司馬遼太郎が亡くなって20年たつという。12日が命日。2月に亡くなる人って多いのかしら?
主人の命日も近づいています。
NHKでドキュメンタリをそれに合わせてか2夜続けて放送され、興味を持ってみました。
恥ずかしいことに読んだことがない司馬遼太郎。「この国のかたち」という言葉に魅かれました。
やっと私も日本に興味を持ってきました。子どもの頃からキリスト教がなんとなく身近で、
西洋史が大好きでヨーロッパ文明とアメリカン・ルネサンスやデモクラテックな世界にあこがれていたけれど。
・・・2016年2月、没後20年を迎える作家・司馬遼太郎。作品『この国のかたち』を読み解きながら、
“日本人とは何か”に迫る。ナビゲーターは俳優の香川照之さん。第1集は“辺境の島国”がどのように
日本人を形づくったのかに焦点を当てる。異国の文明に憧れ、貪欲に取り入れてきた日本人。
そのメンタリティーの根源に何があるのか?司馬が日本の風土や人物に見いだした「かたち」を旅しながら
島国の叡智(えいち)を掘り起こす。
作家・司馬遼太郎の作品『この国のかたち』を読み解きながら、“日本人とは何か”に迫るシリーズ。
第2集のテーマは、“武士”。司馬が注目した鎌倉時代の武士。私欲を恥とし、他者に尽くす“名こそ惜しけれ”
の精神は、武家政権の拡大とともに全国に浸透、明治国家という奇跡を生み出す原動力になった。それは昭和の世に
何をもたらしたのか?俳優の香川照之さんがナビゲーターとなり、武士が生んだ日本人の「かたち」をたどる。・・・
他のことをしながら時々見るような状態でしたが、昔から異国文明を受け入れて形作ってきた日本。そして神々でさえも
共存させていく民族。司馬遼太郎さんの「名こそ惜しけれ」の一言がキリスト教の倫理観にも匹敵するという言葉は発見でした。
東北の震災の時も冷静だった日本人、サッカー場のごみを集めて帰る人たち。これらはキリスト教にもない徳なのでは
ないかと。その反面、キリスト教のせいか欧米人はさりげなく人を助けるのが日常だけれど、多くの日本人にはこのやさしさが
無いように思う。
20年前に日本はまだまだ未熟であると語っていた司馬遼太郎。明治維新が今一番興味ある時代だけれど、仏教伝来の僧侶たちの
歴史も面白い。明治維新後日本はその外交力で植民地にならないですんだけれど、二つの大戦の後もその外交力で何とか
バランスを取ってきたけれど、今は危うい。
今読んでみたくなる「この国のかたち」。
今日は子ども園の教材室に行く途中で年長さんのクラスでみんなが並んで歌を歌ている姿が、
とてもかわいかった。知らない歌でとてもかわいい声。きっと卒園式に歌うのかなと
勝手に想像している。隣のクラスでは創作中。卒園者に手作りのプレゼントを渡すことになっているけど・・
未来につないで大人たちが残せるもの。できること・・それが最後の使命かも。
「名こそ惜しけれ」とさえ思えば、キリスト教的な倫理体系に、このひとことで対抗できると結びました。
もう一度心に留めました。
「名こそ惜しけれ」とはどういう言葉だったのか・・・