アイランドストリームでは定期的に、
環境NGO「JEAN/クリーンアップ全国事務局」の活動と連動した、
「海ゴミ調査&クリーンアップ活動」を実施していますが、
先月4月25日に開催したアースデイイベントでは、
当店目の前にある栖原海岸にて行いました。
これ、ゴミのクリーンアップだけじゃなくて、
どんなゴミがどれだけあるのか、
調べるところがミソなんですね。
①世界統一フォームに則り、海岸漂着ゴミを掃除しつつ、
どんな種類のゴミがどれだけ流れ着いたのか調査。
②結果を集計し、レポートを事務局に提出。
③同じように全国各地さまざまな場所で行われた調査結果が事務局に集結。
④さらに、全世界で行われた結果と共に、
アメリカの環境NGO「オーシャン・コンサーバンシー」に集結。
目的⇒世界の中の日本、日本の中のこの海域、
という具合に世界の視点からローカル特有のゴミの傾向がわかり、
また発生起源を分析することも可能となります。
なので、ただ掃除するというだけでなく、
皆さんに協力していただいた今回のデータも、
貴重なものとしてのちのち生きてきます。
実は、海ゴミ問題って、地球環境問題の大きなトピックのひとつで、
ただ掃除するだけではどうしようもないレベルなんですよ。
しばらくしたらまた次から次とやってきます。
それよりゴミ調査によってゴミの発生起源を知り
(8割は陸からのゴミが流れ着いたもの)
ゴミを断つアクションを起こしていかなきゃいけないわけですね。
さて、今回のこの栖原海岸は、基本的に、
ぼくらも含めて定期的に色んな人が掃除しているので
比較的きれいですが、テトラの裏とか人目に
つかないところにたくさんゴミがありましたね。
まあ、それは普段からわかっちゃいるけれど、
っていう隠れゴミですが、あえてそれを引っ張り出すと
計12キロになりました。
それからここのローカルの特徴として、
恥ずかしいことですが、煙草のフィルターが目立ちました。
ほか、データカードの中の多いゴミトップテンは次の通りです。
1:たばこのフィルター
2:プラスチックシートや袋の破片
3:発泡スチロール破片
4:硬質プラスチック破片
5:プラスチック発泡・スチロール梱包材
6:食品の包装・袋
7:たばこのパッケージ、包装
8:レジ袋
9:プラスチックふた
10:紙袋
とまあまあ、分解しないものがたくさん集められました。
いつもの砂浜でもこうやって集計してみると、新たな角度から
色々考えさせられましたね。
なお、 このゴミ調査&クリーンアップは、次回6月13日(土)~6月14日(日)に
開催する「湯浅湾シーカヤックフェスタ」の際にも実施します。
(2日目14日の夕方に行います)
それからその次には9月に、南紀・田辺湾の神島にて実施しようと考えています。
カヤックで島に渡って調査したゴミをカヤックで運んで帰るという、
去年もやったやつで、次もやるとすれば神島では
はや、五回目ということになりますね。
天然記念物の無人島での海ゴミ調査。
ところで「太平洋ゴミベルト」ってご存知でしょうか?
ミッドウェーやハワイ北西部のはるか沖合の海上に、、
分解されないプラスティック系ごみが大量に浮遊しているエリアが存在します。
その量たるやハンパではなく、なんと日本列島の4倍の面積に値する
「ゴミ大陸」が形成されています。
それが太平洋ゴミベルトなのですが、
ゴミの発生起源は日本を含む東アジアの沿岸諸国です。
太平洋には、大洋を大循環する黒潮が流れていますが、
ちょうどミッドウェーやハワイ北西部あたりが流れのよどみになり、
沿岸諸国から出た分解されない石油製ごみの、
吹き溜まりとなっているわけですね。
ということで海ゴミ問題って、
「地球環境問題」の大きなトピックのひとつなのですが、
なぜか知られていません。
それだけ今の世の中の人々が海に目を向けていない現れですが、
とにもかくにも海にはたくさんのゴミが漂い、
場所によっては想像を絶するほど溜まっているわけですね。
急にどうこうできる問題ではありませんが、
そういう事実にもきちんと目を向けつつ、
遊びたいものだと思っています。
遊ばなきゃ大事なことはわからない時代だと思います。
※太平洋ゴミベルトのことについては、
このサイトなどもご参照ください。