卍の城物語

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ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展

2009-06-11 21:34:57 | 美術鑑賞
青森美術館の「ウィーン美術史美術館所蔵・静物画の秘密展」に行ってきた。
会期は14日までなので、終了そこそこギリギリに駆け込み観覧になった。

猿倉温泉に入ってから行ったので、結構遅くの会場入り。16:30くらい。平日ながらそこそこ客はいた。

コレクションは全部ウィーン美術史美術館蔵。ほとんどハプスブルグ家が所蔵してたとか。
展示は4部構成になっており、1部屋ごとにテーマが変わっている。

第1章 市場・台所・虚栄 (ヴァニタス) の静物
有名な絵があるかもしれないが、ほとんどが静物画なので、そんなにインパクトはない。
しかしながらほとんどが写実的でリアリアズムが感じられ、美しい作品が多い。

一番良かったのは、サルガド作「静物・虚栄 (ヴァニタス)」だった。
意味深なポーズの天使が印象的であった。

第2章 狩猟・果実・豪華な品々・花の静物
静物画の代表といったら花でしょう。あとフルーツもね。なぜか狩猟の絵も同じくかざってあったが。

一番良かったのは、デ・へーム作「朝食図」だった。
これも写実のリアルな絵。葡萄とさくらんぼがあまりに瑞々しく、美味しそうだった。

第3章 宗教・季節・自然と静物
季節を顕した自然の絵がたくさん。あと神々の絵も少しあり。

一番良かったのは、ヤン・ブリューゲル(父)作「大地女神ケレスと四大元素」であった。
美しき女神とプットが空を舞、大地には緑と果実が実る平和そのものの絵である。

第4章 風俗・肖像と静物
静物展だけど、ほとんど人物画ばっかり。だけどルーベンス作「チモーネとエフィジェニア」という大作もある。

最後の最後は一部屋にこの作品一点のみ展示。今回の企画展のメイン、ベラスケス作「薔薇色の衣裳のマルガリータ王女」である。これは世界の名画です。
近くで見ると上塗りが何回もしており、結構暈して描いている。印象派に近いような描き方だが、17世紀にこの描き方は革新的だったのかもしれない。
マルガリータと背景の立体感がちゃんとあり、マルガリータは絵から飛び出てきそうな気さえ起きる。
あと、マルガリータは単純にメゴイ!!

ま、企画展終わると最後はアレコ観れます。これはもう、見飽きた・・・。でも素晴らしいです。絶対アレコホールを最後通るから、全部持っていっちゃうズルさがあるね。

そんなわけでまあまあ良かった。ベラスケスのマルガリータとルーベンスの二点みるだけでも価値はあるね。1200円の元はとれる。

会期は14日までなので、あと3日しかないけどまだ行ってない人はどうぞ。