





先日の近江八幡水郷ツアーでは既に桜がほとんど散った状態でしたが、
奥琵琶湖の海津大崎周辺ではまだまだ桜が残った状態でした。
マキノ浜から塩津浜まで漕ぎましたが、
花見客で賑わいを見せる海津大崎周辺の湖岸道路沿いから、
さらに進みゆき、
道路がなく全く人けのない野生観溢れる奥琵琶湖の湖岸に至るコースは、
その行程の中にとてもコントラストがあり、
心に染みいるものがありました。
この時期恒例の名張・青蓮寺湖のカヤックツアーも先日、無事開催・終了しました。
前日夜半から当日朝にかけて雨が降り続けましたが、ツアー開始時間までにはすっかりやんでくれました。
西高東低の気圧配置になり、北西風が強まりけっこう肌寒くなりましたが、それもまたこの時期の「自然の鼓動」の味わいだと言えます。陽が差すと暖かさに包まれ、日が陰ると再び、谷間を走る冷たい風に身体を引き締められる。一日その繰り返しの中で、そしてピーンと張りつめたような静けさの中で、木々の葉のパッチワークのような色合い、静寂を割って水面からいきなり飛び立つ水鳥、風が湖面を渡っていくときのさざ波、香落渓の断崖絶壁の背面を彩る青空と、草原を走る動物を想わせるようなちぎれ雲の速い流れ、山の木々の合間からふと出現する滝の白い筋と谷間に響くしぶき音、・・・。山上湖というひとつの閉鎖空間の中で、その湖面に身を置いた者にしか決して知ることのない、瞬間瞬間に立ち現れては消えてゆく水辺の素顔を、臨場感たっぷりに垣間見ることができました。
そこでは、ちょっとした「寒さ」もまた、五感をより鮮やかに際立てる「彩り」のようなもの。
地味ではあるけれど、だからこそ良い、カヤックならではの、豊かな時間の流れを噛みしめるような一日でした。
車でしばし走ったところにある秘密のスモールレイクに行く。
実はぼくは湖も大好き。
静かで、穏やかで、詩的で、生命の息吹に溢れている空間。
スリランカが好きなのも湖が超多いからだ。
ラグーン、湖、沼沢、河口のデルタ地帯、バックウォーター。
そういう穏やかで誰でも行けるけど、
誰も着目しない秘密の場所で、
ピクニック的なツアーもしたいな。
だけど日本では戦後、そういう場所は軒並み埋め立てられている。
悲しいのう。
だけどほんのわずかに残っている。
ぼくはそういう場所も、かなり知っている。
ちなみにこの場所、リクエストあればピクニック的ツアーできますよ。