「遺伝子の異変とは?①」で、
「それではなぜBはウソつくのでしょう、第2章のはじめ「少し詳しくみてみましょう」と書かれていたのはそのことでした。そこの部分は明日にします、そろそろ接続が不安定に……、ネットもアタマも」
と「つぶやき」をしめました、が昨日はがんを患ったきたがわさんの書かれたものと坂本さんのインタビュー記事を紹介しただけでした。
では「そこの部分」を「つぶやき」ます。
まず①で紹介済みのこの図、
BのウソとはAからBを「リン酸化する」という刺激を受けていないのに、Cに対して「リン酸化する」という刺激を伝え続けることです。すると当然CはDに対して「リン酸化」刺激を伝え続けて、結果Dが核内で分裂に必要な遺伝子のスイッチを入れ続け細胞は分裂していきます、ウソつきはがんのはじまりなのです。
それでは、なぜBがウソツキになるのでしょう、それは突然変異です。その変異について本
のp66からの引用(太字)です(一部略)。
遺伝子の変異とは、遺伝子の塩基配列のどこかが本来とは違うものになったり、欠けたり、余分な塩基が挿入されたりすることです(図2-1)。染色体欠失といって、染色体のうち、遺伝子が含まれる部分が大きく失われてしまう場合もあります。変異のなかでも、よくみられるのは、1個の塩基が別の塩基に置き換わってしまう「点変異( 一塩基置換)」です。点変異が起こると、コドンが変わり、コドンで指定されるアミノ酸の種類も変わってしまいます。その結果、アミノ酸がつながってできるタンパク質の形や機能も変わってしまいます。がん遺伝子に点変異が起こると、タンパク質の機能が変化し、増殖のシグナルを送り続けるようになる場合があります。第1章で説明した、精鋭部隊のなかのうそつきは、こういうしくみでできてきます。
図2-1
本ではこのあと(p68)KRAS(ケーラス)という大腸がん、肺がんなどで変異している割合の高いがん遺伝子について図により説明し、図1-10のB(うそつき)の具体例になると書かれています。
該当の図(p68)を紹介しておきます。