第2章は、「前の章で、がんは、がん遺伝子やがん抑制遺伝子に変異が起こることで発生することを述べました。これをもう少し詳しくみていきましょう」
と書き出し、
「私たちの細胞の核には DNA が収納されています DNA は、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種類の塩基が並んだ高分子です。DNAの塩基配列が転写されてm RNA (メッセンジャーRNA)がつくられ、さらにm RNAの塩基配列が翻訳されてタンパク質がつくられます。これをセントラルドグマといいます。
遺伝子の DNA は、塩基3個ごとに1個のアミノ酸を指定しています。3個の塩基の並び方 (これをコドンといい、64通りあります)。20種類のアミノ酸のうちのどれかと対応しているのです。翻訳の際には、この指定に従って選ばれたアミノ酸が順番につながっていき、タンパク質がつくられます」
と続いています。
この「」内を読みながら、細胞とかDNAとか、タンパク質やアミノ酸、目にし耳にしていますががんとの関係でどういう関係 ?という感じです。ましてや塩基、高分子などという言葉が出てくると、またまた「がんを理解するって大変だなぁ」と、気持ちが引けてくるのです。でもね、がんが国民病と言われるのなら、がんを理解するのも「国民的課題」でしょうし、一国民の我が身の課題でしょう。
ましてやがん患者としての娘の父親であり、我が身としてもがん発症年代者でもあるのですから、引いて済む話ではないのでした。そこで基礎的な知識に目を通しつつボンクラ頭に「これががんだ」というものを染み込ませていかねばならないでしょう。ということで、中学生向きと高校生用の基礎知識めいたものを参考にはっておきます。
ひと通り目を通してみると、がんの罹患過程の背景について見えてくるような気がします。