時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

居眠り磐音 江戸双紙30 ~侘助ノ白~64

2010-04-29 | 読書
尚武館道場のデブ軍鶏こと
重富利次郎は
父・土佐藩近習目付重富百太郎と共に
高知に辿り着きますが
国許に着いた途端
思わぬ危難に見舞われます
豊後関前藩の御家騒動モドキ!
何処の藩も
財政は貧窮しているようでござんす

土佐出立の前に
旅路での剣の心構えを
磐音から伝授されたいた利次郎
初めての真剣で勝負にも
臆することなく挑む事ができました

一方
江戸の神田
神保小路の直心影流尚武館道場に
またまた新しいキャラクターが登場です!
富田天信正流
槍折れの小田平助という
旅の武芸者です
福岡藩郡奉行支配下芦屋洲口番の五男
三十年余りの武者修行の旅をして来た御仁

この御仁
師走
道場恒例の餅搗きの最中
稽古中なら一手ご指南お願いしたい
と尚武館道場にやって参りました

『餅搗きを邪魔しては悪かろう。明日出直して参る』
『お待ちあれ お急ぎなくば搗きたての餅を食していかれませ』
『搗きたての餅などこの十年食したことはない!
 じゃが、馳走になれば情が生じよう…』
『われら武芸者は一期一会の縁を大切に致します
 それがしでよければお相手致します
 その後 餅を食しませぬか』

これまで尚武館道場にやって来た
不埒な武芸者ではないんですねぇ~
人間味磐音との立会い後
餅搗きにも参加して
和気藹々

玲圓も磐音も
人目で
小田平助の人柄と
剣の上前を見抜きました

暫く逗留されては?

それでは
長屋を掃除して…

尚武館道場も大所帯
小田様が
ずっと住みついてくれると有難い by季助

と言う事で
棒術使いの老剣小田平助
尚武館道場が終の棲家となりそうです

尚武館道場の名番犬・白山が
素通りさせた人物ですからね~
人間が
相当出来てる感じです

餅搗きの後は
おこんのおとっつあん
どれらの金兵衛こと
深川六間堀の金兵衛さんが
風邪を引いたらしく
磐音とおこんが
看病に馳せ参じます

金兵衛さん弱気…

そうそう
冬桜ノ雀で登場した
盲目の剣士
タイ捨流丸目喜左衛門高継ですが
御側御用取次・速水左近を狙わんと
速水屋敷にやって参ります

金兵衛さんを見舞った帰り
速水屋敷を覆う
妖気を察した磐音は
丸目喜左衛門高継と相対します
して
その勝敗は…

磐音に左肘を切り落とされて
姿を消しました

生きてんだか
死んでんだか…