7月に某局の東京都青ヶ島村(青ヶ島)の移動運用があるようです。伊豆諸島の離島運用をやっている私もいつか行きたいと思っているところで研究を続けている場所でもあります。
ご存じの方もおられるかも知れませんが、青ヶ島は八丈島の南約80kmにある孤島で大変渡島の難しい島です。東京から一旦八丈島まで行き、そこからヘリコプターか船で渡ることとなります。ヘリの就航率は年間で約80%と比較的高いのですが定員がたったの9人。しかも1日1往復しかありません(おかげでほぼ満席)。一方の船(還住丸)は定員45名ですが就航率は約50%。しかも黒潮をたった500tの船で横切るのですから慣れていないと船酔いが避けられないという代物です。ちなみにこっちも1往復(日曜運休)。
青ヶ島の集落は標高200mだったか300mだったかにあり、梅雨の時期は非常に霧が出やすく、このため有視界で着陸するヘリの就航率が下がる季節だそうです。青ヶ島の毎日を島民の方(個人)がつづった青ヶ島BLOGというサイトに毎日の天気や船&ヘリの就航結果が紹介されており、非常に参考になります。
霧は渡島にも影響するのですが、強烈な湿気の元となり集落を包み込むそうです。この時期除湿器がないと部屋やふとんがすぐカビてくると聞いています。こんな状態で精密機器であるリグを放置すれば痛むでしょうね。Condxの上では最適ではありますが、梅雨の時期は避けた方がいいんじゃないかなとは思っていました。
伊豆諸島には青ヶ島の他にも渡島困難な有人島があります。ジェット船がまともに就航できない利島なんかもそうです。でも渡島困難の最高峰は御蔵島じゃないかと思っています。
御蔵島は東海汽船の大型客船か八丈島or三宅島からのヘリで渡るんですが、
・大型客船はかなりの確率で「条件付き」(接岸が保証できない状態)での就航
当然ながら欠航率も高い
・ヘリはこれまた定員9名と少なく、しかも霧が発生しやすく就航も確実ではない
という青ヶ島並みの状態に加え、
・民宿の収容人員が少ない上に夏はイルカウオッチングでやたら人気が高く
この時期宿は抽選制をとっている(たとえ当選しても相部屋覚悟で部屋でのQRVは無理)
・野宿禁止(かわりに村営バンガローがあるがこっちも抽選制)
・日帰りでの来島は原則受けない(帰り便が欠航となる可能性があるため)
という状態です。私も宿泊施設の問題が解決しない限り御蔵島だけは無理だなぁと諦めています。