Reflections

時のかけらたち

Antonino Siragusa Tenor Recital

2017-07-05 23:57:24 | music


7月4日 紀尾井ホール

デ・クルティス:泣かないお前
トスティ:暁は光から闇をへだて
デ・クルティス:帰れソレントへ
カルディッロ:カタリー
トスティ:かわいい口もと
エマヌエル・カーリ:シチリアの朝の歌

ヴェルディ:《リゴレット》より"あの娘は攫われてしまった!…. あの娘の涙が見えるようだ"
ロッシーニ:《チェネレントラ》より"ああ、誓ってまたみつけよう"
プッチーニ:《ラ・ボエーム》より "冷たき手を"
フロトゥ:《マルタ》より"夢のごとく"
グノー:《ロメオとジュリエット》より"ああ、太陽よ昇れ"
ベッリーニ:「清教徒」より"いとしい乙女よ、あなたに愛を"

アンコール
デ・クルティス:忘れな草
ヴェルディ:《リゴレット》より"女心の歌"
ディ・カプア:私の太陽
ララ:グラナーダ


シラグーザのコンサートを知ったが先週の土曜日。もうチケットは回収されて
当日券しかない状態。とてもリスキーでしたが、シラグーザが大好きな友人にも知らせて
いっしょに行くことにしていました。当日は台風が直撃の日。
朝の電話で体調に急激な変化があったとの心配なお知らせで私一人で行くことに。
昨日は仕事から帰って、洗濯や夕食の準備、その後御茶ノ水の病院に寄ってから
四谷のホールに行って、当日券に並びました。40分くらいでしたが、私の後に来た
年配のご夫婦と時々話をしたりして待っていました。ホセ・カレーラスのコンサートについて
教えてくれましたが、すでにチケットを取っていたので、またそこでお会いするかもしれませんねなんて
話していました。シチリアの朝の歌が聞きたくていらしたとのことでした。

100%湿度みたいな台風の日でしたが、声楽関係者が多く来ているようでした。
小さなホールと言っても800名収容のホールで、まるで人柄に触れるようなアット・ホームなコンサートでした。
曲目がカレーラスがよく歌う曲も多く、改めてカレーラスの唯一無二を感じてしまうのですが、
若々しい張りのあるのびやかなシラグーザも聴かせましたね。軽い歌もドラマティックなオペラの歌曲も
自分の声を楽器として最大限に生かしていました。シラグーザは2回目だったので
1曲目を聴いたときはこんなに高い声だったっけ・・なんて思ったけど、2曲目のトスティから
どんどん素晴らしくなっていきました。

アンコールではお茶目さ全開で、客席にはおりてくるわ、お客さんの帽子はかぶっちゃうし
沸かせていました。大ホールの時と空気が全く違います。かなりリラックスしていました。
おしゃれな夏のスーツの男性が花束を渡していました。カレーラスもそうですが
男性のお客さんも多いのです。

このコンサートにはプログラムの配布がなく、張り出しもないので問い合わせたのですが、企画元のやり方らしいので
仕方なくプログラムを買いました。サントリー・ホールのカレーラスの場合はプログラムが貼ってあります。
セットリストがないなんて・・・
それで終了後、買い求めたプログラムにサインをしてもらって、握手もしました。 
こんな時にイタリア語がグラーツェだけしか出ないなんてね。しょうがないので後は英語にしました。
いかにもイタリア人らしい気さくな人柄でした。歌唱力に加えて、楽しくなるようなそんなコンサート。
今回行けなかったTさん、今度はぜひご一緒しましょう。気が付かなかったけれど年に1回くらい来ているという
話を聞きました。

若々しくシチリアの太陽のようなシラグーザと翳りと憂いを含んだカタルーニアのカレーラスの声。
帰ってから思わずカレーラスのロメオとジュリエットの同じ曲を聴いて寝ました。
シラグーザは持っていなくて。




コメント (3)
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