きょうも鱒釣り

「きょうも鱒釣り」は故人である芦澤一洋さんの著書です。
この言葉が大好きです。

2014年初夏の道東の釣り(2014/06/26-29)

2014-06-26 | 釣り

今年も北海道でモンカゲの釣りをする事ができた。

(屈斜路湖のイブニングタイム)

全くもって最近は仕事の方はツキがない。昨年から進めていた仕事の1つがどうも雲行きが怪しくなったと思ったら没になった。米国の会社が約束を守らないので困り果て、クライアントに事情を説明しに行かなければならない。今年は道東の釣りには行けないかもしれないと覚悟をしたもののあきらめ切れない。仕事と釣り、どっちが大事かと聞かれたら、釣りと言ってしまうかもしれないが、浜ちゃんの様にはいかないのが辛い。今回はクライアントがものすごく良い人だったのでなんとか調整して行ける算段がととのった。しかし、出発の前日は新潟まで出張にいかないと行けない。とまあ、なんとも慌ただしく出発の日を迎え、なんとか出発できたような状況だった。
羽田に到着して手荷物を預ける列が長いのに唖然としたが、余裕を持って出てきたので問題無かった。飛行機が離陸してしまえばもうすっかり仕事の事は忘れて、釣りモードに入れるのが自分でも良い所だと思う。

(襟裳岬が見えると北海道に到着だ)

襟裳岬が見えてくるとすぐに釧路空港に到着だ。予約しておいたレンタカーには先に送っておいた釣り道具が積んであり、同じ飛行機で来た、Wさんを乗せていざ北の大地に飛び出した。しかし北の大地を走るのは注意しなければいけない。やたらまっすぐな道はついスピードが出すぎていきなり御用となる。レンタカー屋のお姉さんからも、何度も取締には注意して下さいと言われていたので、安全運転で出発だ。北の大地に来たらコンビニはセイコマが主流、セイコマでお昼のおむすびを買って、まずは阿寒川で釣りをしてから目的地の屈斜路湖に向かうことにした。
阿寒川に降りると岩盤には貝の化石がある。何万年か昔ここは海だったのだ。

(阿寒川の貝の化石)

川に入ってライズを見つけ40cmには及ばないが良いサイズのニジマスが2匹釣れた。しかし、その後は30cmに満たないニジマスと遊んで、14時過ぎには屈斜路湖に向かった。

(阿寒川のニジマス)

(阿寒川の流れ、水量はちょうど良い)

屈斜路湖に先に来ていたJFFの仲間と合流して湖に立った。昨日は17時過ぎ頃からモンカゲのハッチがありライズがあったとの事なので、その時間になるのを期待して待った。

(屈斜路湖で釣りだ!)

いよいよ湖面にモンカゲの姿が見え始めると興奮する。沖の方からライズは始まり、だんだん近づいてくる。近くでライズするのはウグイに違いと沖を見ていると後ろで大きなライズ音がしたので振り返ってみると、大きなウグイがライズした。そう、その時はウグイだと思ったのだがそれはウグイでは無く、アメマスだった。横でも良いライズがあったので狙ってみたら40cmを超えるアメマスが釣れた。どうやらアメマスは相当近くまで寄ってくるようだ。7時過ぎまで何度か毛鉤に出るものの旨くかからず初日の釣りは終了となった。
一時間ほどだが実に大興奮のひとときだった。湖から上がり、和琴半島にある三香温泉で暖まってから宿の鱒やに向かった。

(北海道のビール)

一年ぶりの鱒やだったが、一年前と何もかもが変わっていないこの場所は、何となく落ち着く場所だ。今日は初日にしては川で良いニジマスを釣ったし、湖でもアメマスも釣れたのでとても気分良く眠ることができた。
(27日)
翌朝、すっきり目が覚めると、仲間はすでに今日の毛鉤を巻いている。朝食を食べた後は釣りに出かけるが、まずはお昼と飲み物など買うためにセイコマに向かった。買い物をした後は、いつものポイントに向かう前に、JくんとHさんと違うポイントも見てこようと言う事で、釧路川の流れ出しを覗くと、すでに何人もの釣り人でポイントは埋まっていた。

(池の湯温泉)

次に池の湯温泉に行ってみると温泉の流れだしの所にワカサギが群れていてその先にアメマスが見えたのでちょっとやって見る事にした。温泉の流れ出しは水温が高いのでアメマスは近づけないが、ちょっと水温の低いところにくるワカサギを食っているのかもしれないと、ワカサギに似せたフライで狙ってみたが釣れなかった。
いつものポイントにいる仲間に様子を聞いて見たが、風が強くてちょっと厳しい様なので、もしかしたら風裏になるのではないかと思い、和琴半島の川の流れ出しのポイントに行ってみた。流れだしのポイントにはウグイが群れているが、アメマスも寄ってきているので狙ってみた。生憎、風裏にはなっておらずここも風が強かったが、日差しもあり暑いくらいだったので、風は気持ちが良いくらいだった。が、釣りをするにはちょっと辛かった。それに、釣れるのはウグイばかり、結局、昼過ぎまでやっていつものポイントに向かった。

