碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

言葉の備忘録32 坂本龍一『Yellow Magic Orchestra×SUKITA』

2010年08月26日 | 言葉の備忘録

30年前のYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)から、現在の3人(細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一)までを撮り続けてきたのが、鋤田正義カメラマンだ。

その30年が、まるごと詰まった写真集、鋤田正義・YMO『Yellow Magic Orchestra×SUKITA』(TOKYO FM出版)が出た。

当たり前だが、始めのページあたり、3人が若い(笑)。でも、古いという感じはない。

最初から「ワールド・ワイド」だったんだなあ、とあらためて思う。

当時は珍しかったはずのワールドツアーだが、写真を見る限り、変な意気込みや気負い、もちろん悲壮感もない。

自然なことを自然にやっている、楽しんでいるといった風情だ。それがカッコイイ。

3人の顔は、バルバリのYMO時代もいいけど、最近のほうがもっといい(笑)。

鋤田カメラマンの写真は、ずっといいままだ。


僕も若いときの音はもう出せないけど、今は当時出せなかった音が出せます。若い頃には思いもつかなかったような音楽の側面を三人とも理解するようになったわけで、確実のその音楽の幅は広がっています。
――坂本龍一『Yellow Magic Orchestra×SUKITA』収録インタビュー

NHKのトップニュースは「少女時代 初来日ライブ」

2010年08月26日 | テレビ・ラジオ・メディア

昨夜のNHK「ニュースウオッチ9」。

トップニュースが、なんと「少女時代 初来日ライブ」で、びっくり。

「25日に、韓国NO・1女性アイドルグループの少女時代が、有明コロシアムで初来日の記念ライブを開催。計3回のライブに2万人以上のファンが集結した」とスポーツ新聞が伝えていたが、よもやNHKニュースのトップになるとは(笑)。

ニュースの中身としては、いくつもの韓国の女性アイドルグループが日本に進出し、女性ファンが急増中という話なのだが、ライブ会場の模様やステージパフォーマンスをたっぷり見せていたのは「少女時代」だった。

しかも、このニュース全体が5分は続くという破格の扱いだったから、「少女時代」にとっては最高のプロモーションとなったわけだ。

テレビにおけるニュースの重要度は、放送時の順番と長さに表れる。

昨日の日本と世界は、たいした出来事のない1日だった(笑)、ということになるけど、ホントかな?

“トップニュース「少女時代」”が、単なるウケ狙いや視聴者迎合でなければいいんだけど。