3月31日
初めての寄席です。伊勢丹の前の道を行くと別の世界が広がっていて驚きました。
新宿にもいろいろな顔があります。
今回の寄席は余一会といって特別のものです。その中でもさらに小さん23回忌興行というスペシャルな会だったので
末廣亭の前はとても混雑していて入場制限をしていました。
あまりの賑わいにびっくりしました。
中に入ると狭い会場に多くの人が来ていました。建物も古くてステキです。かなりお年寄りの方が来ていて
先代の小さんのファンだった人が多くいるように思いました。特別な暖かい空気は寄席ならなのでしょうか?
初めてなのでわからないのですが、すごくアット・ホームな感じがしました。
3月31日 新宿末廣亭
五代目小さん二十三回忌追善興行
昼夜ぶち抜き花緑独演会スペシャル
昼の部)
前座 入船亭扇ぱい たらちね
花緑 狸の鯉
市馬 粗忽の使者
権太楼 代書屋
小さん 長屋の花見
座談 五代目小さんを語る
広瀬和生、大野義弘、花緑
小菊 粋曲
花緑 猫の災難
前座も楽しく、もう次が花緑さん。いつものように枕が長くなくて残念。独演会でのいつ落語が始まるのだろうかという
枕がとても楽しくて。今回は大物が後に控えていますから長話はできません。狸の鯉はいつもながらのキュートな花緑さん
でした。
市馬さんは2回目です。ちょっと大人な感じでそれぞれの個性が楽しいです。
とても面白かったのは初めて聞いた権太楼さん。かなりお年かと思いますが、めちゃくちゃ楽しくてこういうの大好きです。
六代目小さんは最初は何を言っているのかよくわからなく、途中眠くなってしまったのですが、なかなか味がありました。
中入りの時に買ってきたのり巻きを慌ててつまんで、混んでいるトイレに向かったのですが、狭い座席の間をぎゅうぎゅうで
抜けたので、トイレに並んでいる時に帯が帯締めから外れて下がってしまっていたのに気が付きました。後ろの方に直して
いただけてとても助かりました。この日はあまりの暑さに綿か麻のショールだけを持ってきたので、隠して帰れなくて困る
ところでした。
中入り後の座談会。五代目小さんについて、小さんのマネージャーだった大野さんと落語評論家の広瀬さんとのトークでした。
その内容が下記のブログに詳しく書かれています。
私は若い頃は(今も)小三治が好きなのだけど、小さんには特に興味がなくて、落語も聞いたことがなかったと思うけど
今回座談会で人柄がよくわかり、とても身近に感じられるようになりました。落語協会を築き上げた人。剣道の達人で
あったけど、人とけんかをすることが嫌いだったとか。談志破談も、直接破談を言ってなく、マスコミが騒ぎことを大きく
してしまって、最後までいい関係のようでした。話を聞いているうちに、祖父を思い出しました。祖父はlittle man, big heart
と言われていましたが、小さんもそのような人だということが伝わってくるいい23回忌でした。花緑さんが舞台の端から端までの
長さの小さん年表を書いて、弟子に持たせたのがとてもよかったと思いました。心のこもった追善となりました。
マネージャーだった大野さんも朴訥として、いい感じでした。広瀬さんも落語そのもので、他の噺家さんはその人のパフォーマンス
だったが小さんは暖かい落語の世界にそのまま連れて行ってくれたと話していました。
花緑さんも同じ家で育っていたので、きっといいところをいっぱい見ていたのでしょうね。
いろいろな人の芸を見て楽しい午後でした。
最後の花緑さんの「猫の災難」も楽しくて、帰りに友人が犬のバージョンをこの前の三鷹でやらなかった?と話して、私は全く
その記憶がなかったので、花緑さんの奥様にあとで尋ねたら、猫の災難は小さんの18番だったので、他の人がするときは
他の動物にして話すことが多く、たぶん古今亭が犬で話していたのではとすぐ教えていただけました。友人もきっと何か放送で
聞いたことを鮮明に覚えていたのかもと・・・お互い年を取って、記憶があいまいになってくる年頃なので、確認しました。
彼女は今だに責任のある立場で仕事をしているので決算時期は非常に忙しいのですが、私より前からの花緑ファンでもあり
一緒に楽しめて良かったです。
帰りに朝電話で抑えておいたメンデルスゾーンの無言歌集Ⅱを取りに丸井アネックスにある駿河屋に取りに
行きました。ネットでもなかなかなくてあると倍以上の値段だったりする希少価値のあるエッシェンバッハの
CDをやっと見つけたものです。
この日はまるで夏のような気温になってしまったので、急遽久留米絣にしました。
もともとは市松模様の本塩沢にしようと思っていたのですが、絶対に暑くなってしまうと思い木綿にしました。
博多織の帯が意外と似合いました。
March 31 2024 Shinjyuku
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