をご存知でしょうか?
 前述した南方熊楠は、
 黒潮に乗ってやってくるその植物の北限地を、
 ここ田辺湾の神島だとばかり思っていたらしいけれど、
 実際は前記事に挙げた湯浅湾の黒島が北限地となっています。

 もちろんアイランドストリームでは神島も黒島もツアーで行く場所ですが、
 それらの島々を、海から眺めることによって微細な違いと共通項が分かるわけで、
 (実際、黒島は湯浅湾の中でも一等、黒潮フィーリングの濃い場所だ)
 そんなのを発見できた時、
 まるで自然の女神がぼくだけにシークレットを教えてくれたような
 秘密事めいたニュアンスがある。

 自然と交歓する最良のツールであるシーカヤックの妙味。
 別にエキスパートレベルにならなくても、
 今よりちょっとレベルを上げてみるだけで
 誰でも到る事のできる境地だ。


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今よりもう少しだけ上を目指すと

2013-06-27 23:44:59 | インポート
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 はや6月も終わろうとしていますが、
 6月は特に湯浅湾の南岸にある黒島方面へ、
 よくツアーで漕ぎに行きましたね。

 黒島はシーカヤックでしか入っていけないような洞窟だらけなのが
 何よりの魅力なのですが、
 さーっと流し漕ぎしただけではなかなか分かりずらいです。
 30mも沖合に離れてしまうと、もう見逃してしまいます。
 島のがけっぷちギリギリに沿って漕ぐとやっと発見する事ができる洞窟群。
 一個一個、片っ端から入って行くと、
 ひとつの穴が思わぬ所に通じていたりして、
 文字通り迷路を縫うように進み行くことになるので、ほんとに面白い。
 一日探索し続けても飽きないのがこの黒島なんですね。

 特にコース取りの妙味いかんで面白みが全く変わってくるのが
 湯浅湾南岸の特徴なのですが、
 自艇持ちの人はナヴィゲーションのいい練習にもなるし、
 ツアー参加の初心者でも、今よりもう少し漕げるようになったら
 行けるエリアでもあります。

 そう、今よりもうちょっとレベルを上げるだけで、
 漕げる範囲も広がり面白みがグーンと増すってのが
 シーカヤックってやつだったりするのですが、
 湯浅湾の黒島や白崎、あるいはやびつ海岸なんてまさに格好の
 フィールドだと言えるでしょうね。
 
 京阪神からちょっと行っただけでたどり着ける
 別世界のような場所は、まだまだたくさん隠されている。
 別にエキスパートレベルにならなくても、
 今よりちょっとレベルを上げてみるだけで・・・。


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シーカヤック海旅塾・スタート

2013-06-23 22:37:08 | インポート
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 先日、シーカヤック海旅塾・
 アイランドストリームバージョンを開催いたしました。

 シーカヤック海旅塾とはごく短く表現すると、
 我々が住むこのニッポンを、
 海の視点、島の視点、渚の視点、海洋哺乳類の視点、
 ウォータープラネットの視点、宇宙の視点から新たに捉え直し、
 ポジティヴな未来を見つめるヴィジョン・クエストの3日間だ。

 シーカヤックの真髄は旅にこそある。
 なぜシーカヤックの前後には荷室があるのか。
 そしてそこにはなぜ数十キロもの荷物が積み込めるように
 デザインされているのか?
 それはキャンプ用品のみならず、あらゆる道具を運搬しつつ
 海という圧倒的な自然の中を旅するためである。

 あらゆる乗り物の中で、
 自然に対して最も敏感な乗り物。
 たとえて言うならば、
 海の鼓動に対してよく調弦された楽器のように敏感なのが
 シーカヤックという存在。
 そいつで旅するってことは、
 自分自身とこの広い世界や自然や環境との深い関わりを
 新たに見いだしてゆく行為なのだ。

 人間、他の動物と比べて遥かに、
 己とは何ぞやなどと考える生き物だけれど、
 そんなことを室内でうじうじ考え続けるよりも、
 自分の身の置き場を変え、
 目線を変えると、感覚を変えると、
 世界の見え方、人生に対する価値観もがらっと変わるものだ。

 奥深く面白い海旅の世界。
 海からの目線。
 アウトドアの1ジャンルという狭い殻を破って、
 アートや歴史学や社会学や未来学や、
 震災後の日本の復興のあり方や、
 災害時のサバイバルや、
 より面白い生き方そのものに繋がってゆく
 シーカヤッキング。
 その真髄に触れる講義満載の、シーカヤック海旅塾。

 今回、ひとまずは無事終了。
(今後もどんどん続いてゆきます)

 航師側に立たせていただきましたが、
 まだまだ至らない己に気づかされつつ色々勉強させていただきました。
 やはり塾長の内田氏の想いはハンパないし、
 参加した塾生の意識もとても高いせいか(あ、塾生の皆さんレポート提出お願いしますね~)、
 このスタートしたばかりの手さぐり感もなかなか悪くないと思いました。

 お次は9月27日(金)~29日(日)に開催します。塾生募集中です。よろしゅう。
 http://homepage3.nifty.com/creole/umitabijuku.html


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梅雨の海の甘美さ

2013-06-06 21:11:35 | インポート
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 梅雨に入ったようだけど、梅雨入り宣言があってから、
 ここんとこずっと晴れていますね。

 だけどまたそのうち、シトシト雨が降る日が始まるのだろう。

 梅雨の海は末期の集中豪雨の時期を除いて、結構好きだ。
 というか、一年を通じて、一番好きかもしれない。
 この時期の海って、穏やかなコンディションが多いんですね。

 特に雨降るのか降らんのか分からないような、
 どんよりとした凪の日がいい。
 周囲の山々の若い木々が潤いを帯びて深呼吸している風情が何ともいいし、
 同じく自分自身の全身の毛穴も、
 いい感じで皮膚呼吸してるフィーリングがある。
 人間もまた木々であり、植物的要素を持ってんだなと意識できる時期というか・・・。

 この時期の自然のよさが分かる人は、特にセンスいいと思いますね。
 「何言ってんだ?」という人には、
 さらに突っ込んだ梅雨の海の甘美さについて書いたエッセイをひとつ。
 http://homepage3.nifty.com/creole/tuyu.htm


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