Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

洋梨(pear)の思い出

2018-12-06 10:19:09 | 日記

 その時の私に、心中複雑な思いが去来していたのを理解出来た人はいるでしょうか?。幸いその時、側にいた友人は「無いなら貸してあげようか?」と、私の指に触れている紙幣のかげんを察して助け舟を出してくれました。私が1万円札を八百屋のおばさんに見せる事を防いでくれたのです。感謝感激雨あられ…感涙ものでした。

 私はその日洋梨を定価で買うと決めていたのですから、定価で商品が売れたのだという嬉しい感情だけをその日のおばさんに味わってもらいたかったのです。八百屋のおばさんに、若者でも余裕があるのに商売人の弱みに付け込んで、廃棄前の安値で買う底意地の悪いお客がいる世の中だと侘しく思われ、私同様世知辛い世の中を感じて沈んだ感情を持ってもらいたく無かったのでした。

 後で返すから…、ごめんね。と、私は洋梨を1個購入しました。友人も何かしら果物を買ってそのお店を出ました。まぁ、こんな感じで私達は紙袋を抱えて、揃って下宿に帰宅しました。…記憶は定かではありませんが。

 さて、この後の顛末です。私は2回程このお店の果物を定価で購入して、洋梨はやはり自分にとって高級果物だ、高い品だ、私にとっては贅沢品だと結論を出しました。元々他の果物、私がよく買っていた方のりんご自体でさえそうは食べ無い私でした。りんご1個を丸かじり出来たという育ちざかりも済む頃でした。学生に贅沢は敵だ、…と迄も行かないまでも、やはり倹約に質素にと考えた私は、特売でもこの洋梨を買う事を止めました。そうして確りと視界から洋梨を締め出して、心の中からも小さな贅沢を締め出して仕舞いました。その後の私の人生においても、現在に至るまで洋梨を購入してきて食べるという事は10回も有ったか無いかではないかと思います。

 確かに私は時折洋梨を食料品売り場の店頭で見かけました。その時ふとこの果物に注意が向き、青年時代を懐かしく思い出したならば、その時その味覚に思い至り購入する気持ちが湧く事がありました。そんな時だけ私は購入するのです。そしてやはりその時の購入金額は私にとって定額の98円でした。

 これを書き出した時は、今年山と売られた特売の洋梨を購入し、不思議と連続して購入し、購入数が3個目になった時でした。昔と比べ大振りになった洋梨に、過去の私の贅沢品だとほのぼのとこの思い出を思い出し、学生時代の生活を思い出し、ああ、私の質素な学生時代にそれは私の裕福や贅沢への憧れの象徴果だったのだなぁと、一区切りついた人生の今の時点で、私は今更ながらに合点するのでした。


今日の思い出を振り返ってみる

2018-12-06 10:15:52 | 日記

 

 
美湾

 一息つくと、私はデイパックの中に朝食とセットでクッキーが入っていた事を思い出しました。一服がてら(私は煙草は吸いませんから、休憩の意味の一服です。)エネルギー補給をしようとクッキ......
 

 頂上で食べる地元のクッキー、ダイナミックでした。風が強かったです。