(屈斜路湖は風がある)

風は結構あるが釣りができないほどではないので、ポイントに入って毛鉤を浮かべしばらくすると、毛鉤に食いついてきた。たぶんウグイだろうと思ったが、結構良く引く。これは違うと思った瞬間、ジャンプした。ニジマスだ!やっと屈斜路湖でニジマスをかけることができた。ランディングしたニジマスは50cmには及ばないが45cmほどの綺麗なニジマスだった。

(屈斜路湖のニジマス。グリーンバック、カッコイイ)

その後は風があるもののモンカゲのスピナーフォールもあり、ライズもあった。鱒たちは確実に岸に寄ってきている。何度か毛鉤に出て掛かりもしたが結局、ランディグはできないまま、終了となったが、ニジマスが釣れたので気分は最高だった。今日も三香温泉に入ってから宿に帰り、ビールと晩ご飯で祝杯を挙げた。
(28日)
今日の目覚めもさわやかだ。

(朝食)

しかし、天気はどうも昨日と同じで風が出るようだ。今日もJくんと一緒にセイコマでお昼を買って和琴半島の先の方の流れ出しに行ってみた。

(支流にはウグイが群れている)

やはり、同じようにウグイが群れていたがその少し沖でニジマスかアメマスらしいライズもあったのでしばらくやって見たが、やはり釣れるのはウグイばかりで、昼過ぎには移動する事にした。いつものポイントの仲間に連絡すると風が強くてなかなか釣りにならないので、そっちはどうかとの事だったが、こちらも風が強いし釣れそうな雰囲気はないので移動すると答えた。いつものポイントに行っても仕方がなさそうなので、ちょっと気になるコタンの所でやってみる事にした。

(だいぶ沖まで歩いて行ける、コタン温泉)

ここは遠浅なのでだいぶ沖まで歩いて行けるが、ライズでも無いと、何処にキャストしたら良い物か解らないので、適当にキャストして毛鉤を浮かべたら、なんとアメマスが釣れた。

(偶然釣れたとしかいえないアメマス)

仲間から連絡があり風が強くてとても釣りにならないので、そっちはどうかと言うので、アメマスが釣れたと言うと、2人ほどこちらに来るとの事で、4人で狙って見たが、Jくんがウグイを釣っただけで何とも反応がない。
ちょっと小用で、一端、岸に戻ろうと毛鉤を引いたまま歩き出すと、ロッドに手応えがあり、振り返るとたぶんニジマスだと思うが、ジャンプしたと思ったら毛鉤がはずれて逃げて行った。あまり大きく無いが、まあ、いる事は居るようだった。
そのまま、4人で上がって、またいつものポイントに戻った。

(いつものポイントではこのくらいまでしか立ち込めない)

イブニングタイムの釣りは今日が最後、明日は帰らないといけない。風は相変わらずだったが、少し弱くなり、イブニングタイムにはモンカゲのスピナーフォールも期待できそうだった。今日は、Jくんと一番左側の方に入り、その時を待った。風が少し弱まるとライズは見やすい。まだ時間的に早いが、Jくんが良いアメマスを釣ったので、毛鉤を浮かべる。やっと毛鉤に出るが、悔しいことにバラしてしまう。その内良い時間になり、モンカゲのスピナーフォールが始まる。それほど多くないスピナーが湖面に落ちると鱒たちが活気立つ。日に日にライズは少なくなるが、遠くで大きなニジマスがジャンプして狂ったようにモンカゲを食い始める。Jくんが大物をかけた様で、必死にやりとりをしているが、全く寄らなくなったと言う。どうやら、底に潜られ岩に巻き付けられたようだ。確実に鱒たちは岸に近づいている。ライズしたら鱒の向かっている方向を見極め、毛鉤を送り込む。それがより確実に鱒を仕留める方法だ。今日は、うまい具合にニジマスを仕留められた。40cmほどのあまり大きく無いニジマスだが、嬉しい1匹だ。

(40cmほどの綺麗なニジマス)

