はるばる札幌から、新聞が届いた。先週金曜の北海道新聞に、「医療ドラマ」についてのコメントが載ったので、掲載紙を送ってくださったのだ。記事を書いたのは北海道新聞の西村章さんだ。
西村さんは、メディアや放送関係を担当して大活躍の文化部記者。道内における北海道新聞のシェアは圧倒的だから、道民の皆さんの多くが、西村さんが書くテレビについての記事を日々読んでいることになる。私も北海道にいた6年間、その署名入りの特集記事やコラムを楽しみにしていた。
今回も、私のコメントを織り込みながら、分かりやすい記事を書いてくださった。感謝です。
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<2008年7月25日付 北海道新聞・夕刊>
究極のテーマ「生と死」に支持
七月から始まった各局夏ドラマの初回視聴率で「コード・ブルー」は二位と好スタートを切った。同じ医療ドラマの「Tomorrow」も15%近い視聴率を獲得。視聴者の医療ドラマへの関心の高さを裏付けた。
「コード・ブルー」はヘリで現場に飛び、救命医療を行うフライトドクターを目指す若手医師の群像劇。主演は山下智久。疾走感ある演出で緊迫する救命現場を描く。「Tomorrow」は市立病院再建に挑む医師(竹野内豊)と看護師(菅野美穂)が奮闘するストーリー。公立病院の赤字、医師不足など問題山積の地方医療の現状をタイムリーに取り上げている。
難解な医療用語が飛び交い、時に凄惨な描写もある医療ドラマ。だが、過去にも人気を集めてきた。二〇〇〇年以降だけを見ても、平均視聴率で15%以上を得る作品が多数生まれている。例えば、「白い巨塔」。唐沢寿明主演の「平成版」は平均27・7%、最終回は39・4%もの高視聴率を記録したほどだ。
東京工科大メディア学部の碓井広義教授は「医療ドラマはどんなにエンターテインメントの要素を含んでいても、本質的に社会派ドラマ。若者狙いの軽いドラマに飽き足らない視聴者にとって社会派ドラマは大歓迎」と分析する。
碓井教授は、市民の間に医療への危機感・不安感が充満していること、にもかかわらず、医学界の内部がなかなかうかがいしれないことなどを背景に「市民の医療への関心が医療ドラマ支持へとつながっている」と指摘。さらに、「医師には『強き(病気)をくじき、弱き(患者)を助ける』ヒーローの要素がある。医療ドラマは、生と死という究極のテーマを扱うヒーロードラマ」であることも支持される要因に挙げる。
過去のヒット作を見ても「白い巨塔」や「ブラックジャックによろしく」は医学界の内幕をえぐり、「救命病棟24時」では過酷な救命現場の現状を描写。「医龍」は天才外科医というヒーロー像を強烈に印象づけた。
ドラマだけでなく、海堂尊「チーム・バチスタの栄光」、東野圭吾「使命と魂のリミット」、久間十義「生命徴候あり」など、市民の医療への関心は、医療小説の隆盛からもうかがえる。碓井教授は「医療自体が持つドラマチックな要素を医療小説が証明した形。制作者が医療ドラマに向かう際の自信につながっている」と話している。
(注)文中の視聴率は、いずれもビデオリサーチ、札幌地区の調査結果です。
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新聞を丸ごと送ってくださったので、他のページにも目を通す。
一面の見出しは「ああ、節約の夏休み」。26日から道内の小中学校が夏休みに入ったが、ガソリン高騰でマイカーでの遠出が減って、鉄道やバスによる日帰り旅行などが人気だと伝えている。写真はJR札幌駅に停車中の「旭山動物園号」だ。ホームを行く親子連れが楽しそう。
いいなあ、旭山動物園。行きたいなあ。結局、北海道にいる間、一度も行けなかった。うーん、本は何冊か読んだんだけどなあ。
西村さんは、メディアや放送関係を担当して大活躍の文化部記者。道内における北海道新聞のシェアは圧倒的だから、道民の皆さんの多くが、西村さんが書くテレビについての記事を日々読んでいることになる。私も北海道にいた6年間、その署名入りの特集記事やコラムを楽しみにしていた。
今回も、私のコメントを織り込みながら、分かりやすい記事を書いてくださった。感謝です。
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<2008年7月25日付 北海道新聞・夕刊>
究極のテーマ「生と死」に支持
七月から始まった各局夏ドラマの初回視聴率で「コード・ブルー」は二位と好スタートを切った。同じ医療ドラマの「Tomorrow」も15%近い視聴率を獲得。視聴者の医療ドラマへの関心の高さを裏付けた。
「コード・ブルー」はヘリで現場に飛び、救命医療を行うフライトドクターを目指す若手医師の群像劇。主演は山下智久。疾走感ある演出で緊迫する救命現場を描く。「Tomorrow」は市立病院再建に挑む医師(竹野内豊)と看護師(菅野美穂)が奮闘するストーリー。公立病院の赤字、医師不足など問題山積の地方医療の現状をタイムリーに取り上げている。
難解な医療用語が飛び交い、時に凄惨な描写もある医療ドラマ。だが、過去にも人気を集めてきた。二〇〇〇年以降だけを見ても、平均視聴率で15%以上を得る作品が多数生まれている。例えば、「白い巨塔」。唐沢寿明主演の「平成版」は平均27・7%、最終回は39・4%もの高視聴率を記録したほどだ。
東京工科大メディア学部の碓井広義教授は「医療ドラマはどんなにエンターテインメントの要素を含んでいても、本質的に社会派ドラマ。若者狙いの軽いドラマに飽き足らない視聴者にとって社会派ドラマは大歓迎」と分析する。
碓井教授は、市民の間に医療への危機感・不安感が充満していること、にもかかわらず、医学界の内部がなかなかうかがいしれないことなどを背景に「市民の医療への関心が医療ドラマ支持へとつながっている」と指摘。さらに、「医師には『強き(病気)をくじき、弱き(患者)を助ける』ヒーローの要素がある。医療ドラマは、生と死という究極のテーマを扱うヒーロードラマ」であることも支持される要因に挙げる。
過去のヒット作を見ても「白い巨塔」や「ブラックジャックによろしく」は医学界の内幕をえぐり、「救命病棟24時」では過酷な救命現場の現状を描写。「医龍」は天才外科医というヒーロー像を強烈に印象づけた。
ドラマだけでなく、海堂尊「チーム・バチスタの栄光」、東野圭吾「使命と魂のリミット」、久間十義「生命徴候あり」など、市民の医療への関心は、医療小説の隆盛からもうかがえる。碓井教授は「医療自体が持つドラマチックな要素を医療小説が証明した形。制作者が医療ドラマに向かう際の自信につながっている」と話している。
(注)文中の視聴率は、いずれもビデオリサーチ、札幌地区の調査結果です。
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新聞を丸ごと送ってくださったので、他のページにも目を通す。
一面の見出しは「ああ、節約の夏休み」。26日から道内の小中学校が夏休みに入ったが、ガソリン高騰でマイカーでの遠出が減って、鉄道やバスによる日帰り旅行などが人気だと伝えている。写真はJR札幌駅に停車中の「旭山動物園号」だ。ホームを行く親子連れが楽しそう。
いいなあ、旭山動物園。行きたいなあ。結局、北海道にいる間、一度も行けなかった。うーん、本は何冊か読んだんだけどなあ。
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