彼女達はお互いにまぁそうなのと頷き合うと、平野さんはこういった物です。
「喧嘩を止めに入ったのに、交代して喧嘩する人もいるのね。本当に驚いたわ。」
そうすると野原さんはえっと驚きました。松山君が止めに入った事を彼女は知らなかったようです。
「松山君、元々喧嘩してたんじゃなくて、止めに入ったの?」
「じゃあ、如何して彼、喧嘩しているのかしら。」
平野さんは不思議そうな顔をして野原さんを見つめました。野原さんの言う事が直ぐには信じられないという顔つきです。
それで野原さんは彼女に事の成り行きを説明しました。
喧嘩が起きた時、松山君は自分の傍辺りにいて、止めろよと言ってけんかを止めに行ったのだということ。その後、男女の喚声が上がり、野原さんが見ると、喧嘩していた一方が松山君と入れ替わっていた事。そしてそのまま喧嘩しているのは今の2人になっている事。そのような事を手短に説明しました。
「あの人、松山君でしょう?」