カトマンドゥから行けるヒマラヤのビューポイントとして 「ナガルコット」 「ドゥリケル」 が紹介されているので、一度は行ってみないことには話にならないと思い、初めてのネパール訪問で予定に入れました。
☆ナガルコット (標高2100m) ザ・フォートホテル泊
ネパール訪問の二日目、パタン訪問のあとサンセット、サンライズが素晴らしいというナガルコットに向かいました。
つづら折れの山道をかなり高いところまで登って行きました。 途中小さな集落をいくつか通り抜けます。 どこまでも続く段々畑。 山のてっぺん、ホテルの近くまで畑が拓かれています。
だんだん畑は日本のあちこちにもありますが、その規模の大きさに 「こんなに山を切り拓いてしまって大丈夫なのだろうか」 と内心心配にもなりました。
残念ながら曇ってしまって夕日は見ることはできませんでした。 星もみられませんでした。 代わりに見えた素晴らしい夜景・・・ それは、点在する家々の灯り。 幻想的でもありました。
ネパールは電力不足の為計画停電が行われています。 カトマンドゥのホテルはたいてい自家発電があるのでそれほど困ることはありませんが山の方ともなるとそうはいかないようです。
この夜は7時から10時までが停電タイム。 部屋にはろうそくが置かれているので困りはしませんが、私はいつも小さい懐中電灯を持っていきます。 それがあれば少しの時間なら書き物もできるからです。
4月のカトマンドゥやパタンでは、昼間はとても暑くてフーフー言っていました。 ナガルコットは標高が高いので朝晩は寒いだろうとそれなりの準備をし、覚悟して出かけました。
夕食後、だんだん寒くなってきたのでシャワーでも使って温まろうと思いましたがお湯が出ません。 これもネパールではよくあることと聞いているのであまり気にはなりません。
明日は早起きしてサンライズを見るのだから早く寝てしまおうとベッドに入ってみたもののなんだか薄ら寒い・・・ 旅先で風邪も引きたくないので、背中にホカロン、布団の上には持って行ったGジャン、温熱アルミシートも広げて寝ました。 おかげで朝までぐっすり。
前日、ホテルの若いスタッフから 「明日の日の出は5時半ころ」 と聞いていましたので目覚ましを5時にセットして寝ました。 一度鳴ったらしいのですがすぐに止めてしまったらしく、ハッとして起きたのが5時35分。 あわてて窓を開けると東の空がうっすら赤くなり始めたところでした。 「あ~間に合ってよかった!」
太陽が顔を出し始めたのは5時45分ころ。素晴らしいサンライズが見られ、来た甲斐があったと思ったものです。
ここのホテルには三浦雄一郎さんが75歳でエヴェレスト登頂を果たした後に泊まりに来たとかで、エヴェレスト登頂時の日程表や写真などが張られていました。
ナガルコットのサンライズ
☆ドゥリケル (標高1524m) ドゥリケル・ロッジ・リゾート泊
バクタプールの訪問の夜はドゥリケルに泊まりました。 それにしても、どこまでも続く段々畑の眺めは壮観です。 10月から6月ころまでは乾季なので雨がほとんど降りません。 4月は小麦の収穫期でした。 刈り取りが終わっていないところは黄色く色づいていますが、刈り取りが終わって何もないところは茶色の棚田です。 なんだか山が痛々しく見えました。
7月になり稲の苗が植えられれば緑の棚田となることでしょう。
この日も夕方からは曇ってしまってサンセットを見ることは出来ませんでした。 ですが、痛々しくはありましたが壮大な棚田が見られたことでなんだか満足してしまいました。
夕食時・・・ 前夜のホテルは夕食のメニューは決まっていましたが、この夜はメニューを見て注文をしなければいけませんでした。 メニューをみてもさっぱりわからないので、ネパール料理がいいとスタッフにおまかせしてしまいました。
トマト味のタケノコの入った辛ーいスープと大皿に乗った料理が届きました。 スープは辛過ぎて飲めませんでしたが、中身はおいしく食べられました。 大皿のネパール料理は全部食べられました。
(ネパール語の勉強を始めてから じゃがいものことをアルー たけのこはタマ ということを知り、そこで思い出したのですが、このときのタケノコのスープは アルータマスープ と言われたような気がしました。
アルー=じゃがいも タマ=たけのこ で、じゃがいもとたけのこの入ったトマト味のスープでしたね。)
私はネパールにいる間はなるべくネパールの料理を食べようと思っていますが、ネパール料理は私の口に合い、どれも美味しくてうれしいです。(人によっては香辛料が合わず、ほとんど食べられないという人もあるようです。)
朝食はビュッフェスタイルでしたので私の好きなジャガイモ料理をたくさん食べてしまいました。
ちなみにネパールで飲むコーヒーはどこで飲んでもアメリカンです。 ミルクを入れるとコーヒーの味がなくなるので私にはブラックでちょうどいい具合です。
この日のサンライズショーは5時40分~55分ころまででした。 サンライズはやっぱり素晴らしかったです。 残念なことにはこの日ももやっていてヒマラヤは見えませんでした。 遠くのヒマラヤが見えるのは空気の澄んだ12、1、2月がいいのかもしれません。
ドゥリケルのサンライズ
二日ともヒマラヤの山並みを見ることができなかった私の為に、後日ディネシュさんがメールで写真を送ってくれました。
ドゥリケルから見たヒマラヤの山並みはこんな風に見えるようです。
よーく見ると、この写真に山の段々畑が写っています。
ネパールの電力(停電)事情
2007年には一日6時間の停電でした。 2008年にはディネシュさんが「驚かないでください、停電が、一日12時間ですよ」と。 そして2009年の4月にはなんと一日16時間の停電でした。 乾季にあまりにも雨が少ないとダムの水がなくなりこうなるとのことでした。
ですが私はそれほど困ることはありませんでした。 ただ、夜7時半とか8時に停電になると自家発電で付けられる部屋の電気が限られ、明るさが足りなくて、書き物も本を読むのも目が疲れて長くは出来ないので寝るしかなく、寝過ぎて頭がぼーっとして困りました。
こんな時、男の人なら街に出て何か楽しみでも見つけたりするのでしょうが、私は怖いので人と一緒のとき以外、めったに夜の街に出たことはありません。
ネパールで生活をしている人の中には、パソコンやプリンターが使えなかったりして仕事にも支障があるという方もいました。
カトマンドゥはホテルや住宅、もちろん人も増えすぎたためこうならざるを得ないのかもしれません。