その後、ライズはピークを迎える。しかし、そうそうチャンスはない。そんな訳で、届く範囲でライズがあると、構えていないと焦ってライントラブルなども起こす。折角近くでライズがあっても、すぐに毛鉤を送り込めなかったら、意味が無い。そんなミスを犯したので、次は、構えて待とうと思った。しかし、じっと待つのはなかなか勇気がいる。何せ、結局そのまま何もなく終わる事するあるのだから。すると届く範囲で鱒が狂気乱舞しながらこちらに向かってきた。次はこの辺だと見計らった所に毛鉤を送り込んだ!着水と同時にニジマスが毛鉤に食いついた。かかった!合わせをいれ、リールを巻く。。と、その瞬間、毛鉤が外れた。。
鱒を手にするにはすべてが完璧で無ければいけないのだ。合わせは遅合わせでなければ針の掛かりが悪い。解っていてもなかなかできない。
気を取り直してまた、ライズを狙う。今度は結構大きなアメマスがフッキングした。60cmくらいあるかもしれないとネットに手をかけすくおうと思ったら、なんと毛鉤が外れてしまった。とうとう、今日の釣りもお仕舞いだ。今日も何匹かばらしてしまったが、本当にエキサイティングな時間を楽しめた。今日も、三香温泉で暖まって宿に帰った。
今夜が、MTGの本番だ。ご馳走が待っている。今夜は、毎年この時期にここ道東で車中泊をしている山ちゃんやJFF以外の常連さんも宴会に参加して、20名弱で楽しい宴が始まる。


(カニ、山盛り)


(楽しい宴会は盛り上がる)

山ちゃんは釣れるポイントを伝授してくれるし、ポイントまでのアクセス路を確保しておいてくれたり、本当にお世話になりっぱなしだ。宴会のご馳走、カニは毛ガニ、花咲ガニ、タラバガニの大盛り。毎年楽しみなカモンサラダ。羊のローストも良い感じローストされている。ホワイトアスパラは大きくて食べ応えばっちり。ホタテのグラタンはもう、お腹が苦しくてあまり食べられないけど食べてしまう。デザートのオレンジは別腹におさまり、お腹も心も満ちて楽しい夜が更ける。
(29日)
翌朝、今日は帰る日だ。飛行機は15時過ぎ、釧路発なので、昼前ぐらいまで屈斜路湖で釣りをする事にして旨いコーヒーとともに朝食をのんびり食べる。


(鱒やの窓にモンカゲ!だいぶお世話になった)

朝の釣りタイムはどうやら、9時頃までのようで、9時過ぎの湖では全くチャンスもなく釣りは完了した。湖にいた仲間に別れを言って、車止めに行くと、地元のGさんが居たので挨拶した。3日間ともモンカゲのスピナーフォールがあり、非常に楽しめました。と話をすると、それは本当に良いときに来ましたね。皆さんが来る2,3日前までは、寒くて全く駄目だったのですよ。とのこと。それになんと、JFFの仲間が来てからは地元の人達は、ポイントを譲るつもりで、イブニングタイムには別の場所に行っていたとの事。。。なんとも申し訳無いと思うのと同時に、そんな気持ちがめちゃくちゃ嬉しくてありがたかった。

(屈斜路湖で釣りをすると言う事には色んな感謝がある)

そう、イブニングのモンカゲのスピナーフォールなんて言うのは、年に何日もあるわけではなく、おそらく1週間も続かないお祭りみたいなひとときなのだ。それを、遠くから来たからと言って邪魔しちゃ行けないと譲ってくれていたなんてとてもできる事ではなく、感謝の気持ちで一杯になった。もう、今日は殆どの仲間は帰るので、イブニングタイムは存分に楽しんで下さいと別れを言って空港に向かった。
釧路まで向かいコンビニで釣りの荷物は宅急便で送り、レンタカーを返却しに行く前に給油したが、400kmくらいは走った筈なのに19KLしかガソリンが入らなかった。やっぱり低燃費の車は良いなと思った。空港でレンタカーを返却したが、レンタカー返却を対応してくれたお姉さんが、とても親切、丁寧でやたら可愛かった。空港で、お土産を買ったがお土産屋のお姉さんも愛想が良いし、やっとありついた昼食のお店のお姉さんもとても優しい。

(最後にお昼はこれをいただきました。)

気持ち良くお昼にありつき、飛行機に乗って羽田まで来たが、羽田の天候は生憎の雷。だいぶ揺れた上に、ゲート入りも結構遅れたが、無事到着した。自宅にも暗くなる前には到着した。なんだか良い旅だったな。
今回の北海道MTGはモンカゲの釣りは、ドンピシャでとても楽しめたし、念願の屈斜路湖のニジマスにも会えた。本当に楽しかった。地元の人達は、今夜はどうだったのか気になったが、やはり下火になっていたモンカゲスピナーフォール、今夜はあまりなくライズもなかった様だ。申し訳無いと思っていたが、翌日、別な場所でモンカゲスピナーフォールがあったとの事で少し安堵した。

 

コメント
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